元漫画家アシスタントの チェンマイ淡々通信 33 「タイのお葬式4」
《 写真上:葬儀3日目、夜の8時頃に僧侶が5人お見えになりました。これから2時間ほど、読経やお布施、その他の儀式が行われます。2026年3月 》
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はじめての方は、「漫画家アシスタント移住物語」(マガジン)なんかがお薦めです。 タイ移住初期の正直な苦労話がお読みいただけます。
一番新しい「タイ移住シリーズ」は、「チェンマイ淡々通信1~20」で、こちらもマガジンでお読みいただけます。(掲載、2025年10月~26年2月)
淡々通信 33
去年の暮れから、老母の介護が最も大変な時期になりました。
最悪の2月、3月( 実母の葬儀 )を過ぎ、4月からはカミさんの母親に集中していますが、認知症のせん妄というのは専門性の高い介護が必要になります。
病院なら、点滴を注射する時はもちろん、深夜もベッドからの脱落や徘徊を防ぐために手足の拘束が必要になるはずです。もちろん、「拘束」なんて事は、自分の親にできるものではありません。
ですから、24時間見守り続ける必要があります。すぐ横に寝ていても、1時間か2時間おきには、叫び声や独り言、布団、枕を投げ飛ばす音で寝る事は出来ません。
「叫び声」というのは、自分がいる場所‥‥ つまり自宅を認識できない( 視覚障害の )ために、刑務所や監禁施設を想像して「助けて~」とか「家に帰りたい」「お父さ~ん」などと大声を出すわけです。
場合によっては、3日間連続で、ほとんど飲まず食わずで叫び続けたり動き回ったりします( 脱出路を探す )。 それが過ぎると逆に3日間休み( こんこんと睡眠を )続けるのです。
そのため、付き添う人は、「昨日も眠れなかった」「一昨日も眠れなかった」という会話が続きます。
そして、「え? 今日は静か? よかったね~!」とか、「昨晩は、夜眠れたの? よかったね~」なんて会話が週に1回は出来るのです。
終末期になると、脈拍は衰え、呼吸も小刻みになり、せん妄も弱くなります。そして、食事量が減り、目に見えて痩せていきます。50キロ以上あった体重が半減してしまいます。
呼吸障害から、酸欠になり、目は覚めていも半醒半睡の状態になります。夢見心地のため、痛みもなくおだやかに休む事が出来ます。 この間、夢の中で誰かと話したりしているようです。意味はもちろんわかりませんが‥‥
きっと、野山を歩いたり走ったり、畑仕事をしたり、父母と会ったり、友人や兄弟と遊んだりしているのでしょう‥‥‥‥
下の写真は、母の棺を山車へ運ぶ時の写真です。

下の写真は、棺を玄関から外の山車へと運ぶ様子です。

棺を山車にのせます。

明日の正午頃に火葬場へ引かれていきます。
山車の前に遺影と、焼香台を設置しました。

下の写真は、夜になってライトアップした状態です。 大きいので、かなり迫力があります。

下の写真は、正面玄関の会葬者です。お役所関係の人たちだと思います。
( スイマセン。私にはほとんど、わかりません )
奥の方にも大きなテントがあります。

下の写真は、隣の家の駐車スペースに設置した会葬者の席です。

下の写真は、葬儀の式次第を、喪主である私から、臨時の代理喪主さんへ交代したところです。左側の奥にいる方が代理の喪主さんです。
ちなみに、この代理喪主さんは、不慣れで滅茶苦茶緊張されていました。

私は、後方へ移動して、皆さんのマネをするだけで、ホッと一息。

上の写真、本日の読経も、お布施の受け取り儀式も、全て終わった所です。
初日は4人、翌日は5人、その次は7人‥‥ 連日お坊さんの数が増えていきます。近隣のお寺だけでなく、隣町からも出張されるそうです。
下の写真は、読経後(夜の10時以降)の賭博タイムです。隣家の駐車スペースでは、ビンゴが女性たちには人気です。

青いテーブルの上に包丁があります。これは、ここで会葬者へ出す食事の準備をするためのものです。 ビンゴとは無関係です。
下の写真の左側では麻雀賭博、右側では一番人気のサイコロ賭博!

下の写真は、いつも賑やかなサイコロ賭博です。

こうして、深夜まで、ガンガン音楽を流しながら、お祭りのごとく陽気に過ごします。
不思議と、これに慣れると、遺族として「哀しみ」「悲嘆」「嗚咽」「寂しさ」といった感情からは距離が置けます。
後は、放っておいて、こっちは気楽にさっさと寝てしまえるのです。全て博打の元締めや、遊び人のお兄さんたちが、後始末を付けてくれます。 意外と「飛ぶ鳥跡を濁さず」の精神が生きています。
朝には、ゴミ一つ残さず、綺麗に片付けられているのです。
補足ですが‥‥
掛け金は、全て100円前後ですので、「賭博」というよりも、少額の娯楽だと思います。
「 チェンマイ淡々通信 34 」 へつづく‥‥
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