見出し画像

漫画家アシスタント物語  第8章 〈20〉 弁護士事務所へ行く覚悟!

 
《 写真上: 池袋の芸術劇場をマルイの交差点に向かって撮影した写真です。右側にはお店を開店する時にお世話になった警察署が写っています。》
               < この8章〈20〉は、文庫本約8ページ分 >

 


「第8章」は、独立した「章」ですので、「第7章」の続きではありません。
「第8章〈1〉」(無料)より、お楽しみいただけます!
 
ただし‥‥
はじめての方は、
「マガジン:第1章、第2章」(無料)がお薦めです!
 

「漫画家アシスタント物語」を複数回にわたって、購入してくれた方を紹介させてください。 ぷにょさん ‥‥‥‥‥‥ ありがとうございました!

 
 
 
               その39
  
     《 漫画家アシスタントが・・・白旗を上げる!? 》
 
 
東京スッペー銀行( ※参照 )「 おまとめローン 」の信用調査で『 × 』だった私は‥‥

『 これで、オレもゲームオーバーか‥‥ 』

などと、すっかり落ち込んでいました。 しかし、それでも「 破産手続き 」などに入る覚悟はできませんでした。

仕事場の先輩や友人( ※参照 )などからは‥‥
「 弁護士に相談した方がいいと思うよ 」
「 早くケリをつけた方がいいぜ 」

などと「 白旗 」を奨められましたが‥‥ いざとなると‥‥ 踏ん切りがつきません。

『 まだ‥‥ そんなに深刻な( 映画やドラマじゃあるまいし )状況じゃない‥‥ 』
 
 
そんなある日の事‥‥( 正確には記憶していませんが、2007年前後だと思います )

テレビのニュース番組を見ていたら‥‥ サラ金会社としては有名なパロミス( ※参照 )が2期連続で赤字決算になったと報じていました。

それは、利息の過払金返還訴訟で多額の損失を出した事が原因だと‥‥‥‥

パロミスといえば、私が20数年間にわたってボロ儲けさせたサラ金の大手です。 そのパロミスからの借金は、約200万円。

私の借金総額の40%がここからの借り入れです。 そのため、私がこのニュースを見た時に思ったのは‥‥
『 オレが過払い訴訟を起こす前に、パロミスの方が先に破産するかもしれないな‥‥ 』

‥‥と思うと同時に‥‥
『 こりゃ~迷ってる場合じゃないかもしれないなぁ‥‥ 』

こうして弁護士事務所へ向かう事を決心したわけです。

自分が破産する前にパロミスが破産したのでは洒落にもなりません‥‥

最初、1980年に借りた5万円から始まって、毎年約10万円づつ追加融資が増えて20数年‥‥

結局、2000年以降は200万円もの大金に膨れ上がっていました。

その借金が弁護士に相談することでどうなるのか‥‥‥‥

また、カード会社や銀行などからの借金も合わせると約500万円にもなる借金がどうなるのか‥‥‥‥

池袋の雑居ビルの一室‥‥

薄汚い弁護士事務所のドアを叩く事になる‥‥‥‥ そのお話は次回に‥‥‥‥




池袋の東口グリーン大通りの交差点近く。こんな雑居ビルの一室に弁護士事務所がありました。

 
               その40  
  
    《 漫画家アシスタントが・・・弁護士を訪ねる!? 》
 
 
弁護士を訪ねるといっても、一応、自分が暮らす池袋界隈( 2004年~09年まで居住 )の弁護士事務所をネットで調べるわけですが、すんなり決まったわけではありませんでした。

相談のメールを出してもなかなか返信が来なかったり、対応が横柄だったり‥‥ いろいろでした。

仕事の内容は行政書士でも同じですが、料金は弁護士の方が割高になります。 しかし、今回は、弁護士に依頼する事にしたのです。( 料金の心配よりも信頼性を重視したつもりでした )

ホームページの好印象から、返信を待っていた弁護士からはなかなか来ず( 3日後に返信あり )、たいして期待していなかった弁護士からは素早い返信が来るという皮肉な結果に‥‥。

仕方なく、仕事に対する積極性を考えて‥‥ この素早い返信をした下利弁護士( ※参照 )に依頼する事にしました。( 単にヒマなだけだった?)

