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5年生から、子どもはちょっと変わる

耳に入らないお年ごろ

気がつけば、うちの双子も小学5年生。もう半年たった。

4年生まではまだギリギリ、低学年のあどけなさが残っていた気がする。
でも、5年生になってからは――その季節は確かに過ぎたんだと実感している。

最近よく思うのは「親の話を聞かなくなったなぁ」ってこと。いや、正確に言うと「聞こえてない」。
自分の頭の中や心の中がにぎやかすぎて、外からの声が入ってこない。そういう状態。個人面談で先生にそんな話をしたら、「他の保護者さんもみんな言ってますよ~」と笑われた。あ、なるほど、そういう時期なのね、と妙に納得。

遊び方も変わってきた。友達と買い物に行ったり、映画を観に行ったり。行動範囲がちょっと広がって、親の誰かが近くでお茶しながら帰りを待つ、なんてこともある。かと思えば、公園で男女混ざって鬼ごっこ。そうそう、それもまだまだやっててほしい。

でもまあ、イラつくことも増えてきたみたい。クラスメイトに、兄弟に。前は「他人は他人、自分は自分」って感じのマイペースだったのに、最近は関係性に心が動くようになってきた。だんだん周りが見えてきて、自分の欲求も強くなってきて、何かと折り合いがつかないのだろう。親としては「そんなことで怒る!?」とツッコみたくなるけど(笑)。

嘘のつもりはないんだけど

おもしろい変化もある。お小遣い欲しさに、夕飯作りを手伝うようになったのだ。担当は「お味噌汁」。野菜を切るのは私で、あとの作業は子ども。1回50円。ちゃっかりしてるけど、まあ良い経験だよね。

あとは、嘘……というか返事が適当になってきた。

「宿題やった?」
「やったー」

で、全然やってない。結局バレる。まあこれも“耳に入らない”現象の一部なんだろうな。内側が忙しいのはわかる。でも、親も全部チェックはできないんだから、確認したときくらい正直に頼むよ、と思う。

物語に映る高学年

そんなふうに日常を眺めているけれど、ふと本を読んで「あ、これ今の子どもたちだ」と思う瞬間がある。

春の全統小の長文問題で使われていた『エール!主人公なぼくら』(室賀理江)。地味で真面目な5年生男子が、運動会の応援団に推薦されて、戸惑いながら成長していく物語だ。

「誰かを応援できる自分か?」
「誰に応援してもらいたいか?」

――そんな問いが立ち上がってくる。まさに、今の彼らに重なるテーマ。

それから漫画『ぼくらのよあけ』(今井哲也)。映画化もされたけど、やっぱり原作漫画がいい。小学生たちが、宇宙から来た人工知能の宇宙船を母星へ送り出すミッションに挑むジュブナイルSF。

壮大な話なのに、「高学年の揺れ」がぎゅっと詰まっていて、痛みも希望も、ちゃんと描かれている。星雲賞候補にもなった名作。

一瞬なのに、切実な時間

前思春期って、6~7歳頃と同じくらい特有の“ゆらぎ”がある。
でも、その時間はびっくりするくらい短い。

親の立場からすると「あっという間に過ぎ去った」くらいの印象で、自分自身がどうだったかもほとんど忘れてる。でも、真っ只中にいる子どもたちにとっては切実で、痛切な時代なんだよね。

6~7歳頃のそれを絶妙に捉えてるのが「きつねの子」シリーズ(森山京)だと思う。それまでとは違う心の動きに戸惑いながら、自分でも知らないうちに変化していく、その一歩。

だからこそ、フィクションを通して「ああ、今ってこんな感じなのか」と知るのは、親にとっても大事だと思う。全部を理解できなくても、ちょっとだけでも、その揺れを一緒に感じられたら、それでいい。


1年生のときは、こんな感じだったなあ。


セットのイラストをお借りした記事はこちら。かわいい。


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