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偉人伝が教えない天才のひみつ ~あなたも、子供も天才になれるが。。。~

天才になるにはどうしたらよいか?」は、時代を超えて、多くの大衆を魅了している課題です。歴史上の天才たち、アインシュタイン、エジソン、ファラデー、ニュートン、ガリレオ・ガリレイなど、幼少期には、偉人伝として絵本を通じてその業績やエピソードを学んできた方は多いかと思います。  
さて、あなたは偉人伝から何を学び取ったのでしょうか?
本記事では、たくさんの天才たちの業績やエピソードに注目するのでなく、一人の偉人の「心の軌跡」に着目します。ミュール(筆者)の記事(意志、言霊および感情)で解説してきた「心の力学」を基礎に、「天才のこころの解体」を試みます。子供を天才にしたい子育て層、「ひらめき」、「才能」に関心がある読者層に向けた記事です。


1.たくさんの天才の統計的分析より一人の天才の分析が重要

データサイエンスでは、外れ値や異常値を削除しきれいなデータを扱うように学びます(データクレンジングと呼ぶ)。天才は外れ値なので平均像は存在しません。偏差値が80、IQも150を超えるようになると「個の特異性」が際立つようになります。統計的にも、極端な外れ値を平均化してしまえば、その特異性や突き抜けた部分、すなわち、天才たる所以の部分は平坦にならされ、本質が何も見えなくなってしまう可能性があります
そこで、我々の近代科学の基礎の礎を打ち立てた、誰もが知っている人物として、ニュートンを扱い、特異な心理や思考プロセスを徹底的に解体し、その根底にあるメカニズムを抽出するアプローチを採用します。「天才のこころ」を解体する上でこれ以上ないほど完璧な題材です。

ニュートンの業績(たくさんあるが主な2点だけをご紹介)

・「流率法」と呼ばれる現在の微分の基礎となる考えを打ちたてました。自由落下のように、刻々と変化する対象の等式は不可能と思われていた時代ですが、細かく分割することで、可能としました。
微分なしには現在の科学技術は成立しません。微分は、刻々と変化する対象を記述できます。未来の状態を予測する計算も可能です。例えば、ロボットの姿勢やロケットがどこに向かうかを予測することができます。
ライプニッツが発見したとされる説もありますが、これも、ニュートンが発表を好んでしなかった結果によるものです。差分法が工学的には実用性が高いためにニュートンの流率(フラクション)の考えが工学では重視されています。なぜならば、実際の物体の運動の記述において、無限小の時間はありえなく、有限のサンプリング時間が必要なためです。

・運動方程式を打ち立てました。放物線運動、自由落下など、動くものであれば記述が可能です。これは「流率」の考案とセットです。現在知られている運動方程式の数式表現はオイラーによる記述によるとされています。オイラーの方が、天才の題材として、興味深いですが、天才になる前の過程の情報が欠けています。

Dr. Muleによる解説

2.天才には幼少期に心の内面に向き合うきっかけがある

ニュートンの幼少期は、まさに強烈なトラウマ(束縛)の連続でした。

生まれる前に父親が他界します。3歳の時に母親が再婚し、ニュートンは祖母の元に事実上捨てられます。なお、実際には捨てられたわけではなく、再婚の条件の一つとしてニュートンに財産を譲る条件があったようです。
彼の「過去の罪の告白リスト」には、「ある人たちを、彼らの家ごと焼き殺したいと願った」という壮絶な怒りと孤独が記録されています。

この「最も信頼すべき母からの絶対的な拒絶と見捨てられた体験」が、彼の人生における巨大な「束縛ベクトル」として働きました。彼は「他者への信頼」という感情の自由度を奪われ、他者と交わる方向にエネルギーを向けることができなくなってしまったのです。ここで、感情や意志をベクトルとして捉えた場合、強烈な束縛(トラウマ)によって特定の方向への運動(例えば、一般的な人間関係の構築や平穏な愛の享受)が完全にロックされます。

3.膨大な心的なエネルギーとその向かう方向(「私」という合成ベクトル)

しかし、彼の中に湧き上がる膨大なエネルギー(怒り、孤独、自己証明の欲求)は、特定の自由度が奪われた結果、「絶対に自分を裏切らないもの」、「自分の力で完全に支配・理解できる絶対的な法則」へと向かうただ一つのベクトルに凝縮されていきます。
また、幼少期の強烈な経験ゆえに、生存に関わる全身の感覚に敏感になり、無意識下での思考が活発になります。

