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【デスク環境】4AM 4Z40QW 40インチ5K2Kウルトラワイドモニターレビュー|「これでいい」をやめて「これがいい」を選んだら、世界が変わった話

私はずっと、妥協しようとしていた。

ウルトラワイドモニター検討中記事で譲れない条件として挙げていたのは、こういったスペック(多いな)

  • サイズ・解像度:34インチUWQHDか40インチ5K2K

  • 色域:DCI-P3 95〜100%(Macの色をちゃんと再現したい)

  • 接続:USB Type-C 1本で映像出力+65W給電

  • リフレッシュレート:120Hz前後

  • あったらいいな:KVM・PbP/PiP・USBハブ

記事の時点で本命に挙げていたのは、ASUS ProArt PA348CGV
34インチの平面IPSパネル搭載で、解像度はUWQHD(3440×1440)、DCI-P3 98%、120Hz、USB-Cは90W給電対応。
見た目に違和感を生じさせない平面モニターだし、かなり魅力的なスペック。
とはいえ、34インチにしては実売約10万円と高価
「コスパが良い」とは言えない。

これでいいかなと、落とし所として選びかけていたのはDell S3425DW-A
34インチ・曲面VA・UWQHD・USB-C 65W給電で実売約68,000円
悪くない。というかむしろコスパは良い。

…ただ、「これでいい」というのは、「これがいい」ではありません

VAパネルの視野角と色の不均一性、1800Rというかなりしっかりした曲面、KVM・PbP/PiP非搭載。
調べるほどに「いくつか妥協が入っている」という印象が強まっていきました。

そして、もっと根本的な疑問が浮かんだのです。

「そもそも34インチでいいのか?」

noteやブログの記事を書きながら、34インチウルトラワイドを使っている自分を想像してみました。
そうしたら、なんか作業領域が足りない気がしてきたのです。
結局、MacBook Air(13インチ)との二画面運用になりそう…。

でも私はあくまでも、視線移動を少なくした上で、作業領域を広げたいのです。横に

それならいっそ、デスクに置けるギリギリサイズの40インチにして、解像度も5K2Kまで上げてしまったほうが幸せになれるのではないか。
足りないよりは余るほうがいいのではないか

そう考えが固まってきた矢先、Amazonで「40インチ ウルトラワイドモニター 5K2K」と検索したとき、1ヶ月もの間、一度も目に入っていなかった製品が出てきました。

「4AM 4Z40QW」

39.7インチ・5K2K・IPS Black・DCI-P3 99%・USB-C接続+給電・KVM・PbP/PiP対応
欲しかった条件が全部揃っている。
しかも、DellやLGの同系パネル搭載モデルが20〜25万円クラスであるのに対し、4Z40QWは11万円ちょっと。

…これは何だ?

強烈に引っかかりました。

ところが、調べても調べても情報が出てこない
ブログもない、noteもない、YouTubeもない。
あるのはメーカーの公式サイト、X(旧Twitter)のアカウント、そしてAmazonのレビュー欄のみ。

だったら、直接聞こう。

そう思い、購入前にメーカーにいくつか問い合わせを送ったところ
——担当者が自分でも確認した上で、丁寧かつ正直に答えてくれました(その全内容は後述のとおり)。

問い合わせへの回答を読み終えた時点で、私の心は決まっていました。

Dell S3425DW-A「でいい」ではない。
4AM 4Z40QW「がいい」と。


ただし、ひとつ、ここで正直に書いておきます。
私が使っているMacBook Air M2(無印)では、GPUの制約で5K2K @ 100Hzが上限。
モニタースペック上限の120Hzはフルに活用できません。

「それなら条件を満たしていないじゃないか」と思うかもしれません。

ただ、私の考え方はこうです。

足りないよりは余る方がいい。

将来MacBook Airを最新型に買い替えれば、4Z40QWの120Hzをちゃんと使えるようになる。
今回Dellを妥協で買い、数年後に40インチ5K2Kを買い直すよりも、今の段階で4Z40QWを手に入れておく方がコスパが良い。

