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【#88】映画memo『黄金泥棒』

スキマからこんにちは。
まだ観ていない人は大至急、劇場へ行ってくれw
あんまり埋まっていなかったけど、バカ面白かったから!
 
それぐらい本作は大当たり。
元気がない人も、観ればちょっと元気になると思う。
 
萱野孝幸監督最新作
『黄金泥棒』
 
※少しでも展開がわかることが嫌な方は、鑑賞後にお読みいただけるとうれしいです。

あらすじ

人生に退屈していた平凡な主婦が金(きん)の魅力にとりつかれ、100億円相当の金の茶碗を盗み出そうとする姿を描いたクライムコメディ。実在の事件から着想を得た物語で、主人公の主婦・美香子を田中麗奈が演じた。

平凡で味気ない日々に退屈していた専業主婦の美香子は、ある日訪れた百貨店で、ゴールドカンパニーのSGCが販売する、100万円もする「金のおりん」をつい盗んでしまう。普通であることが幸せだと言い聞かされて育った美香子だったが、金の魅力にとりつかれたことをきっかけに、幼いころに抱いていた「特別な人になりたかった」「私にしかできないことをする」という夢がよみがり、無謀にも100億円相当の「秀吉の金の茶碗」を盗み出す計画を立てる。しかし、美香子を利用しようとするSGCの社員・金城との駆け引きや、なし崩し的に泥棒の共犯者となった夫の浮気など、トラブルが連続し……。

金の精錬から製作、販売、買取などすべてを手がけるゴールドカンパニーの株式会社SGCが協力し、総額数百億円にものぼる本物の金工芸品の数々が劇中に登場。美香子と駆け引きを繰り広げる金城役で森崎ウィンが共演。監督・脚本は「断捨離パラダイス」「津田寛治に撮休はない」などのオリジナル作品を手がける萱野孝幸。主題歌を広瀬香美が担当。

映画.comより

金メダル級にうまい、センス良し映画

胃腸炎明けでしたよ、観に行ったのは。なんならまだ頭痛が続いておりました。
そんなコンディション悪めの状況でも、早く観たかった。面白い予感しかしなかったから!
私の「面白いかもしれない」レーダーは、たまにものすごく高性能だったりします。今回はまさしくそのパターン。
 
「爆笑」っていうのとは少し違うんだけど、可笑しくて可笑しくて、肩が揺れちゃうぐらいに笑ったw
SUIは毒のある笑いが好きなんですが、本作の笑いはまさにそんな感じ。笑いの中に人間の業だったり、切なさだったり、哀しさを閉じ込めていて、センスの塊だな、って思った。
 
実際の「おりん(=チーン!て鳴らす仏具のアレね)泥棒事件」をベースにしながら、萱野監督にしか作れなさそうなエンタメに作り上げているの。脚本もご本人。
映画の中にヒロインの再現ドラマを入れてメタ構造にしており、この仕掛けもまた面白さを倍増させている。
 
しっかり笑わせながら、ラストは余韻のあるものになっています。
「結局、人って満たされないんだな」と思わされる。
私がもし制作に携わっていたら、エンディングはもう少しヒロインに希望が見える感じにしていたかも。だけど、そうすると観客によっては犯罪を容認するように捉えてしまいそうだから、やっぱりこの終わらせ方しかなかったのかな、とも思えます。

ゴールド超え?田中麗奈の輝き

もうね、とにかく田中さんのコメディエンヌぶりが本当に本当に素晴らしい!
必ずアカデミー賞に食い込んでくると思う。最高。
元々お芝居がとても達者な方で、かなり期待はしてた。
が、おばさんの期待を軽く上回り、「田中麗奈、マジですごい。完全にやられたー」ってなりました。
 
いくつになっても可愛らしいだけでなく、緻密に計算された田中麗奈のお芝居が楽しい。これは観て。ほんとに。
 
映画好きの方はもちろん、たまにしか邦画をご覧にならない方にもめちゃくちゃ観てほしい。
そこまで予算をかけなくても(バジェットはわからないけど、恐らくそんなにかかっていないはず)、アイデアとヒロインの上質なお芝居だけで映画はこんなにも面白くなる。
チャーミングな笑顔と巧妙な台詞回し、小悪魔みたいな魅力あふれるお芝居で、田中さんは私たちにそれを証明してくれます。

ピッカピカの面白キャスティング

……とここまで書いていて、SUIは薄々、自分でも気付いています。ただ褒めちぎっているだけで、今日の記事が全然面白くないことに(いや、いつも面白くないよ?とか言わないでー)。
待って、もう少しだけ語らせてw
 
すごいのは、田中麗奈だけじゃないの!
 
森崎ウィンのお芝居もたまらんのですよ。
彼の役・光輝はものすごくクズなんですよね、ひと言で言うと。でも、ウィン(お名前からして勝ってるよね)は、光輝をどこか憎めないような温度感で演じている。加減が極めて「いい塩梅」なわけ。
 
光輝は、田中麗奈演じる美香子と丁々発止の駆け引きを繰り広げます。ウィンの素晴らしき感性が、観客を「ギリギリ苛つく一歩手前」で止めてくる。これ、できる役者はそんなにいないんじゃないかな。
彼はいつも上手だけど、頭がいい方なんだなって思う。
 
あとね、美香子の夫役の阿諏訪泰義さんという方のセンスにも驚愕する。私はこの方を知らなかったんだけど、元々お笑いの方みたい。めちゃくちゃうまい。ちなみに夫も相当クズw あぁこういう男っているよな、と思いましたw(ちょっと元夫に似ていてイライラしたわぁ)
 
その他、石川恋ちゃんや岩谷健司さん、宮崎美子さんが物語の世界にグッと引き込んでくれます。プロデューサーとキャスティングを兼務する中村祐美子さんのキャラも面白い。ぶっ飛んだセレブ感が愉快です。

今後も萱野監督を全力で推してく!

ちょっと長くなってしまいました。
つまりは「萱野孝幸さんの才能がものすごい!」っていう話です。
今まで知らなかったのを後悔するレベル。
SUIはこれからも彼を追いかけていこうかなと。

日本人でここまで洗練された笑いをやれる人って、意外と少ない気がします。
安心してください。いました、ここにw
「金(きん)」の豆知識みたいなのも出てきて、楽しいYO!
 
これは何となくなのですが、『アフタースクール』や『鍵泥棒のメソッド』『アヒルと鴨のコインロッカー』あたりがお好きな方は、本作がハマると思います。

可愛くって面白い田中麗奈の姿が観たくなってきた方、「スキ」をよろしくお願いいたします。
すっとぼけていて、前しか見ない美香子の性格は、SUIにもなんか似てましたw
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