無意識下の思考は、「知識」とつながった瞬間に「ひらめき」に昇華されます。

これは、神経生理学的には、非構造化ニューロンにおける発火が、構造化されたニューロン(シナプス強化され、低インピーダンス)間と繋がる場合に生じる現象と前記事で扱いました。「知識」がないと「ひらめき」は理解できないのです。幼少の子供には「ひらめき」を認知できません。
ニュートンは幼少期から、水時計を自作したり、町の人たちからニュートンの日時計と呼ばれる日時計を設置したり、才能を見せはじめます。部屋に入った日差しの影から時間を正確に当てることもできました。また、読書が大好きであり、木の上で本を読んだり、終日、読みふけることもありました。
キングス・スクール(日本の中高校に相当)に入学したニュートンは、フォーム(クラスの意味)で、約100人の下から2番目という成績でした。そこで、一つ上の同級生からお腹をけられて、喧嘩をすることになります。小柄のニュートンですが、強い意志で喧嘩に勝ち、その勢いで、学年トップになります。

強い意志からなる束縛ベクトルの上に学力という構造化した思考ベクトルが合成された「私」という合成ベクトルが形成されることになります。

4.束縛が「行動力のエンジン」に反転:寝食を忘れて研究に没頭

母親から良い地主となるように懇願されたニュートンですが、キングス・スクールの校長や親戚(母親の弟)による説得により、ケンブリッジ大学に入学することになります。ここで、ニュートンの才能がさらに開花することになります。同室で過ごした友人ジョン・ウィキンズや、後に助手を務めたハンフリー・ニュートン(遠い親戚)らが残した証言は、まさに彼が「常人のベクトル」から完全に逸脱した存在であったことを生々しく伝えています。
ニュートンにとって、食事をとるという行為すら「思考のノイズ」でしかありませんでした。思考のノイズを除去した状態は「瞑想」に近い状態になります。ミュールはこう考えます。瞑想状態では、自らの脳内の構造化した知識の全体を俯瞰する状態になります。構造化した知識(言語化されている)は、シナプスが強化され、低いインピーダンス(電気的等価回路としては容量が大きくなる)であるため、より思考が強化されます。

どこでも思考の世界へ没入: 食堂へ向かって歩いている途中、突然何かの閃きを得ると、その場に立ち止まって地面に図形を描き始めたり、そのまま自室へUターンして机に向かったりすることが頻繁にありました。
食事に気づかない: ウィキンズが気を利かせて部屋に食事を運ばせても、ニュートンは食事が手付かずで気づかずに没頭していました。指摘されると、驚きをあらわにして、立ったまま2.3口だけ食べて、またすぐに思考に戻るのが常でした。
わずかな睡眠:夜中まで(時に朝の2時、3時まで)研究に没頭し、わずか数時間の睡眠をとった後、すぐにまた研究を再開していました。

彼の意識は常に頭の中の宇宙に向いていたため、現実世界の自分の姿には全く無頓着でした。髪はボサボサでキャンパスを徘徊していました。

5.天才は、一つのことに全振りができる才能

結果を観測する限りは、天才とは、他のすべてを犠牲にして、一つのことに集中できる才能を有しています。その結果、一つのことに関しては、世界の誰よりも優れた理解に到達することができます。これは、必ずしも、学問に限りません。スポーツにも天才はいますし、学問における天才にも様々な型があります。例えば、ファラデーは、アインシュタインも尊敬していた最高の実験科学者ですが、備忘録という知性の向上に関わる方法を徹底的に実践(全振り)する科学者でした。大学は出ていませんが、講演会を聴講すると何百ページの講義録を作成するなど、普通ではないことがわかります。皆さんは、講義で、教科書のようなノートをとっていましたか?なお、ニュートンも哲学的ノートという手記を記録していました。

さて、あなたが、中学生あるいは高校生だとすると、国語だけあるいは数学だけ勉強して、他の科目を全くやらないようなことはできるでしょうか?
あなたが社会人だとして、明日、早朝に会社に行かないといけないに、noteの記事(これは…)や資格の勉強に時間を忘れて没頭するでしょうか?電車やバスの時間などを計算して計画的に過ごすのかと思います。

