USA旅行記 in 大分
福岡から別府に向かう途中にUSA(宇佐)に寄った。宇佐神宮など近隣の神社仏閣を巡るためだ。
(断りがない限り、Leica M11-P + Summilux-M 35mmまたはSuper Angulon 21mm f4.0で撮影した)
富貴寺(豊後高田市)
10時ごろ、JR九州の「ソニック」で宇佐駅に到着した。バスなどはあまり便数がないようで、タクシーに乗って、豊後高田市にある富貴寺を目指した。

富貴寺は国東半島に華開いた「六郷満山文化」を偲ばせる寺だ。創建は奈良時代にまで遡るとされる。中でも、大堂(おおどう)は九州に残る最古の木造建築物として、国宝に指定されている。
京都・宇治の平等院鳳凰堂、岩手・平泉の中尊寺金色堂と並び、日本三阿弥陀堂とされる。平等院や中尊寺と比べて、アクセスがし難いこともあってか、訪れた日はあまり観光客もおらず、じっくり鑑賞できた。

大堂は建物も素晴らしいが、中の雰囲気が素晴らしい。ご本尊の阿弥陀如来坐像(重要文化財)が平安時代に壁に描かれた阿弥陀浄土図(重要文化財)に囲まれた空間に鎮座している。壁画は傷みが激しいが、極彩色だったという往時の内部を想像させる。
2014年には、アサヒスーパードライのCM(福山雅治出演)で紅葉の時期の富貴寺大堂の映像が使われたという。(残念ながら見た記憶がない。日本にはいたはずだが…)
富貴寺のそば(といってもタクシーで結構走った)にある真木大堂にも行った。かつて存在したとされる馬城山伝乗寺の一部だったとされる。寺に残された9体の仏像(いずれも重文)をじっくり鑑賞した。
熊野磨崖仏(豊後高田市)
岩壁や岩に仏様の姿を直接彫ったものを「磨崖仏(まがいぶつ)」と呼ぶ。大分県に多く存在し、磨崖仏の宝庫と言われている。
熊野磨崖仏(重文)はその中でも最大級の仏様だ。「杖をご自由にお使いください」と言われたので、内心、「そこまで足腰が弱ってるわけではないのにな」と思いながら木の杖を借りた。

200メートルほど、それほど急ではない坂を登る。階段状に整備されていて比較的歩きやすい。だが…。
見えてきた鳥居の先には、石を積んだ坂が見える。しかも、途中から明らかに角度が急になっている。鬼が一夜で作ったとの伝承があるらしい。鬼…。

心拍数急上昇、息も絶え絶えになりながら、なんとか磨崖仏の前に進み出る。不動明王の威厳ある姿と、大日如来の穏やかなお顔を拝む。登った甲斐があった。(だが、下りもなかなか険しい道だった)

下山し、駐車場付近の茶屋(売店?)に立ち寄る。苦逃幸来(くにさき)鬼のお守りをいただく。国東半島の寺には鬼がいることが多いが、同地では鬼が幸せを届けるという。足と腰のお守りに。

宇佐神宮(宇佐市)
最後にもともとの目的地だった、宇佐神宮(八幡宮)へ。

日本三大八幡宮にして、歴史の教科書にも出てくる神社だ。本殿は国宝、若宮なども重文に指定されている。

3月下旬の暖かい日で、お宮参りの赤ちゃん連れもたくさんいた。

富貴寺のように静かに鑑賞とはいかなかったが、それでも、8世紀から続く伝統を肌で感じることができた。

駆け足で宝物館に入り、国宝、孔雀文磬(くじゃくもんけい)も見た。
宇佐駅
滞在時間4時間ほどだったが、文化財を中心に密度の高い小旅行となった。
電車を待つ間、宇佐駅で写真を撮った。

宇佐駅は古き良き昔ながらの鉄道駅という感じだ。

エスカレーターもなく、荷物を担いで階段を渡る。

改札脇には待合室もあった。ホームにはベンチと自動販売機が設置されている。

博多と大分を結ぶ特急「ソニック」が停車する。駅前には特急停車時間にあわせて、タクシー数台が待機していた。

大分のUSAは静かに歴史旅をするにはうってつけの場所だった。次に行くことがあれば、近隣の古墳なども訪れたい。
