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30代から代謝が落ちた人が代謝を上げて太りにくくする方法。基礎代謝を制する者が体重を制する!

「30代になって一気に代謝落ちたわー」
「最近食べ過ぎたからホットヨガやって代謝上げないと!」
「俺、代謝いいからめっちゃ汗かくんだよねw」

あなたも、これまでに一度はこんな会話をしたことがあるのではないだろうか?
最初に全てをひっくり返すようなことを言いますが、これ、嘘です。
みんな誤解しています。

引用元:日経電子版『中年太り「代謝」にあらず 厚労省も見直した改善策とは』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD276XG0X20C24A8000000/?n_cid=SNSTW005

実は、研究によると代謝は20代から60歳頃までほとんど変化しないことがわかっている。

僕は初めて代謝の本当の姿を知ったとき、目から鱗が落ちた。
それまで「汗をかくこと」が代謝だと漠然と信じていたからだ。

今回は、【代謝の本当の仕組みと、効率的に体脂肪を燃焼させる方法】について、最新の科学的知見をもとに解説する。
この記事を読み終える頃には、体との向き合い方が大きく変わるはずだ。


1. 代謝とは

代謝とは、我々の体が生きるために行っている全ての化学反応の総称である。

想像してみよう。
あなたが今この文章を読んでいる間も、体の中では無数の化学反応が起きている。
食事から得た栄養と呼吸で取り入れた酸素を使って、エネルギーを生み出し、細胞を修復し、不要なものを排出する。
この壮大なプロセスが「代謝」なのだ。

代謝の主な役割は3つある。

  1. 食物をエネルギーに変換する

  2. 食物を体の構成要素(筋肉、骨、皮膚など)に変える

  3. 代謝廃棄物を排出する

また代謝には2つの方向性がある。

  • 異化作用:複雑な物質を分解してエネルギーを得る過程(例:炭水化物を分解してグリコーゲンにする)

  • 同化作用:エネルギーを使って物質を合成する過程)例:グリコーゲンを材料にATPを合成する)

シンプルに覚えるなら、「栄養素を使う」のが異化、「栄養素を取り入れる」のが同化だ。

筋トレやダイエットにおいて代謝が重要な理由は明確だ。
体重管理の基本は「摂取カロリー」と「消費カロリー」のバランスにあり、代謝はこの「消費カロリー」の大部分を占めているからだ。

基礎代謝が高ければ、何もしなくても多くのカロリーを消費できるため、ダイエットが効率的に進む。
また、筋トレによって筋肉量が増えると基礎代謝も上がり、太りにくい体質になるのである。

2. みんなが誤解している代謝の違い

ここからが重要。
実は代謝には3種類あり、それぞれが全く異なる役割を担っている。

「学生時代は運動部だったけど、仕事に追われてなかなか運動もできてないし飲み会も多いし、30歳頃からだんだんお腹が出始めたんだよなー。きっと年齢のせいで代謝が落ちたんだ。」

この場合の「代謝」はどの代謝だろうか?というと、基本的には「基礎代謝」を指していると思われる。
冒頭のホットヨガや発汗による代謝は「新陳代謝」にあたる。
カロリーを主に消費するのは「基礎代謝」と「運動代謝」なので、全くの別物。

消費カロリーである「基礎代謝」を上げたいのに、汗をかくことで「新陳代謝」を上げていても一生痩せることはない。
これは意味が異なる両者をどちらも「代謝」と略したことがそもそもの間違いだったといえる。

基礎代謝(Basal Metabolic Rate, BMR)

基礎代謝(BMR)とは、人間が何も活動せず、完全に安静にしている状態でも消費されるエネルギー量のこと。
これは呼吸をする、心臓を動かす、体温を維持するなど、生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量を指す。

基礎代謝とは、生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量
具体的には以下の活動にエネルギーが使われる。

  • 呼吸:酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出する過程

  • 体温維持:36.5度前後の体温を保つための熱産生

  • 内臓機能:心臓の拍動、消化器官の動き、肝臓の代謝作用など

  • 脳の活動:思考や神経系の働きを維持するためのエネルギー

注目すべきは、基礎代謝の大半は「高代謝率臓器」によって消費されること。
脳、肝臓、腎臓、心臓といった高代謝率臓器は体重の5%未満しか占めないにもかかわらず、基礎代謝の50%以上を占めている。
成人の場合、1日の総消費カロリーの約60-75%が基礎代謝によるもの

