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気候変動に対して順応できそうな植物とダメになってしまう草花と

はじめに


 気象庁の過去のデータを見比べると、毎年のように暑さの記録を更新しつづけているのはたしか。ヒトをふくめて生きもの全般、なんらかの対処をするしかない。

こんなにクーラーを昼も夜も使いつづけた年はない。もちろん自らの加齢の要素はあるだろうが。それを抜いてもあきらかに夜間ですら暑さが抜けない。そんななか生物のなかでも植物に目をむけてみる。

きょうはそんな話。

キャンベル生物学


 わたしは大学では化学を専攻。卒論と修論は生化学の方面にすすみ、学位は農学(農芸化学)。いわば化学と生物学にまたがる分野が専門。ところが大学で生物学と銘打ってくわしく講義を受けた経験はほぼないにひとしい。

そこでせっかくまなぶならばヒトを誘うと長続きするもの。一般のおふたりの方と「キャンベル生物学」(11版 邦訳;丸善出版)を週1回ずついっしょに読んでいく。

1,500ページを越える分厚いテキスト。大学生向けのテキストとはいえ、版ごとに内容が改訂され、新しい情報がぞくぞくと加えられている。

このテキストのおかげで、従来の知識がブラッシュアップできる。それぞれの単元の学術論文や専門書へのガイド役として進んでいきやすくなる。生物の捉えかた、見かたがひろがる。とりあげられたトピックはそれぞれたいへん興味深い。毎週、このテキストを仲立ちにしてわたしがおもに説明を加えるかたち。

環境問題も


 生物と環境をテーマにした章がある。中学や高校のテキストならば総合的な面があるので最後の章に持ってくるものが多い。3学期の押し詰まったころ、すでに学年末テストが終了したあとぐらいに大急ぎで済ませてしまうかもしれない部分。その意味では今日的課題として重要なのだが学校においては印象に残りにくい。

この大部のテキストでも最後のほうに生態学の一環で100ページ余でまとめられている。講義の順序は、順番を適宜変えられるかもしれない。環境問題はくりかえすが今日的な課題であり、もはや生物学だけ理系だけでとりあげるテーマではない。さまざまな学問領域、たとえば経済、社会、政治などさまざまな分野とも密接につながる。

生育できる植物は


 植物は各所でとりあげられている。とくに気になるのは多様性に関して。すでに地球上のさまざまな環境に適応して生きのびてきた草木が、昨今の気候変動の影響でどうなっていくのか。やはり気になる。わたくしごとだが身のまわりでそだてる作物ですら、年々つくりにくくなるもの、あるいはあらたにつくれるようになった南方系のものなど枚挙にいとまがないほど。

そんな地球のあちらこちらに特化して生育する草花たちが今後どうなっていくのか。なかにはかなり特殊な進化をとげて、そこでしか生きられないものもけっこう多い。

急変に追いつかない


 あくまでも個人の観察なので科学的ではないが、身近な範囲だけでも経験しない首をひねる枯れかたをしめす植物たち。つぎつぎにいろいろな植物がまとめて枯れてしまうようすを見てきた。何が起こっているのだろう。おなじことが動物に起これば、より多くのヒトに気づいてもらえるのかもしれないのだが。

それぞれ原因がわからないまま、その状況がずっとつづいている。ものごころついて半世紀あまり、そんな状況に接した経験がほとんどないことがらがいろいろと身近なところで起きている。たまたまかもしれないし、じつはありふれたことかもしれないが、それにしても…と不安になる。

なにもかも気候変動に原因を結びつけるつもりはない。これまでたびたび作物をつくってきた土地だけにやはり首をひねる現象。

おわりに

 まわりの植物ですらそんなようすがいろいろと見られる。気にしすぎかもしれないし、意外とほかに要因があるのかも。ほんとうの原因に気づいていないだけなのかもしれない。

最後の氷河期が終わったのはたかだか1万年まえ。地球の上で植物のたどってきた道のりからみれば、ほんの一瞬のできごとかもしれない。数千万年、数億年といった激動の植物の進化や環境変化からすると、ささいな変化にすぎないのかもしれない。

たしかに長く生きているとさまざまあるもの。気候に関してはここ数年の現象はあきらかにおかしい。その環境下で草木は生きるしかない。人為的な原因の占める割合はいったいどのくらいあるのだろう。もはや無視できる割合ではなさそう。今週もこの分厚いテキストのページを1枚1枚めくりつつ考える。


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