【じーじは見た!】後編:GX推進のためのグリーン鉄研究会 第1回 フォローアップ会合!
Z世代応援、未来世代応援のじーじです!
「GX推進のためのグリーン鉄研究会 第1回 フォローアップ会合」から日本の未来戦略を考えてみています。
本編は後編です。前編から見ていただけると話しが繋がります。
4️⃣ マスバランス方式の重要性
タイトルの「マスバランス方式」と聞いても「何のこっちゃ?」と思われたことでしょう。
CO2の排出量を実質ゼロにしたようなグリーン鉄を製造するためには、2050年までの長期のロードマップが必要で今直ぐにはどうにもなりません。
しかし、一方で国際的な取引の上でEUが着々と立法措置を準備してきた横文字だらけの規制をクリアして日本の鉄が生き残るためには、国際ルール作りの中での移行期戦略が重要です。
その移行期戦略の中で日本鉄鋼連盟は、マスバランス方式を適用したグリーン鉄のルール形成・国際標準化を求めてきました。


要するに、製鉄所全体で製造する鉄鋼製品の内、例えば自動車製造に使う鉄鋼製品に排出削減努力をした成果分を割り当てて、ゼロカーボンの鉄であることを認める方式(保証する)をマスバランス方式と呼んでいます。
このゼロカーボン鉄のアロケーション(配分)を各社独自のルールでバラバラにやったのでは、グリーンウォッシュと見られるリスクもあり、正しい価値評価につながりません。
そこで、日本鉄鋼連盟は、マスバランス方式のルールを標準化して、それを適用したグリーンスチールのガイドラインを策定して、国際標準化を主導しようとしているのです。
このガイドラインは、ISOの基準に準拠し、削減証書や第三者認証を通じて信頼性を担保する内容です。こんな重要な国際標準の話を鉄鋼連盟任せにするのではなく政府も国際会議の場で主張してほしいのです。
こういう援護射撃を政治ができないので屋台骨産業である自動車までもが青色吐息です。
5️⃣ 現在の国際動向
事務方の官僚さんが準備した資料では、国際的なルール形成として意識されているのはEUのルールです。
国際社会において、日本の政治家は自画自賛して日本が国際会議でイニシアチブを発揮しているかのごとくマスコミに報道させますが、全く情けない限りです。COPの場で、海外のNPOブースにまで足を運ぶような閣僚は、環境大臣だった時の小泉進次郎さんくらいのものです。
安部元首相が、G7会合の場でメルケル元ドイツ首相から「どうしたらトランプ大統領とあなたのように上手くコミュニケーションが取れるのか教えてほしい」と言われたことはありましたが、仲間づくりが下手な日本政府がやっていることは基本フォロワー戦術です。
グリーン鉄に関して言えば、EUフォロワーの戦術です。
EUは、日本の政治のように問題が起こってから次の選挙の票読みをしながらパッチワークするような進め方ではなく、下記のようにまずはグランドデザインを描き、マイルストンを明確にして、企業に情報開示を求める戦略で物事を進めています。

