『国宝』上巻を読んで感じたリアリティと迫力|尾上菊之助の朗読で、歌舞伎の世界に引き込まれる
『国宝』上・青春篇を読みました。オーディブルのおすすめに出てきたので少し読んでみたのです。
最初読み始めたとき、物語に入り込めずに途中で止めてしまいました。あまり集中できる環境になかったからです。しかし、改めて聴いていくと、なんと深みのあるお話かなと、吸い込まれていきました。
今から下巻が楽しみになってきています。
音声で聴くか、活字で読むか、読書スタイルに合わせて選べるのも魅力です。
オーディブル版【歌舞伎調の語りで聴きたい方】
キンドル版【じっくり読みたい方向け】
本書の構成
上下合わせて聞くだけで20時間かかる長編作品
『国宝』は、2018年に出版された全2巻の大作で、上(407ページ)、下(432ページ)。およそ33万字に及ぶ、まさに長編です。
朗読にすると上下巻あわせて約20時間の大作です。
オーディブル版は尾上菊之助が朗読を担当
『国宝』の朗読は、尾上菊之助(現:尾上菊五郎)さんが2つの通常版と特別音声版の2種類で収録されています。通常版は落ち着いた雰囲気です。そして特別音声版の方は、まるで舞台を見ているかのような演出がされていました。
上巻は、通常版、特別音声版の両方聞きましたが、どちらも素晴らしいと思います。
素敵な作品と感じた理由
フィクションだけど、リアリティがある作品
本作はフィクションです。しかし、著者・吉田修一は歌舞伎指導の中村鴈治郎の元で、現場を3年以上かけて取材して書かれた作品です。
それ故に、話の流れの中で、実在の俳優の名前も登場し、実話のような臨場感のある仕上がりになっています。
読んでいる途中は、歌舞伎にも「こんな大事件があったのか?」と思ったほどでした。それくらいリアリティがありました。
ヤクザの息子が歌舞伎の一座の部屋子に
主役は、立花喜久雄という少年です。端正な姿から歌舞伎の女形として活躍するようになります。運命のいたずらで、一気に時代の寵児になるも、つらいいじめにもあいます。
人生を上り詰めたかと思えば、時には急降下、そんな展開から次第に目が離せなくなっていきました。彼を通じて歌舞伎界のしきたりや人間模様を体感しているかのようです。
やはり問われるのは血筋なのか、それとも芸なのか
タイトルが『国宝』なので、おそらく人間国宝になるまでの姿を描いているのだと思います。主人公の立花喜久雄は、果たして歌舞伎界の頂点まで上り詰められるのでしょうか。
彼は、歌舞伎の名門家の子供ではありません。しかし、努力と技量で、歌舞伎の名門の立役者になっていきます。
とはいえ、実際のところ苦労も多く、この世は血筋なのか、芸においてもっとも熟達した者なのかが問われます。
どちらなのか、目が離せません。
下巻も楽しく読んでいます
上巻は青年編らしく、若いころに置きがちなイベント満載な人生が魅力でした。さて下巻はもっと円熟な年代のお話だと思います。どんなふうに人間国宝になっていくのか今から楽しみです。
下巻を読み終わりましたので、感想もよろしければこちらをどうぞ。
映画も楽しみ!
ちょうど今、映画『国宝』も絶賛上映中です。なんでも人気がすごくあるのだとか。読み終わったら、ぜひ観てみたいものです。
小説から映画になったものは、最初に原作に触れてから、映画を見るとより深く味わえます。どんな風に描かれるのか、原作との違いを見比べるのも今から楽しみです。
そして、こちらが映画鑑賞してきた感想です。よろしければこちらもどうぞ。
恒例の余談パート:1年前の記事
ここからは毎回のおまけパートです。いつものテーマとはガラッと変わりますが、気になる方だけお付き合いください。
Amazonのすごい会議を読むと、今の在り方を反省したくなる
amazonのすごい会議を読むと、あたり前のことをもっとしないと、話し合いの本質まで行かないのかなと思いました。分かりやすい資料は効率を求めてしまいます。それは大事なこととされていますが、本質はそれぞれの役割において、話し合う案件に対し十分な知識を持ち、意見を持ったうえで臨むことが大切なのだなと思いました。
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