ベトナム・ホーチミン旅行記 3日目前編
朝のホーチミンを駆ける
ふと目を覚まし、ベッドサイドのスマホを見る。時刻はまだ6時前。
ベッドを横断し、窓辺まで移動して外を確認する。どうやら雨は降っていないようだ。
身体は昨日の疲れにうっすらと覆われているが、気合を入れて起き上がる。
スーツケースに入れていた着替えを取り出す。
ここホーチミンでも朝のランニングをするのだ。
ちょうど1年前、ルアンパバーンの一人旅でも、現地で朝ランをした。
せっかくなら世界各地を走ってみたいと思い、今回もランニングウェアを持ってきてきた。
昨日は早朝から予定を詰め込んでいたため、チャンスはこの最終日の朝しかない。
あとは天気次第だったが、願いが届いたのか、曇り空のまま持ちこたえてくれていた。
ホテルから数分の場所に公園があったので、そこをぐるぐると走ることにする。
月曜の早朝にも関わらず、公園には運動する人たちが集まっていた。
欧米からの旅行者が多いホーチミンだからか、同じコースを走っている同志の姿も目立つ。
一方、現地の人たちは広場でダンスをしたり、球技を楽しんだりと、こちらも早朝から元気。
3、4キロほど走って、身体をしっかり起こしたところで、ホテルに帰った。
シャワーを浴びて、帰国に向けたパッキングを済ませる。
11時にチェックアウトする予定だったので、それまでの時間を使って、今日も街を歩き出す。
Saigon Coffee Roastery
やはり朝はコーヒーからはじめたいので、評価の高いカフェへ向かった。
オープン直後だったこともあり、店内にはまだほとんど人がいない。
メニューのベトナムコーヒーの欄に書かれていたCà phê phinというコーヒーをいただくことにした。
砂糖はいらないですか? と聞かれたので、言われた通りになしでお願いしてみる。

Cà phê phinを知らずに注文したが、やってきたのはアイスコーヒーだった。
一口飲むと、目が覚めるほどの美味しさ。しっかりとしたコクと旨みが朝にいい。
店内ではコーヒー豆を販売していたので、おみやげに買って帰ることにした。
棚の前で長いこと迷っていると、バリスタの青年がやってきてくれた。
「こちらはこの店オリジナルのコーヒー豆です。これが先ほど飲まれたコーヒーの豆です。他にもいろいろと種類がありますよ」
さきほどのコーヒーがとても美味しかっただけに、別の豆も試してみたい。その思いがどれを買うか迷わせる。
「んー、これはどんな味なんですか?」
「これはロブスタ種のコーヒー豆で、パッションフルーツのような果実感が特徴です」
「へー! ロブスタ種はベトナムではポピュラーなんですか?」
毎日コーヒーは飲むものの、知識はほとんどない。せっかくなので教えてもらう。
「よく飲まれていますよ。これはロブスタ種の中でも、スペシャルな豆を選んだものです」
「OK!これにします」
購入する豆を決めてレジへ向かうと、青年がカウンターから声をかけてくれた。
「買われたコーヒー、試しに飲んでみますか?」
「え、ぜひお願いします!」
朝の時間帯で空いていたこともあってか、親切にも味見をさせてくれるよう。感謝。

慣れた手つきでエスプレッソマシンを操作し、あっという間にコーヒーが仕上がった。
抽出したコーヒーにはコンデンスミルクが合わせられており、ベトナムらしい一杯。
「おー! 確かにフルーツの風味がします!」
飲んでみれば、確かに南国の果物を感じる酸味がある。と、同時にしっかりとしたコクも感じられる。
後ほど調べたところ、ロブスタ種はもともと苦味や力強さが特徴の品種らしい。その個性が活きているのだろう。
追加のサービスまでしてもらい、気持ちの良い朝のスタートになった。
Cocoa Café THE COCOA PROJECT
昨日の観光とは少し違うエリアに来ていたので、ホテルへ戻る途中でどこか立ち寄れる店がないか探してみる。
その中で惹かれたのが、こちらのチョコレートショップだった。
中庭を隔てて店舗に入り口に至る構造。ひっきりなしにバイクが行き交う街の喧騒から少し離れ、ゆったりと過ごせる。
チョコレートケーキやドリンクなど、カフェメニューも充実しているようだった。
さきほどカフェを訪れたばかりなので、ここではチョコレートをおみやげに買って帰ることにする。
婚しかったのは、タブレットタイプのチョコレートに、ほぼ全種類試食が用意されていたこと。
気になる味のチョコレートが多く、半分以上をテイスティングした上で、特に気に入ったものを購入した。
ホワイトチョコレートのタブレットが売られていたのも珍しい。
チョコレートが好きで、日本でも専門店をあれこれ見ているけれども、ホワイトチョコレートはあまり取り上げられない印象がある。
東南アジアらしいフレーバーも多く、偶然立ち寄った店だったが、おみやげ探しにもぴったりだった。
買ったチョコの紹介は、また別のnoteにて。
実はこのあと続けて、ベトナムを代表するチョコレートブランドであるMarouにも向かおうと思っていた。
ただ、歩いている途中でおなかの調子に違和感を覚え、一度ホテルへ戻ることにした。
部屋でくつろいでいると、昨日から今朝まで動き続けていた疲れが一気に出てきた。動き出す気力が薄れていく。
落ち着いたところで、午後からこの体調でどこに向かうか、改めて考える。
正直、ホテルから徒歩で回れる範囲はおおよそ踏破してしまったので、ここからメトロに乗ってタオディエンエリアに行ってみることにした。
今いる中心部よりも落ち着いていそうでもあったので、少しでものんびりしたくなったのだ。
結局、チェックアウトまでの2時間ほどは休息にあててしまった。
事前に伝えていた11時にチェックアウトを済ませ、荷物を夜まで預かってもらう。
体調も戻ってきたので、ベンタイン市場近くの地下鉄駅へ。
メトロの改札は、先日旅行したバンコクと同様に、VISAのタッチ決済に対応していた。
ホーチミンのメトロは2024年12月に開通したばかりとのことで、駅構内はとてもきれい。
Google Mapの情報と発車時刻が違っていたため、駅員さんにやってきた電車がタオディエンに向かうので間違いないか確認して乗車。一人旅をこなしてくると、なんでもすぐ聞く胆力がつく。
目的のタオディエンまでは、およそ20分ほど。
旅の終わりまでの残りの時間を、ゆったりとしたペースで過ごしていきたい。

