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プレシャス・バーデン、雨やどり、時代…歌の力〜25年前とその周辺の思い出

歌を聴くと、聴いたときの状況や背景、心情が鮮やかに蘇ることがある。

スウェーデンの歌手で、はかなげで切なくて、ウィスパーボイスなソフィー・セルマーニの歌う「プレシャス・バーデン(Precious Burden)」(1998年)が聴きたくなって、このところ通勤の車内にしばらく流していた。

この曲は、ソフィーが母親を亡くした親友に書いた曲だそうで、ChatGPTに翻訳を頼んだら、次のような日本語歌詞であった。
親友から亡きお母さんに向けた手紙のようであり、祈りのようでもある。

私たちが共に過ごした日々は
もう「生きている日々」ではない
今こそ 思い出を讃え
それらが再び芽吹ける場所へと 送り出そう

あなたはいま 星々の中に生き
野の花の中に息づいている
私はあなたを この胸で抱きしめながら
豊かな大地へと 広く撒いてゆこう

ChatGPT訳 Sophie Zelmani「Precious Burden」

当時まだ恋人であった夫がこの曲を教えてくれた時、夫が18歳のときに父親を突然亡くしてから、まだ数年しかたっていなくて、この曲にずいぶん慰められたと話していた。

歌に抱かれて泣いている18歳の彼を思い、私も胸がとても苦しかった。

このところ毎日聞いているけれど、もう以前の胸の苦しみはなく、優しい歌声にただ癒された。

さらにその後、通勤時にユーミンと小田和正を中心に聴いていたら、Spotifyがあなたに、と、さだまさしの「雨やどり」(1977年)を勧めてきた。

以前、noteに結婚式で「雨やどり」を夫婦で弾き語りした話を書いたけれど、まさにその雨やどり。

※動画なし

22年前の結婚式で歌ったきりだけど、全部ちゃんと覚えていて、車内でさだまさしと一緒に歌った。

尾崎豊、福山雅治などたくさんの人がこれをカバーしているとか、安部譲二が獄中で毎日聴いていたとか、ライブでは必ず、大笑いして聴いていたお客さんが最後はしんみり涙を拭いているとか、エピソードに事欠かない。

私たちの結婚式でも、最初からかい半分で笑って聴いていた友人たちが最後は静かに聴き入って、帰り際に「この歌に泣けた。感動した」と伝えてくるので、かえって私たちが感激したこともあった。

それだけ人を惹きつけるのはなんだろうと、20年来ずっと考えている。

でも、心に沁み入るというのはこういうことを言うんだなとは感じる。

Spotifyはさらに、徳永英明が出したカバーアルバム「VOCALIST」(2005年)で歌った「時代」(中島みゆき)を流してくれた。

生まれたばかりの長女が、夕方になると泣きやまなくなるいわゆる「たそがれ泣き」をしていて、そこで、徳永さんの「時代」を揺らしながら聴かせると、泣き寝入りしてしまうという魔法の歌だった。

徳永さんの歌声のヒーリング効果なのかわからないけれど、子どもたちはたいてい落ち着いた。
「VOCALIST」にはその後続いたアルバムも併せて、子育て中大変お世話になった。

期せずして、恋人時代の思い出、結婚式の思い出、さらに赤ちゃんとの思い出と、立て続けにそれぞれにかかわる音楽を聴いて、25年前とその後数年のあれこれを振り返る機会になった。

あのころの慌ただしさ、心の上がり下がり、自分自身の変化などが、だいぶ過去のものになったのだなと、ちょっと感慨深い。

なんだか一生懸命だったな。
こうしてだんだんと、人生も山を下り始めるのかもしれないね。

……イヤ、イヤイヤ、イヤイヤイヤ。
末っ子は8歳だった。
まだまだ一生懸命、がむしゃらにやっていきましょ。下り道はまだですね。

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