Netflix 100日の朗君様
この韓国ドラマは、何回か途中まで見ているが、最後まで見ていなかったのか、内容についての記憶があいまい、記憶喪失だった。Neflixで2025年末までと表示が出たので通しで今回見直した。全16回。結論が気になって最後まで一気に見てしまった。ドラマの脚本はよくできている。韓国では2018年に放映され、日本では2019年にNHK綜合テレビで放送されている。
タイトルにある朗君とは身分の高い男子のこと。英語のタイトルは「100 Days My Prince」。ドラマの中で大きな鍵になる言葉は「怨女曠夫(えんじょこうふ)」。適齢期を迎えても結婚していない男女を指す言葉。このドラマでは怨女曠夫の存在が、雨が降らず干天になる原因だとして、怨女曠夫に結婚を命ずる命令が朝廷から出される。
時代は李朝朝鮮時代という想定。そこでこの命令に翻弄される主人公は、未婚を表す、お下げ髪から、結婚すると髪を結って、簪(かんざし)を刺す姿に変わる。この時代は髪型で既婚者かどうかがわかった時代だというのはこのドラマの映像で学習できるポイント。もう一つの学習ポイントは地方都市(星州郡 ソンジュヒュン)の街並みになると、茅葺屋根(thatched roof)の家ばかりになるところ。首都、漢陽(はんよう ハニャン)の街並みとの違いで、これは実際そうだったはずだ。このあたりは、史実に沿っていると感じた。また朝廷内での文書のやり取りが漢文という想定。ここも多分そうであろうということを感じるが、確認はできていない。いずれにせよ、これらは歴史考証を少し感じたところだ。
他方で見ていてありえないと思うことは韓国の歴史テレビドラマでは多いが、このドラマで今回気になったのは、夜、家々の軒先にランタンがつるされていて家屋の外に照明があるという映像。李朝朝鮮時代。油がもったいないので、村でも町でも金持ちの家でも、夜は家屋の外の照明はそもそもなく、真っ暗だったと思うので、家屋外の照明はありえないかな。
最後にこのドラマで鍵になる言葉をもう一つあげると、記憶喪失。ドラマの中で、世子(セジャ)は命を狙われてケガをして転落して、記憶喪失amnesiaに陥る。これと似ているが、違った概念に認知症dementia (デメンシャ)がある。認知症では、記憶を失ったという自覚自体がない。記憶喪失では、何か記憶を失ったことは自覚されている。ドラマの中ではセジャが記憶を取り戻そうと努める姿が描かれる。
このドラマでは、さらに失顔症prosopagnosia: face blindnessの人物も登場する。こちらは、顔を記憶して認知する機能が著しく低い状態を指している。記憶喪失は最近の映画では珍しいが、昔から映画の想定でよく出てくる。失顔症という想定は最近、時折見かけるようになった。
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