新陳代謝(Cellular Metabolism)

新陳代謝は、体内の細胞が生まれ変わり、修復されるためのエネルギー消費プロセス。
これには以下が含まれる。

  • 細胞の生成と修復

  • タンパク質合成(筋肉の回復と成長)

  • 肌の再生

  • 免疫系の維持

運動後の筋肉の回復や成長は、この新陳代謝のプロセスによって行われる。
特に高強度のトレーニング後は筋肉の修復のために新陳代謝が活発になる。

重要なのは、冒頭のホットヨガや発汗による代謝はあくまで「新陳代謝」。
カロリーを大量に消費する「基礎代謝」や「運動代謝」とは全く別物。
なので、汗をかいても基礎代謝は上がらないし、体脂肪は燃えない

運動代謝(Activity Metabolism)

運動代謝は身体活動によるエネルギー消費である。
これは大きく2つに分けられる。

  • NEAT(非運動性熱産生):日常の立ち座り、歩行、家事など意識的な運動以外の活動によるエネルギー消費

  • EAT(運動による熱産生):ジム通い、ランニング、水泳など意図的な運動によるエネルギー消費

このうちNEATは個人差が大きく、同じ体格の人でも1日あたり最大2000kcalもの差が出ることがある。
つまり、同じ食事をしても、日常的に動く人と座りがちな人では体重変化に大きな差が生じるのだ。

ニート(NEET)は動かないから太る、と覚えよう。

3. 基礎代謝(BMR)の仕組み

冒頭にもあるように、会社の上司などから飲み会で「30代になると代謝が落ちるから気をつけろよ」と言われ、不安になったことはないだろうか?
実は、研究によると、代謝率は20代から60歳頃までほとんど変化しない

「30歳過ぎてから代謝落ちたわー」というのは加齢ではなく、学生時代に運動していた人が筋肉の貯金、「貯筋」を失うのがだいたい30歳前後というだけの話。
要するにただの運動不足であり、年齢のせいではない。

基礎代謝の計算ロジック

基礎代謝を測定する試みは1800年代にまで遡り、身長、体重、年齢、性別などから推定する最も古い式は1910年代に開発された。
現代では、数千人規模の被験者データを統合したメタ分析に基づく計算式が使われている。

代表的な計算方法としては、以下のようなものがある。

ハリス・ベネディクト方程式

  • 男性:BMR = 66.5 + (13.75 × 体重kg) + (5.003 × 身長cm) - (6.755 × 年齢)

  • 女性:BMR = 655.1 + (9.563 × 体重kg) + (1.850 × 身長cm) - (4.676 × 年齢)

カニンガム方程式(脂肪除去体重に基づく)

  • BMR = 500 + (22 × 除脂肪体重kg)

※除脂肪体重を簡単かつ正確に測定するメカニズムはまだ確立されていない。

オックスフォード/ヘンリー方程式(年齢グループ別に異なる係数を使用)

また、より簡易的な計算方法として、体重に定数をかける方法もある。
最も計算が簡単なため、日常生活ではこちらが用いられることが多い。

  • 男性:体重(kg) × 24 = 基礎代謝量(kcal)

  • 女性:体重(kg) × 23 = 基礎代謝量(kcal)

ただし、これらの計算式はあくまでもおおよその推定値を提供するものであり、個人の実際の基礎代謝は計算値から±10%程度異なる場合がある。

基礎代謝に影響する要因

代謝に影響を与える主な要因は:

  1. 筋肉量:1kgの筋肉は安静時に約13kcal/日を消費するのに対し、1kgの脂肪は約4.5kcal/日しか消費しない。

  2. 性別:男性は通常、基礎代謝が約150~200カロリー高い。これは主に体組成の違いによるもの。

  3. 運動習慣:アスリートは非アスリートよりもBMRが約10~12%高い傾向がある。これは筋肉量だけでなく、高代謝率臓器(特に心臓、腎臓、肝臓)の質量が大きいため。

  4. 体重変動:減量中は代謝が5~10%低下することがあるが、体重維持期間が続くとこの低下の約半分は解消される。

一般的には:

  • 女性の平均的な基礎代謝:1日1300~1600カロリー

  • 男性の平均的な基礎代謝:1日1700~2100カロリー

ただし、これらの平均範囲から外れる人も多く、基礎代謝が1日1000カロリー未満や2400カロリーを超える女性、1100カロリー未満や2800カロリーを超える男性も珍しくない。