名前だけでなく、そのホームページもパッとしない地味ぃ~な弁護士事務所でした。

下利弁護士は、メールで私に依頼の内容と借金の明細を詳しく知らせるように書いてきました。

そこで、私は銀行、カード会社、サラ金‥‥‥‥ と思いつくまま記入していきました‥‥‥‥

しかし、私の様な多重債務者を長年やっている者は、実際に自分がどのくらいの借り入れがあるのかを正確には認識していないのです。

なぜ、自分の借入金額などの明細を把握していないのかを説明するのは難しいのですが、長年の借金生活で数字に麻痺してしまい細かい事をまったく気にしなくなっていたのです。

パロミスが200万、みみず銀行( ※参照 )のカードローンが20万、憂欝ジェーカードローンが30万、血吸イビーカードローンが30万、イボジンカードのキャッシングが20万、ニコロスカードが‥‥‥‥ など記していると‥‥

‥‥自分の借金なのに‥‥‥‥ 改めて事態の深刻さに寒気がしてきます‥‥‥‥

借金総額約500万円と計算して、明細を下利弁護士にメールで知らせ、翌日出かける事にしたわけです。

その深夜( 正確には早朝 )‥‥ ベッドで横になっていた私は、うっかり明細に記入漏れがあった事に気付きました‥‥‥‥

それは、もう一つ、あの竹中某( コメディアンで俳優で監督 )のコマーシャルで有名なチビットからの借り入れ50万円を記入するのを忘れていたのです。

これが、多重債務者の哀しいさが なのか‥‥ 自分の借入先も覚えきれていない‥‥。

『 まあ‥‥ いいや‥‥ 明日、行った時に説明しよう‥‥‥‥ 』

たいして気にする事もなく‥‥ そのまま眠ってしまいました‥‥‥‥

私が弁護士に希望したのは、「 任意整理 」であって、「 破産 」ではありませんでした。

「 任意整理 」というのは、利息をチャラにしてもらって、元本のみを分割で返済する事です。この時に、利息制限法の上限20%以上の金利を支払っていた場合は、元本からさらに過払い利息分を差し引いた金額の分割返済になるわけです。

これは、各金融会社に対して個別に行うので、一社あたり幾らと手数料がかかります。ですから、どこの会社に対しても適当に「 整理 」( 利息の引き直し計算 )するのではなく、長期間にわたって高い利息を払っている金融会社から「 整理 」を始めるわけです。

私の場合、パロミスからの長期にわたる( 高利の )借り入れがありましたから、ここから「 整理 」をはじめるつもりでいました。

『 200万円の借金がどれくらい減るか‥‥ もし、100万円以上減るなら‥‥ 』

‥‥などと、甘い期待をするのですが、その一方‥‥‥‥

『 もし、あまり減らなかったら‥‥‥‥ もう終わり( 破産 )かもしれない‥‥ 』

‥‥そんな弱気な気持ちとが交互に私の小さな頭の中でウネウネと混ざり合います‥‥‥‥

2007年6月某日‥‥ 午後の2時頃だったと思います‥‥

私は、池袋の東口グリーン大通りを歩いて最初の交差点を左に入ります‥‥

 ♪ ビ~ック、ビック、ビック、ビックカメ‥‥♪

‥‥という景気のイイあのコマーシャルソングが聞こえます‥‥

そのすぐそばにある古い雑居ビルの一室に下利弁護士事務所がありました‥‥

私の心は真っ暗で、この時、本当に自分が犯罪者になった様な気分でいました。

『 まるで指名手配犯みたいな気分だ‥‥ 』

なぜだか全然分からないけど‥‥ とにかく、人混みが恐ろしいのです‥‥

『 オレも破産か‥‥ 』

顔を見られるのが怖い‥‥‥‥ これほど惨めで、敗北感に打ちのめされた気分は、生まれて初めてでした‥‥‥‥

 ♪ ビ~~ック、ビック、ビック‥‥♪

追い立てる様に例のテーマソングが聞こえる‥‥

弁護士事務所のある階のエレベーターボタンを急いで押す‥‥

池袋の雑踏とコマーシャルソング‥‥‥‥

『 早くドアが閉まってくれ‥‥ 』

 ♪ ビ~~ック、ビッ‥‥

 
 

 

        「 漫画家アシスタント物語 第8章〈21〉」へつづく・・・・

                    「第8章〈19〉」へもどる‥‥

                    「もくじ」 へ‥‥

 

 
 

 ~~~ 参照 ・第8章〈20〉 ~~~ ( 読んでも、読まなくても!)
 

 【その39】
・先輩や友人 : 自身が破産経験があったり、身内に破産者や債務整理した人がいる友人など。類は友を呼ぶのか、けっこう身近にいたりして‥‥。
・パロミス : 以前は、「Pミス」と表記。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始まるまでは、毎年、ここの社長がT富士の社長と長者番付トップ5に顔を出していたと思います。
 【その40】
・下利弁護士 : 池袋のビックカメラ近くに事務所がある。体育会系の小太りで物静かな人物。貫禄や教養の薄い‥‥やや軽い人(良い意味で)
・みみず銀行‥‥ : 大手都市銀行、カード会社、今回もこんな感じで各金融会社に対する愛を込めて表現してみました。
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 



いいなと思ったら応援しよう!

yes 年金生活者にとって、とても嬉しいご支援! 感謝申し上げます!