そして何より、(私の父が勝手に提唱した)我が家の家訓は

「その時一番コスパの良いものを買うべし」。

この文脈において、4AM 4Z40QWはその条件を完璧に満たしています。

(自分に都合の良い理由をいくつも並べて購入を正当化するの、楽しいですよね。でも今回は本当にそう思っています 笑)


というわけで、今回は4AM 4Z40QWのレビューをお送りします。
Webを検索しても、noteを探しても、他に詳しい情報がない。
そのため、以下のブログの記事では、「この記事だけ読めば全部わかる」ものを作りました。
こちらのnote記事とともに、ブログの記事も是非ご覧ください。
(相当に長いので、お時間のあるときにでも)

【その他note記事はこちら】




4AMというメーカー

「4AM」を知っている方は、まだ多くないと思います。

モニターの修理事業を3年以上続ける中で「知識があるなら自分たちで作ろう」と製造に踏み出した、日本の新興メーカーです
神奈川県横浜市に本社を構え、少量生産ゆえにセール販売もしない、というストイックな会社。
https://4am.co.jp/

前述のとおり、ネット上に情報がほとんどなかったので、購入前にメーカーに直接問い合わせました。
聞きたいことを全部ぶつけたところ、丁寧かつ正直に答えてくれました。
要約するとこんな感じです。

Q. MacBook Airとの色味の一致度は?
→ 実用上、ほぼ遜色ないレベル

担当者自身がMacBook Pro M2と並べて確認済み。
ただしApple製品とはパネル素材・光沢/非光沢の違い・Apple独自の色管理があるため「完全一致は物理的に不可能」という正直な留保つき
OSDメニューでの微調整で更に近づけられるとのこと。

Q. VESAアーム取り付けにスペーサーネジは別途必要?
不要。現行品には標準付属
Amazonの古いレビューに「別購入が必要」とあるのは過去の話。

Q. MacBook Air M2(無印)で5K2K 120Hzは出る?
→ 出ない。無印M2では100Hzが上限
内蔵GPUの限界だそうで、120Hzを出すにはM2 Pro以上が必要。
接続は4Z40QW付属のUSB-Cケーブルで問題なく、Thunderbolt専用ケーブルは不要とのこと。

Q. セールの対象になる?
参加予定なし。
生産数が少なく原価が高いため、値引き余地がほとんどないとのこと。

このとおり、「完全一致は不可能」とはっきり言い切る誠実さ。
「セールはしない」と正直に伝えるストイックさ。
この回答を読み終えた時点で、購入を決めていました。


競合と比べて何が違うのか

40インチ 5K2Kモニターの選択肢は多くなく、主な候補は以下の4つです。

  • Dell U4025QW-A:IPS Black・DCI-P3 99%・120Hz・140W給電・20万円超え

  • LG 40U990A-W:Nano IPS Black・DCI-P3 99%・120Hz・96W給電・20万円超え

  • INNOCN 40C1U:通常IPS・平面・DCI-P3 97%・100Hz・65W給電・セール時10万円切り

  • 4AM 4Z40QW:IPS Black・DCI-P3 99%・120Hz・96W給電・11万円台

Dell・LGは完成度が高い定番モデルですが、いずれも20万円を超えてきます。

一方、INNOCN 40C1Uはセール時に10万円を切ることもあり、価格帯では4Z40QWの直接的なライバル。
ただしパネルは通常のIPSで、コントラスト比は1200:1(4Z40QWのIPS Blackは2000:1)、色域もDCI-P3 97%(4Z40QWは99%)、リフレッシュレートも100Hz止まり。USB-C給電も65Wです。
「平面パネルの5K2Kが安く欲しい」という方にはINNOCNが合いますが、パネル性能を重視するなら4Z40QWに分があります。

