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実は見えている見えない障害〜見えない障害特性による”参加”に対する二重の障壁とその構造が示唆する問題の核心:メタ認知レベルの自己認識〜 Part 1. 見えないとはどのような現象なのか

本稿の構成

長いので以下のように三分割でアップします。

Part 1. 見えない、とはどのような現象なのかを体感してみましょう。

Part 2. 高次脳機能障害の障害特性と言われる「見えない障害」について"どのように"見えていないかを、4つの「見えなさ」として説明し(単に外見から見てわからないってことではないのです!)、その「見えなさ」、つまり「見えない障害特性」が、「高次脳機能障害の本質=環境への不適応」と相まって引き起こす事象(個人と社会との軋轢)について述べ、問題が個人と社会の”間”にあることを指摘します。

Part 3. 以上を踏まえ、高次脳機能障害という”社会問題”を考え解決していく上で大切な視点、メタ認知レベルの自己認識について触れます(自己認識論の詳細は「高次脳機能障害『解体新書』終章もう一つの見えなさ」も参照していただけると理解しやすいかと思います)。


見えても認識できない

土星の話(木星なんだけど)

 「先生、土星のはなしして!」と、よく言われる(あと「ちくわの会社の話、して!」ってのもあるけど、また今度ね、豊橋名産とは関係ないよ)。講演でお話しているのは木星の話なんだけどな。世間的には輪っかのある土星なのだろうね、人気があるのは。閑話休題。

2010年の木星

2010年の木星

 この画像はうちのベランダから撮影した2010年の木星です。だからどうしたと言われそうですね。

 「木星で大異変が起こってる!!!
 実はこの年、我々惑星観測者(医者じゃないのか!)はひと夏のお祭り騒ぎを過ごしました。
 前年までの画像を見てみましょう。違いがわかりますか。

2009年まで

実は大異変が

 2つ並べて比べてみましょう。2010年には、ほら、太い縞が一本、消えてなくなっているでしょ? 

前年との比較画像

 木星って直径が地球の十倍もある巨大惑星です。この縞一本の太さが地球一個分の大きさなんです。2010年に起こった木星表面の縞の消失、実はとてつもなく巨大な異常現象なんですね。
 でもね、最初に木星の画像をご覧になった時、だからどうしたって、なったでしょ?我々観測者は前年までの状態を知っているから、大異変だと大騒ぎになった。単純に知っていたから認識できたわけですよ。
 木星観測者ではない方には、この巨大異常現象は、眼の前に、存在しているにも関わらず、認識できない。眼の前に厳然として見えているのに、「知らない」ために異常現象が見えなかったわけですね。
 これが「見えない」ってことなんです。眼の前に存在して見えているのに、認識できない。高次脳機能障害を知っている人には見える障害が、高次脳機能障害を知らない人には、眼の前で起きている事象が、「障害」として見えてこない。それが「見えない障害」の意味です。「社会問題としての高次脳機能性がい」の記事の中で”知るだけでできる社会変革”と書いたのも、その意味においてです。

見えているのに見えない

 こんな話を長々とするのは、画像を自慢したいわけじゃなくて(でもこの一連の画像、コンテストで入賞してるんだよ)、「見えない障害」の「見えない」とは「見えているにも関わらず認識できない状態」のことだということを、体感していただきたかったのです。

 異常現象、どうなったかって?ご安心ください。翌年にはもとに戻りました。これ、木星表面の雲の流れの変化(擾乱)、つまり気象現象なんです。この年の木星は異常気象だったわけですね。

もとに戻りました

Part2.へ続く


ハッシュタグ

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