「ビジネスクラス旅行記」 in 名古屋(GWは海外逃亡気分)
忙しくて海外旅行する時間がとれない。でも、海外旅行気分だけは味わいたい。しかも1泊2日で--。ゴールデンウィークに非日常を求めたニセ海外旅行記。
(写真はLeica SL2-S + Summilux SL 50mmで撮影しました。写真がかなり多めです)
成田空港へ
旅は大船駅(神奈川県鎌倉市)で成田エクスプレスに乗るところから始まる。

28席あるグリーン車で、大船から乗車したのは僕だけだった。しばらくこの車両を独り占め。およそ2時間の列車移動も意外と苦にならない。(寝落ちしていて、気がついたら千葉駅手前だったこともあるが)。

最近は羽田空港発着の国際線も定着してきたし、実際に僕も羽田発の便を使うことが多い。だが、僕にとって海外渡航といえば、まだまだ成田空港のイメージが強い。

初めての海外旅行(シンガポール)は成田発だったし、大学生の時にはドイツ留学で成田からルフトハンザ機に搭乗した。海外インターンで乗ったジャカルタ行きのガルーダ・インドネシア便も成田発だった。
寝坊して成田で香港行きキャセイパシフィック便の搭乗口まで猛ダッシュしたこともある。海外駐在から帰国する際のJAL機内で新型コロナウイルスの検査を待ったのも成田だった。成田には色々な思い出が詰まっている。

さて、話が逸れたが、自宅から3時間近くかけて成田空港に到着した。ゴールデンウィーク中とあって、出発階には多くの人が集まっていた。

JALなど主にOneworld加盟の便が出発する第2ターミナルで3階をさっと見学した後、2階に。なぜ⁉︎

そう。今回のニセ海外旅行は、成田から国内線でどこかまでいき、海外気分を味わう、という個人的な企画だ。
もっとも、JALの成田発国内線は伊丹空港か中部国際空港行きに限られている。大阪はわりとよく行っていることもあり、セントレア行きを選択した。(なぜ、JALにしたかは後述)
国際線ゾーンから2階にある国内線ゾーンに向かう。賑やかだった国際線と違い、閑散としている。

手荷物検査もガラガラだった。その先の搭乗ゲートまでは徒歩10分近くかかる。なお、手荷物検査を過ぎた後は飲食店などは一切ない。(自販機はある)。ちゃんと食事をしたければ、国際線側の4階レストランに行くしかない。

JALの「サクララウンジ」もあるが、搭乗開始予定まであと少しだったため、そのまま搭乗口へ向かう。
ゲートはN、P、R、Sとアルファベットが振られていた。

僕の乗るJL3083便は搭乗口Rだった。
ビジネスクラス利用?
予定の午前10時10分に機内への案内が始まった。機材はボーイング737-800型機。国際線仕様だ。

JALは予約時に国際線機材かどうか表示される。(ANAも確かそうだ)。ファーストクラスがない路線の場合、前方のクラスJを予約すると、国際線のビジネスクラスのシートになる。

中部までの飛行時間は50分。正直言って、普通席でも全く問題はないのだが、この小旅行の非日常性を高めるためだけに「ビジネスクラス利用」をした。
JAL SKYLUXE SEATは快適そのものだった。12席のクラスJが満席になるのも頷ける。

ほぼ定刻通りに搭乗が終わり、動き始めた。この時点で自宅を出て4時間。新幹線ならとっくに名古屋に着いているが、そこは目を瞑ろう。

気流の影響で揺れが予想され、機内でのドリンクサービスができないことがあらかじめ告げられる。1時間なら我慢できる。
むしろ心配だったのは、富士山が見えるかどうかだった。天気がよければ富士山がきれいに見えるルートなので、進行方向右側の窓側を予約しておいたのだ。そのためにデカいLeica SL2-Sも持ってきた。
JL3083便は成田空港を離陸後、九十九里浜の沖合に出てから針路を西にとり、房総半島を横切る。さらに三浦半島を抜けて、湘南の海岸沿いを東から西に飛ぶ。
芦ノ湖のそばを通過すると、奥に富士山が見えてくるはずだ。そして…。

雲は多かったが、合間から富士山がしっかりと見えた!

中部国際空港着陸の数分前には、ナガシマスパーランドもはっきり見えた。悪天候の割には機内からの風景を楽しめた。

やはり無理がある⁉︎
定刻より5分だけ遅れて中部国際空港に到着した。
ボーイング747型機を航空部品輸送用に改造した「ドリームリフター」が2機停まっていた。世界に4機しかない機材だ。

海外旅行気分を出そうにも、セントレアの国内線ターミナルはなかなかのローカル感がある。中部の企業の広告が多いからかもしれない。バゲージクレームでは「矢場とん」がお出迎え。

セントレアと名古屋市内を結ぶ名鉄の特急「ミュースカイ」は中日ドラゴンズ仕様だった。名古屋を強く意識させられる。ニセ海外旅行が企画倒れの危機に…。

タイゆかりの寺
気を取り直して名古屋市内に。千種区の高級住宅街「覚王山エリア」にあるお寺を訪ねた。タイにゆかりのあるその名も「日泰寺」だ。

詳しくは別記事に書こうと思うが、19世紀末にタイ(当時のシャム王国)の国王から日本国民に贈られた仏舎利(釈迦の遺骨)を祀る寺として、1904年に超宗派で建立された。

本尊は釈迦如来像。これもタイからの贈り物だ。また、タイ文字で書かれた掲示物はプミポン国王(ラーマ9世)によるものだそうだ。

紅茶とスコーン
日泰寺の門前は商店街になっている。個性的なカフェなどが建ち並ぶエリアという。

英国という言葉にひかれ、ふらっと立ち寄ったのが「えいこく屋」だ。

インド料理も美味しそうだったけれど、紅茶とスコーンをいただくことに。
昔から紅茶は嫌いではなかったものの、本当によく飲むようになったのは2024年に半年間、イギリスに住んでからだった。スコーンもよく食べた。帰国後は理想のクリームティー(紅茶とスコーンのセット)を探し求めて日本全国のカフェを巡っている。(明らかに大袈裟)

えいこく屋で飲んだ紅茶は素晴らしかった。小雨が降るやや肌寒い日だったが、温かいミルクティーでエネルギーを満たした。小ぶりのスコーンはオーソドックスなもので美味しかった。クロテットクリームとジャムの量がもう少しあればもっと良かった。
洋食器を楽しむ
名古屋は行ってみたい博物館や美術館がたくさんある。愛知県立美術館や徳川美術館も候補だったが、洋食器の展示を見るために「ノリタケの森」に行った。

この中に陶磁器メーカーのノリタケの歴史がわかる博物館「ノリタケ・ミュージアム」がある。

4階建ての建物の3階と4階部分がミュージアムになっている。1904年創業の同社の歴史、デザインの変遷などが学べる。裏印の展示なども面白い。

4階には「オールドノリタケ」が陳列されていた。戦前に輸出用に作られた希少性の高い陶器のことだ。少し「オールドレンズ」の世界にも似ている気がした。

旅の終わりに
神奈川県民の僕にとって、名古屋は新幹線で行ったほうが早いし、飛行機よりも安い。
だが、成田空港を経由することで、海外旅行気分とまでは言えないけれども、それなりに非日常感を味わうことができた。
これからもちょっとズレた、ニセモノの旅を続けていこうと思う。