そして4AMいわく、4Z40QWの液晶パネルはDell U4025QW・LG 40U990Aと同系統
なので競合もこの2モデルとのこと。
主要スペック(5K2K・IPS Black・DCI-P3 99%・120Hz・USB-C給電・KVM・PbP/PiP)はほぼ横並びです。

では、なぜ20万円超えの高級モデルの半額以下なのか。

理由はシンプルで、必要な性能にコストを集中させ、それ以外を削ぎ落としているから。

たとえばボディ(筐体)は、市場で調達できる汎用設計のものを採用しています。
完全オリジナルのボディを金型から起こすにはかなりの初期投資が必要になるため、パネル性能に予算を集中させる、という判断です。
そのため見た目は他社製品と似ていますが、中身は自社設計。

そのほかにも、
・取扱説明書も同梱されていないこと
・USBハブ機能が省かれていること
・保証もDellの最長5年に対して2年だけ
というところにも、4AMの「選択と集中」が見て取れます。

逆に言えば、「ボディのオリジナリティ」「取説」「USBハブ」「長期保証」に10万円の差額を払えるかどうかがDell・LGとの分かれ目です。

それ以外にも、DellとLGはもっと高機能です。
たとえばデイジーチェーン(Thunderbolt 5接続で2台の5K2Kモニターを繋げて、あたかも10240×2160@120Hz、アスペクト比42:9のように運用できる機能)などができるわけですが、実際にそういった機能をフルで使う可能性があるか、といった話になります

私は、様々な高機能より、使い切れる本質的な機能(=パネル性能)にコストをかけてくれている方を選びました。
(あと単純に、差額分を他のガジェットに振り分けることができます)

地味に注目してほしいのが本体重量です。
4Z40QWは6.2kgで、Dell U4025QW(8.35kg)やLG 40U990A(9.2kg)と比べてかなり軽い。
モニターアームの選択肢が広がりますし、一人での設置も余裕でした。


MacBook Airとの色味はどうか

結論から言うと、OSDメニューで色温度を調整するだけで、MacBook Airと遜色ないところまで合わせることができました。

IPS Blackパネルのおかげでコントラスト比は2000:1と、通常のIPSの倍。
黒の沈み込みが深く、映画を観ると明暗がはっきり表現されます
DCI-P3 99%・Display P3 99%という色域も、MacBook AirのDisplay P3ディスプレイとの相性は申し分ありません。

ひとつ注意点があって、MacBook Airを閉じてクラムシェルモードで使う場合、先にTrue Tone機能をオフにしてからモニターの色味を合わせる必要があります
True Toneがオンのまま色を合わせると、MacBook Airを閉じた途端に色味がズレてしまうので。

OSD設定値まで含めた詳しい手順は、ブログ記事に書いています



5K2Kの作業領域と疑似解像度の設定

5K2K(5120 × 2160)は、フルHD(1920 × 1080)のおよそ5.3枚分の面積に相当します。

13インチのMacBook Air 1台で「ウィンドウ切り替えだけで1日が終わる」状態から、画面左にSafari、中央にChrome、右にGoogleドキュメントという3分割運用へと変わり、仮想デスクトップの切り替えが一切なくなりました

iPad Airをサブモニターとして配置
作業用動画垂れ流し目的

ただし、5K2Kをそのまま表示するとさすがに文字が小さい。

そこでBetterDisplayというアプリを導入し、疑似解像度を設定して使っています。
私が落ち着いたのは 「4096 × 1728」
「文字の読みやすさ」と「作業領域の広さ」のバランスが最もよいと感じています。

他にも「4813 × 2030」(広いけど文字が小さい)、「3584 × 1512」(文字は大きいけど作業領域が狭い)なども試しました。
モニターとの距離感や視力によって最適値は変わるので、自分の目で試しながら探してみてください。

