不本意ながら女子校へ進学した15歳のわたしへ
誰にもしたことのない話を、あなたにならできそうです。
まずは高校受験、お疲れさまでした。
「共学に行かないと結婚できなくなる気がする」という謎の強迫観念で志望した公立高校、尋常じゃない倍率でしたね。ドンマイ。
あなたは宿題や小テストで忙しいでしょうから、さっさと本題に入ります。
あなたは高校で、とある女の子を好きになります。
誰のことかは大体予想がついていますね。一番仲の良い彼女です。
彼女はちょっと卑屈で、でも末っ子育ちで甘えんぼうで、わがままなところがありました。
そんなところが、長女として育ったあなたの心にハマってしまったのだと思います。
あなたは彼女に告白をしますが、彼女は恋をしたことがなく、好きだとか付き合うだとかよく分からない、と断られてしまいます。
でもずっと親友でいてくれました。
彼女はおそらく、わたしが33年間生きてきた中でも、一番ケンカをした相手です。修学旅行先でですらケンカします。
あれほど感情を全力でぶつけ合える人は、後にも先にも彼女だけです。
お別れの時が来るまで、隣にいる日々を大切にしてください。
あなたは大学生になってからある男性と交際して別れた後、晴れて彼女と付き合うことになります。
彼女の言葉を待ってください。
大切な思い出ができます。
あの日電車の中で言われた言葉を今も忘れることができません。
あなたは潔癖なので、彼女の選んだ進路を許せなくなる日が来ます。
別れる時はやっぱり大ゲンカでした。でもわたしたちらしかったのではないかなと思います。
4年がかりの恋でした。
女の子を好きになるなんて、この子だけが特別で、これが最初で最後だったんじゃないかと思うでしょう。
でもあなたは社会人になってから、もう一人女の子を好きになります。
その女の子は、別れた彼女とは正反対の性格でした。
控えめでおしとやかで、すぐに人のことを考えてわがままなんか言えなくて、それで困ってわたしに頼ってきてくれるのがすごく可愛かったです。
その子はとてもいい子で、二十代後半でいい人と結婚します。
披露宴の定番といえば「お色直しのドレスの色当てクイズ」ですね。
これから数多の親戚の披露宴で投票することになると思います。
その子の披露宴には、色当てクイズはありません。
でも試しに心の中で、その子に似合いそうな色を思い浮かべてみてください。
当たりますから。
15年近く先の話になりますね。
覚えておいてください。
結婚披露宴で、好きだった子のドレスの色を予想してください。
予想した色のドレスを着て入場するその子を見た時、あなたの「女の子が好き」という気持ちに決着がつきます。
諦めがつきます。「ドレスの色を当てられるほど好きだったのにかなわなかったのだから、しかたない」と。
あなたはいつも全力で恋をしていました。
ケンカ別れに後悔をする日も、声を上げて泣く日も来るでしょう。
それでも、かなわなくても報われる想いというものが存在します。
あなたはそれを抱えて十数年を生きていきます。
手に負えなくても、大切にしてください。
報われるということは、その愛執を手放すこととも似ていますから。
追伸:女子校めっちゃ楽しいので覚悟してくださいね。
33歳のわたしより
こちらの企画に参加させていただきました。
15歳、当時の自分が思うより切実に生きていたことを思い出す、そんな日々が愛おしくなるレオンさんのお手紙も、ぜひ読んでみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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