生成 AI は「ヒント」で使う!中高生が語る Gemini との賢い付き合い方
こんにちは、Google の AI「Gemini(ジェミニ)」の公式 note 編集部です。
スマートフォンと共に育ってきた現代の中高生にとって、生成 AI は身近な存在となりつつあります。しかし、学校によっては AI ツールの利用を制限していることもあり、個人的に AI ツールを利用しているケースが多いようです。
こうした現状を踏まえ、本 note では、現役の中高生がどんなきっかけで生成 AI を使うようになり、実際にどのようなシーンで活用しているのかを詳しくお伺いしました。中高生の皆さんはもちろん、保護者や教育関係者の方々にとって、AI とのより良い付き合い方を考えるきっかけになり、Gemini が子どもたちの学びや創造性をサポートする一助となれば幸いです。
今回インタビューに参加してくれたのは、2 人の中高生とその保護者の方です。
前編では、普段から無料の「Gemini アプリ」を使っているという中高生 2 人の具体的な使い方のほか、「Gemini には、問題の答えそのものではなくヒントをもらう」といった勉強法などもご紹介します。
「試してみよう」から始まった AI との日常
-まずは、自己紹介をお願いします。
A さん:高校 1 年生で、好きな科目は数学と情報です。最近は動画編集に興味があり、勉強中です。趣味はゲームで、友だちとボイスチャットしながら、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)をよく遊んでいます。
B さん:中学 2 年生です。科目は数学と技術が好きです。興味のあることはゲームとデザインで、ゲームの中で回路をつくったり建築をしたりしています。ほかには、自分でデザインして名刺をつくりました。
-今日は、お二人の興味関心と Gemini がどう結びついているのかを詳しく伺っていきます。まずは、Gemini やその他の AI ツールを使い始めた時期やきっかけについて教えてください。
A さん:AI ツールを使い始めたきっかけは、2023 年の終わり頃からすごく話題になっていたので、どんなものか試してみたいなと思ったのが始まりです。SNS で友達登録するだけで無料で使えるチャットボットのようなサービスがあって、まずはそれを使ってみました。

-使ってみて最初の印象はどうでしたか?
A さん:最初の印象としては、あまりクセがなくて、検索エンジンのような感じで使えるなと思いました。例えば、「何かについて教えて」と聞いたら、すぐに分かりやすく返してくれました。他にも、聞いたことに対して、戦国武将風に回答してくれるサービスなども使ってみました。
-さまざまな AI を試されていたのですね。最初は、どんなことを質問していましたか?
A さん:勉強で初めて耳にする英単語や、歴史の授業で分からないところを説明してもらったりしました。あとは、「AI で何ができるんだろう?」といった興味から、いろいろと聞いていました。
でも、最初の興味が落ちついた後は、次第に使う機会が減っていき、しばらく使わなくなりました。
-B さんは、最初にどのようなきっかけで使い始めましたか?
B さん:僕が初めて使ったのは、部活の友だちが使っていたのがきっかけです。部を紹介する原稿をつくるのに、「こんな感じで書いてください」と生成 AI に頼んでいるのを見て、「ブラウザでこんなふうに使えるんだ」と知り、使い始めました。
それまでは、AI 生成は画像というイメージだったのですが、文章も生成してくれることを初めて知り、とても驚きました。
-Gemini でどんなことを試しましたか?
B さん:部活動の説明会用の原稿です。とても良い感じにつくってくれたので、AI ってすごいなと思いました。

「画像で質問できるのがとにかく便利です」
-A さんは、しばらく AI ツールを使わなくなったとのことでしたが、現在はどうですか?
A さん:しばらくブランクがあった後、半年ほど前からまた使い始めました。母が家でよく Gemini を使っていて「すごく便利だよ!」と話していたのがきっかけです。しばらく使わない間に生成 AI 自体の機能も増えていて、確かに便利そうだと思い、また使ってみることにしました。
Gemini は勉強の分からないところのサポートとして活用しています。使い始めの頃から一貫して、勉強に役立てることが多いですね。
-勉強では、どのような使い方をしていますか?
A さん:問題の分からない部分を質問したり、英語の翻訳をしてもらったり、数学の別の解き方を考えてもらったりしています。概念の分かりにくいところを、分かりやすく教えてもらうこともあります。今のところ、趣味のゲームではあまり使う必要を感じていないので、勉強での利用がほとんどです。