ちなみに、4Z40QWのピクセル密度140PPIは、MacBook Airの224PPIと数値だけを比べると開きがありますが、実用上は全く違和感がありません
文字はにじまず、写真は高精細
デスクの奥行き60cmにモニターアームで設置すると、ちょうどモニター全体が視界に収まる距離になり、PPIの差は気になりませんでした。


KVM機能が地味に便利

KVMは、1組のキーボード・マウス・モニターで複数のPCを操作できる機能です。
4Z40QWにはKVM用のUSB Type-A端子が2つあり、ここにキーボードやマウスを接続しておくと、複数のPCでそれらを使用できます。

私の場合、MacBook AirはUSB-Cケーブル1本、ミニPCはDisplayPort+USB Type-Bケーブルでモニターに接続。

その上で、KVM用USB Type-A端子には
・ワイヤレスキーボード・マウスの無線レシーバー
・DAC(デジタル・アナログコンバーター)
を接続しており、このDACを介してデスク上のスピーカーに音声を出力しています。

PC切り替えと同時に音の出力先も切り替わるので、運用上の不便さは一切ありません
KVMを「Auto」に設定しておけば、自動的に切り替わります。

また、この機能により、別途ハブ機能がなくても全く問題なくデスク環境を整えられています
追加でなにか接続したいものがあっても、MacBook AirのUSB Type-C端子は常に一つ空いていますし、足りなければここにUSBハブを接続すればいい。
ミニPCはそもそもインターフェースが豊富なのでUSBハブすら不要。

前述のとおり4Z40QWではハブ機能が省かれているわけですが、これによるデメリットは特に感じていません。


2500Rの曲面はどうか

私は元々「できれば平面が理想」と思っていました。
曲面モニターだと、画面表示に違和感を抱くのではないかと思っていたからです。

結論を言うと、ただの杞憂でした

正面に座ると、不思議となんの違和感がありません。
むしろこの湾曲のおかげで端まで見渡せて楽ですらあります。
視野を回り込むほどの曲率ではないので、サイトデザインの直線部分が歪んで見えるようなこともなく、快適そのもの。

ちなみにDell U4025QW-AもLG 40U990Aも2500R。
40インチ5K2Kモニターとしてはこれが標準的な曲率です。

上から見るとしっかり湾曲してますが
正面から見ると気になりません

気になった点

良いところばかり書いてきましたが、正直に気になる点も。

  • 取扱説明書がない。 OSD操作方法やKVMの設定はすべて自力で調べる必要があり、コストカットのためとはいえやはりここは不便(そのためにブログ記事に全部書きました

  • ACアダプターが大きく、モニターまでのコードが短い。 実測120cmしかないため、モニターアーム使用時はケーブルの取り回しに工夫が要ります

  • 保証は2年。 Dell U4025QWの5年保証と比べると短い。ただし国内に事業所があり、同一担当者に問い合わせから修理まで一貫して対応してもらえるのは安心材料です

モニターアームに這わせるとこれくらいしかコードが残りません

まとめ:「これでいい」と「これがいい」の差は大きい

40インチ 5K2Kの作業領域は、13インチMacBook Air 1台でウィンドウを切り替え続けていた日々を過去のものにしました

IPS Blackの発色はMacBook Airと並べても遜色なくKVMでMacとWindowsを1台のモニターで行き来する快適さも想像を超えています

そしてスペック表には載らない部分——メーカーの誠実さ、問い合わせ対応の丁寧さ、「必要な性能に予算を集中し、不要なものを削ぎ落とす」という設計思想
ここに共感できたからこそ、こんなにも気持ちよく使えています。

「これでいい」をやめて「これがいい」を選んだ結果、大正解でした。

なお、ブログでは

  • OSDメニューの全操作方法

  • MacBook Airとの色味合わせの具体的な手順

  • KVMの切り替え手順

  • 疑似解像度の設定値

などなど、取扱説明書レベルで書いています。

購入を検討されている方は是非ご覧ください。


レビュー記事の「表」と「裏」

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