【Netflix】「ギャビー・ペティート殺人事件」旅系YouTuberが恋人に首を絞められた瞬間
【概要】
アメリカン・マーダー:ギャビー・ペティート殺人事件
American Murder : Gabby Petito(2025)
3エピソード
13+
ドキュメンタリー
ギャビー・ペティートが亡くなる直前の数日間に何があったのか? 家族や友人たちの話から、彼女の殺人事件をめぐる知られざる真相に迫る、思わず引き込まれる実録犯罪ドキュメンタリーシリーズ。
(Netflix公式サイトより)
予告編
【評価】
2月17日に世界公開されたNetflixオリジナルドキュメンタリーシリーズ「アメリカン・マーダー」の最新作。
この「アメリカン・マーダー」は、SNS映像や警察のボディーカメラなど、実際のフッテージを主に使って、殺人事件を再構成する人気シリーズ。
女性が恋人(夫)に殺される事件(いわゆるDVの深刻な例)ばかりを取り上げている。
過去の2回は、いずれもレビューしています。
「アメリカン・マーダー」
American Murder: The Family Next Door(2021)
「レイシー・ピーターソン殺人事件」
American Murder: Laci Peterson(2024)
過去の2作はいずれも上出来、特に最初の「アメリカン・マーダー」はNetflixの最高傑作だと思っていたので、本作にも大いに期待した。
残念ながら、ドキュメンタリーとしては期待はずれで、これまでの水準からは大きく劣る内容となっている。
しかし、事件そのものが新しく、非常に有名だからだろう、アメリカでは大反響を呼んでおり、評価も高いようだ。
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男はブライアン。女はギャビー(ガブリエル)。
幸せそうな20代のカップルが、ミニバンでアメリカを旅しながら、Youtubeでその様子を配信していた。
いわゆる旅系YouTuberだ。
だが、2021年、ワイオミング州で、ギャビーは行方不明となり、一人自宅に戻ったブライアンに殺害の疑いがかかる。
しかし、ギャビーの遺体はなかなか発見されず、ブライアンは家族と弁護士に守られて表に出てこない。
マスコミで行方不明事件を知った全米の視聴者は、心配と不満を募らせた。
そんな中、同じようにミニバンで旅していた別のカップルが偶然に撮影した動画が、突破口になる・・
このギャビー・ペティート事件については、日本語のウィキペディアにも立項されている。
でも、事件を知らず、これからドキュメンタリーを見る人は、ネタバレになるから、Wikiは見ないほうがいいだろう。
このドキュメンタリーが残念なのは、事件の核心部分を語る素材が乏しいことである。
詳しくはネタバレになるから言えないが、事件の性格そのものが、未熟で愚かな人たちの所業であり、悲劇とはいえ、それほど奥深さを感じない。
でも、ギャビーの愛らしい笑顔は、YouTubeを通じて多くの人に知られていた。だから、とくにアメリカ人は感情移入するのだろう。
私に興味深かったのは、「アメリカン・マーダー」第1作の犯人であるクリス(・ワッツ)と、今回の犯人のブライアン(・ランドリー)の印象が、よく似ていることである。


どちらも、一見優しそうで、無口で、ちょっと弱々しい感じを与える男だった。
とても人殺しには見えない。
おそらく、無口で、優しそうな外見は、彼らの劣等感や不安の防衛であった。
どちらの男も、性格的な弱さを抱え、内向的で、たぶん知能もそれほど高くなかった。
いっぽう、パートナーの女性は、どちらの場合も、活発で、外向的で、表現欲にあふれ、SNSに熱心であった。
どちらの男の両親も、自分たちの息子の弱さをわかっており、庇護して育てたのだろう。どちらの男も、事件後は、親元に逃げ込んでいる。
そういう男だから、性的パートナーからも、庇護されることを求めていた。
だが、女のほうは対等な関係だと思っているから、感情のすれ違いが生まれる。
男は、女が自分と離れて自由に過ごしている時間があると、ムカつく。たぶんSNSの活動にもムカついていた。自分だけのものとして女を支配したい。
というわけで、男は時々、女にキレる。
でも男は、女に暴言を吐いたり、暴力を振るった後は、泣きじゃくり、「ごめんなさい、君だけが頼りだ、君がいないと生きていけない」といったメールを送る。
それを見て、女は、自分が男を苦しめている、悪いのは自分だ、と思ってしまう。
悲劇的なのは、男が自分を愛している、と女が最後まで思っていただろうことだ。
実際は、男は女を、愛しているどころか、人格として認めていなかった。ただ自分の自我を守って欲しかっただけである。
殺害の瞬間に、何が起こり、どういう気持ちで女の首を絞めたのか(どちらも絞殺であった)、男の証言しか残っていないので、本当のところはわからない。
そういう男であれば、女の少しの非難や反抗も、許せなかったのかもしれない。
それにしても、「アメリカン・マーダー」のクリスは、可愛い盛りの女の子二人まで殺している。
その心理だけはどうしてもわからないが、その時の彼の目には、ただの「邪魔もの」としか映らなかったのだろう。
とにかく女性は、男の弱さを、優しさと勘違いしてはならない、ということ。命取りになりまっせ。
<参考>