-今回、新たに Gemini を使い始めて、便利だなと感じる点はありましたか?
A さん:一番良いと思ったのが、写真でインプットできる点です。僕はプロンプトを書くのに結構時間かかってしまって苦手に感じていたので、写真だけで OK なところがとても便利に感じました。
分からない問題があったときに、スマートフォンで写真撮って Gemini に送って、「これについて教えて」と言えば、すぐ回答してくれる。すごくスピーディーに処理してくれるので、とにかく使いやすいです。
情報の課題が出たときは、一度自分で挑戦した後に、授業で習っていないやり方も見てみたいなと思って、Gemini に別のやり方を教えてもらったりしました。
趣味のプログラミングも Gemini がサポート!
-B さんは、Gemini をどのように使っていますか?
B さん:趣味のことを調べているときに、Wikipedia などの解説サイトでは詳しく説明されてないものが多く、日本語ではなく英語だけで書かれている記事が多かったので、調べるのに苦労していました。最近は、何かを詳しく知りたいと思ったら、まず Gemini に質問しています。
その他にも、HTML でウェブページをつくるのが趣味なのですが、コードを書いていて実装したい機能がある場合、どうやって実装したらいいのかを Gemini に聞きながらつくっています。
-Gemini の良い点はどういうところだと感じますか?
B さん:Google というよく知られている企業だから安心して使えるという点と、 先ほど A さんも話していましたが、やっぱり画像で質問できるのがとても便利だなと思います。
「Gemini で正解にたどり着くヒントをもらう」
-お 2 人は Gemini を使っていて「これは自分のためになるな」と感じる瞬間はありますか?
A さん:あります。僕が勉強中に Gemini を使う場合、問題を解いているときにわざわざプロンプトを長々と書くのは避けたいんです。苦手で時間がかかってしまうというのもあるんですが、もう一つ理由があって、プロンプトをしっかり書いて正確な回答が出た場合、その回答を見てしまうのは、問題集の答えを見るのとあまり変わらないのではないかと思うんです。
-なるほど、答えそのものが出てしまうと、自分で考える力が育まれないということですね。
A さん:はい。数学の問題でも、解答を見て写した問題より、時間かけても迷いながら解いた方が覚えられるので、「自分で解く」という目的で、Gemini にヒントをもらうのが良いと考えています。
なので、Gemini に「この問題のここだけ教えて」とピンポイントに質問すると、すべての完璧な回答ではなく、一部分のヒントだけが出てきます。これを、行き詰ったときのヒントとして活用しています。100 点の答えがそのまま出てくるわけではなくて、80 点くらいの「こういうやり方もあるよ」というものとして参考にできるので、そうした回答の精度を自分で調整できるのも良いと感じています。
-「ヒントとして使う」のは素晴らしい視点ですね。具体的な質問の仕方はありますか?
A さん:例えば、数学の問題を聞くときに、長いプロンプトで「あなたは高校の先生です。生徒に教える上で以下の条件を守って書いてください」のように書いた方が正確な回答は出ると思います。でも僕はそういう使い方をせず、問題文の写真を撮って、「この問題の、この部分だけ説明して」と聞く範囲をしぼっています。それ以外だと、「ヒントを教えて」といった聞き方もよくしています。

学校で感じた生成 AI の課題と可能性
-周りの同級生の方も、AI ツールをお 2 人ぐらい日常的に生成 AI を使っていますか?
A さん:一部の同級生は使っていますが、使いこなしている人はまだ少ないと思います。中には、国語の課題で生成 AI に「この感想文を書いて」とお願いし、そのまま提出した人もいたようです。
B さん:僕の学校でも、国語の作文で生成 AI が書いたものをそのまま提出した人もいました。
A さん:周りを見ていると、まだまだ上手に使っている人はほんの一部で、生成 AI に興味があるというよりは「楽に課題ができるから」という理由で使っている人が多いと感じています。
でも、「勉強にも使える!」ということが分かれば、別の使い方をする人も増えると思います。実際、生成 AI をまったく使っていなかった友だちに、試験前に Gemini の便利な機能を教えたら、勉強で使うようになりました。
-周りの友だちの活用を見て、「この使い方が良かった!」と感心した例はありましたか?
A さん:友だちがやっていて良いなと思ったのは、英語の翻訳です。翻訳の精度がかなり高く、今まで使っていて Gemini が間違っていたことはほとんどなかったと聞き、僕も英語で使うようになりました。
まずは自分で問題を解いて、答え合わせができない場合に確認として使っています。文法の説明もしてくれるので、「この英文には、この文法が使われている」というのを詳しく教えてもらったりもしています。

B さん:僕の学校では、校外授業でヒントをもらうのに使っている人がいました。「テーマを決めて都内を巡る」という授業で、最初に、テーマに沿った東京都内のスポットを探す必要があったんです。そのときに、生成 AI に場所の候補を聞いている人がいて、上手い使い方だなと思いました。
A さん:最近は少しずつ使う人も増えてきたので、これからも地道に周りに使っていることをアピールして、仲間を増やしていきたいです(笑)。
-ありがとうございました。
インタビューで見えた、Gemini と中高生の「今」と「これから」
今回のインタビューでは、中高生の間に生成 AI の利用が広がりつつある一方で、本来自分で考えるべき部分を AI に頼りすぎてしまうという課題も見えてきました。しかし、今回お話をうかがったお 2 人のように、Gemini を勉強のサポートに役立てたり 、趣味のプログラミングに活用したりするなど、自分の能力向上や創造活動のツールとして有効活用し始めている中高生もいます。
「こんな使い方もできるんだ!」と、さまざまな活用法を知ることから、丸投げだけではない、より建設的な使い方が広がっていくことが期待できそうです。
中高生の皆さんは、まずは無料の「Gemini アプリ」を体験し、生成 AI との会話を楽しむところから始めてみてください! そして、「もっと使ってみたい」「どんな使い方があるのかな」と思ったら、Gemini 公式 note の記事を参考にして、自分なりの活用方法を探してみるのも良いでしょう。
後編では、中高生の子どもを持つ保護者の視点から、家庭での生成 AI の活用や、 より良い付き合い方、将来への期待について深く掘り下げていきます。