自分の消費カロリーを知る方法

ダイエットをしたい場合、まず最初にやるべきは一日の消費カロリーの計算になる。

消費カロリーは基礎代謝と運動代謝を足したものになる。
運動代謝を求める場合、基礎代謝に生活強度を掛け算するのが最も手っ取り早い。

つまり、一日の消費カロリーは以下の計算式で求められる。

体重(kg) x 24 x 生活強度

生活強度は以下のように定義する。
1.3…デスクワーク
1.5…立ち仕事やジム通いなどの軽い運動
1.7…肉体労働や毎日の運動

例えば70kgで生活強度が低い人は
70 x 24 x 1.3 = 2184kcal
が一日の消費カロリーになる。

4. 基礎代謝を上げる方法

代謝の仕組みを理解することで、科学的アプローチによって最短効率で身体を変えることができる。
半年間で体脂肪率を10%減らし、筋肉量を3kg増やすことだって可能だ。

筋肉量を増やす

筋肉は体内で最もエネルギーを消費する組織の一つ。
1kgの筋肉は安静時に約13kcal/日を消費するのに対し、1kgの脂肪は約4.5kcal/日しか消費しない。

効果的な筋トレ方法:

  • 複合関節種目(スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど)を優先する

  • 8-12回で限界がくる重さを3-4セット行う

  • 週に2-3回、合計10セット程度、同じ筋群を刺激する

  • プログレッシブオーバーロード(徐々に負荷を上げる)を実践する

食事の工夫

  • タンパク質摂取:筋肉の合成と維持に必要で、消化に多くのエネルギーを使う(体重1kgあたり1.6-2g程度)

  • 食事誘発性熱産生(DIT)の活用:食事の消化・吸収にもエネルギーが使われる

    • タンパク質は摂取カロリーの約20-30%

    • 炭水化物は約5-10%

    • 脂質は約0-3% がDITとして消費される

  • 少量頻回の食事:代謝を一定に保つために3-4時間ごとに食事を摂る

  • 水分摂取:適切な水分補給も代謝を促進する(1日2-3リットル)

有酸素運動と無酸素運動の組み合わせ

有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)を組み合わせることで、短期的なカロリー消費と長期的な代謝向上の両方が期待できる。

  • 有酸素運動(ランニング、サイクリングなど):直接的なカロリー消費に効果的

  • HIIT(高強度インターバルトレーニング):短時間で効率的にカロリーを消費し、「運動後過剰酸素消費(EPOC)」を高める

  • 無酸素運動(ウェイトトレーニングなど):筋肉量の増加による長期的な代謝向上に貢献

睡眠・ストレス管理の重要性

  • 睡眠不足は代謝を低下させ、食欲を増進するホルモン(グレリン)の分泌を増やす

  • 慢性的なストレスはコルチゾールを上昇させ、筋肉分解と脂肪蓄積を促進する

  • 質の高い睡眠(7-8時間)を確保することで成長ホルモンの分泌が促進され、代謝が向上する

  • リラクゼーション技術(瞑想、深呼吸など)の実践でストレスを軽減する

5. まとめ

代謝を理解し、それを味方につけることは、効率的な身体作りの基本。
自分の基礎代謝量を知り、それに合わせた食事計画と運動計画を立てることで、無理なくダイエットや筋肥大ができる。

また基礎代謝の計算値はあくまで目安であり、±10%程度の誤差があることを理解しておくことが重要だ。
年齢、性別、運動習慣、体重変動などの要因が基礎代謝に大きく影響することも踏まえておこう。

基礎代謝を上げるための取り組みは一朝一夕では結果が出ないが、そこでモチベーションを失ってはいけない。
適度な筋トレ、適切な栄養摂取、質の高い睡眠を継続すれば、必ず代謝の良い体質へと変化していく

たった1%の代謝向上でも、1年間で約3kgの体重差に繋がることを忘れないでほしい。
「塵も積もれば山となる」とはこのことで、ボディメイクや健康においては、小さな積み重ねが大きな変化をもたらす。

年齢は言い訳にならない。30代、40代、そして50代になっても、あなたの代謝は目覚め、体を変えることができる。


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napovation | NY在住のヒモ 記事が気に入ったり役に立ったと思ったらサポートお願いします!新しい書籍やサプリメント購入費にして、皆さんに情報として還元できるように頑張ります。