事務局資料より抜粋①
EUの横文字だらけの政策パッケージを少し紹介しておくとグリーン鉄にも関連するものとしては、以下のような法令や方針・指針が準備されています。
1)EU Competitiveness Compass(EU 競争力コンパス:2025年1月)
今後 5 年間の EU の経済および規制アジェンダの新しい政策フレームワーク。主な目標は、競争力、イノベーション、レ ジリエンスを高めることでイノベーション、クリーン製品、サービス分野での世界的リーダーに復帰する事。トランプ政権誕生を受けて軌道修正中。
2)EU-ETS(EUの排出権取引制度)
3)CBAM(炭素国境調整メカニズム)
これの目的は、次のような点にあります。
・炭素漏洩の防止: EU域内の厳しい炭素規制により、企業が生産拠点を規制の緩い国へ移転させるこ とを防止する<緩い国からの製品には相当の関税を払ってもらう>
・ 公平な競争条件の確保: EU域内と域外の産業間の競争条件を平準化する
・ EU気候政策の有効性確保: EUの気候中立目標達成に貢献する
・ 第三国の脱炭素化促進: 非EU諸国の政府により環境に配慮した政策導入を促し、非EU諸国の生産 者に排出削減を奨励する
4)CSRD(EU 企業持続可能性 < サステナビリティ > 報告指令)
CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive)は、EUが導入 した新たな非財務報告の枠組みで、欧州グリーンディールの一環として、企業の持続可能性の義務と評価を財務諸表と同等に高めたものです。しかし、この報告義務は鉄鋼メーカーにとって重い負担になると考えられています。
しかし、これもトランプ政権誕生後の動きを見てスローダウンしています。
5)ESPR(エコデザイン 規則 : Ecodesign for Sustainable Products Regulation)
6)CRM(EU 重要原材料法)34種類を指定。
7)EU 廃棄物輸送規則 ( 2024 年 5 月 20 日 : 発効 )
8)EU使用済み自動車規則案
トランプ関税の発表は、あまりにも極端で世界に大きな影響を与えために注目されマスコミ報道もされていますが、環境分野の専門家は別として、EUのこういった関税・非関税障壁について、これまで日本のマスコミ(オールドメディア)が報道することはありませんでした。
6️⃣ 政府の動きはのんびりし過ぎでないの?
民間企業の集まりである日本鉄鋼連盟は、COP29にも乗り込み、グリーン鉄の移行措置としてマスバランス方式のルール化を訴えて、様々な活動を行っていました。
• 鉄鋼製品におけるカーボンフットプリント(CFP)ガイドラインの検討
• 鉄鋼製品のCFP算定における非化石証書の取り扱いについての検討
• グリーンスチールガイドラインへのアロケーション方式の反映
• worldsteelなど、グリーンスチール(アロケーション方式などを含む)の普及に係る海外団体との連携 • 海外の鉄鋼業界団体との意見交換
それに対して政府の今後の方針は、あまりにものんびりし過ぎじゃないでしょうか?
・更なる(グリーン鉄の)普及啓発活動の推進
・アロケーション方式等についての海外関係者への働きかけ、GHG算定ルールへの反映の働きかけ
・削減実績量の二重計上を回避し、削減プロジェクトに係る透明性を確保するためのルール・運用方法 の整理
・GX鋼材の購⼊者に対する情報提供方法の整理
・グリーン鉄の市場拡大に向けた次年度以降の方策の検討
30年無成長でも何とか食べてこられたのは、自動車産業という基幹産業がしっかりしていて(※消費税の輸出企業還付という支援も効果的であった)、そこに鋼材を国内で提供できる鉄鋼産業があったからでした。
※消費税の輸出企業への還付額は、政府も企業も公表していませんが、結構な額を自動車産業に戻す結果になってきました。トランプ政権は、守られてきた日本の自動車産業界にトランプ関税で一気にお返ししてもらうつもりです。
しかし、選挙しか興味のない与党政治によって、この基幹産業が危機を迎えています。それを強く感じる会議資料でした。
参考資料のURLも下線部に貼り付けておきます。
あ~、参議院選挙が待ち遠しすぎます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よろしかったら「スキ」🤍ポッチンをお願いします😊😊
コメントなんかいただけたら、飛び上がって喜んじゃいます😂😂

🌳じーじと孫娘との思い出づくりのシリーズ🌳
【じーじのボヤキ】
🌳じーじの初期投稿3点セット+時代の振り返りシリーズ🌳
その時あなたは何してた?(1985年~2020年)
【日米成長力格差】~日本は絶対に復活するんだ~
【気候変動問題の盲点】~森林大国の日本だからこそできること~
【みんなで地球を助けよう】~脱炭素社会はZ世代のあなたが創る~
🌳じーじが中央官庁のHP等から情報をピックアップしたシリーズ🌳
【じーじは見た!】サイトマップ第1弾
【じーじは見た!】サイトマップ第2弾
🌳じーじの時事川柳シリーズ🌳
【note川柳】
🌳じーじが感激した話のシリーズ🌳
【じーじ感激!】
😄Z世代応援団のじーじをよろしくお願いします😄
Z世代応援団のじーじの自己紹介⁉
その他は【じーじのもろもろ】のマガジンあるいは【じーじの準備】のマガジンをごらんください。