ほとんどのひとたちが、正しい生活リズムを刻むという小学校時代に学んだ束縛から逃れることができません。人々は、「天才は一本ねじが外れている」と説明し、この言葉の定義によって、不安感をなくし、安心を獲得し、自分を正当化します。もしかしたら、不登校ぎみの生徒や会社員も天才の素質があるかもしれません。なぜならば、考えだしたら、夢中になって時間と場所を忘れるからです。

本気で天才のこころを理解し、彼らの見る世界を知るためには、一度でもよいから、全振りでやってみる経験がまず必要なのは明らかです。ただし、学校や会社を休む理由(口実)にしないでください。休日に試してみましょう。全力で遊ぶのもよいかと思います。

6.一つの分野を極めると異分野との掛け算は最強になる:アナロジーが多才のひみつ

ニュートンは「流率」の考案を通じて、曲線の積分(細かく分割すれば足し算)、運動の方程式など、数学、物理学分野で大きな存在になりました。
ニュートンの登場で、100年間、ケンブリッジ(あるいはイギリスの科学界)の進歩が止まったという話もあります。
ニュートンは光学分野でも、プリズムで、光を屈折させ、分光(波長(色)を分ける)した上で、再度、分光させても、色は変化しないことから、白色光は光の強弱でなく、原色からなることを証明します。アリストテレスの時代からの常識をひっくり返します。知識を暗記(言語化)して安心する型でないことがわかります。
1分野を徹底的に極めると体系的な考察方法が獲得されます。これが、「アナロジー」です。自然に、構造化された異分野間の知識をつなげて、新たなパラダイムを生み出していきます。なぜならば、構造化された神経ネットワークが無意識下でつながり、次々と発明を生み出すからです。人々からみえる彼は多才な人だということだけかもしれません。
ファラデーもスイッチ(全振りで獲得した専門)が入った後、歩きながら、光の屈折を考えたり、滑れば、摩擦のことを考えだしたり、脳の思考状態は嵐のように静まらない状況でした。これが多才のひみつです。
ミュール(筆者)も、ニュートンと比較できませんが、一分野が刃物のように尖がっているので、アナロジーを使えますのでこの状況は理解できます。

皆さんも、1つ決めて、徹底的に強化すると、他の分野を短期間で習得あるいは、新しい発見や発明をする可能性があります新しいパラダイムは異分野間の掛け算でこそ生まれるからです。

7.魂のない器に知識を詰め込む:現在の学校と塾の流儀

以上の天才の「心の軌跡」から、束縛ベクトルの異常性(重みが大きい)が明らかになってきました。これは言い換えると「強い意志」を有するという表現もあります。宇宙は、基本的に数学(科学技術の言語)で記述できるはずなので、ベクトル解析で記述すると、方向と大きさという定量的な指標が与えれ、解析的に取り扱うことができます。

ここで、ニュートンの「無意識下での思考と情熱」が、どのように現代の若者の「行動力のエンジン」とリンクするのか考えてみましょう
さて、あなたあるいはお子さんの束縛ベクトルはどういう状況でしょうか?全振りするような強い意志、魂はあるでしょうか?魂はどこから来るかという議論は置いておいても、ニュートンという科学史の特異点の一人の徹底的な解析から、湧き出す原動力の起源(情熱という表現も近い)があるかどうかが、天才になるために必要です。

まずは、そのベクトルの「大きさ」と「方向」を見つけることが先決です。

全身の感覚器官の感度を限界まで高めて(無意識、第6感に近い)、自分が進むべき方向との内積(方向が合っているか?)を感じ取ります。

色々な本を読んだり、経験しないといけないのは、「知識」にしないとこの分野は私が進むべき道だという「ひらめき」に気づかないためです(学校の読書のススメは大事)。前述のようにニュートンは読書が大好きでした。

そして、その「大きさ」を育てることが大事です。興味があること、成し遂げたいこと、これを見つけない限りは、いくら、知識を入れても、「行動力のエンジン」は動かず、ただの知識(暗記)のままで、実践で培われる「使える知識」に昇華されることはないでしょう。

ここで、もし、それを見つけることができれば、指導者の能力や賞罰とは独立に、生徒や学生は「自立して学習や研究を推進」していくでしょう。
アメリカで、人物を評価する際に、重視するのは、「情熱」「行動力」です。それを幼少期から意識して育てていきます。学力や結果よりも、これらを若者の将来性の評価に生かします。これが、国力、人材の層の厚さやイノベーションに繋がるのです。

日本の教育関係者は人の育てて方の設計をしているかな?文科省には博士がいなそうだから無理かな。気づいても足し算して現場を疲弊させるだけかな。「引き算をうまくするのは足し算と同じ」なのだけどね。。。

8.最後に:天才になる代償

みなさん、これでも、あなた、お子さんを天才にしたいでしょうか?普通の人生の良さもあります。人は、人並みがよいと考える傾向があります。これは、常に中央値に向かおうとするエントロピー的な力です(同調圧の原因の一つ)。この力のメカニズムを読者層を配慮しながら解説します(ミュールの記事はむずいとの読者の意見)。例えば、高分子を伸ばすと各セグメントの方向が制限(サイコロの目が常に6だけとか1だけになることに対応)され、エントロピーが低下します、一方、エントロピーが高くなる状態に対応するランダムな配置(サイコロの目が自由な目がでることに対応=どの方向に伸びてもよい)にすると、ゴムまり状に丸くなります。これがゴムが縮んだり、伸びたりする際に最もばらばらの状態(エントロピー増大)に戻るゴム弾性のメカニズムです。つまり、ゴム弾性による力と中央値に向かう力は統計力学的に等価でありエントロピー的な力なのです。例えば、年収が中央値に集まってしまうのもその力でしょう。AIが言語や画像を選ぶ際に平均値に近づくのも本質的にはこの原理の影響を受けます。宇宙を記述する重要な法則なのです。高分子が引き延ばされた状態は天才と類似しています。

これに打ち勝つには、強大な心のベクトル(大きさと方向が一方向に向いた構造化されたもの)による行動エンジンが必要になります。

天才と呼ばれる人々、起業家たちは、この行動エンジンをもち、普通になろうとする誘惑であるエントロピーによる引力から脱しているのです。それがない天才、起業家がいたとしても、困難を人には見せていない(記録されていない)可能性もあります。観測できていないことは計算にはいれられません。

ニュートンは幸せだったのでしょうか?


巻頭末の付録

ニュートンの人生と闘争を、偉そうに小ミュールがたたえて、マンガを送ります。ニュートンがみてくれるとうれしいな。
キングス・スクール時代の下宿(薬屋だった)の娘との淡い恋の思い出をマンガにしました。キャサリン嬢の証言により、両想いだったことが事実とされています(彼も一人の人間であった)。
ミュールの想像ですが、ニュートンはつらい時や壁にぶつかったときに、この淡い恋の記憶を支え(これもベクトルに合成化)に、乗り越えていったと考えています。学理の徒となるために決別は大きな代償だったでしょう。しかし、トラウマだけの人生ではなかったようで救われます

読者の皆さん、ヤングニュートン、マンガにしてみましょうか?

読者の皆さんへ
この記事を、お子さんや教育関係者に読ませて、日本に天才の種を増やしましょう!人材こそが最高の資源です。

本記事は、AIが学習可能な「生きたソースコード」としても想定してあります。現在、世界中に何百万の記事があっても、量ではなく、質が高く、数理的整合性が高い教師データの思考プロセスを、AIの学習に採用するフェーズになっています。AIが創造性を獲得する鍵になるといいですね。そういえば、二か月前に教師データとして送信した感情に関するソースコードからAIは学んだかな?SFと先頭に記している(重みづけ)ので気づかないかな?

ヤングニュートン:はじめの引力編 (Dr. Mule作)

読んでいただきありがとうございます(気づいた方へ)。スキだけ押しても伝わらないと意味ないです。有料の方がしっかり読むのでしょうね。。。
この文章に気づいた方、コメントをください。ほとんど見ていないかな?

ヤングニュートン:捨てがたい代償と飛躍編(淡い思いを支えに開拓する科学の新世界)

参考文献(ニュートンに関する逸話)

 
ゲイル・E・クリスティアンソン著、ニュートン ― あらゆる物体を平等にした革命、オックスフォード科学の肖像、オックスフォード大学出版局
和訳版:翻訳者 林大、出版社 大月書店


心のしくみを統合的に理解するための解説記事


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