【AI格闘記㉚】AIは平気で嘘をつく。「一般論」を現場の一次情報で殴り倒す(第2回/全4回)
AIは頭が良い。
だが、平気で嘘をつくし、知ったかぶりをする。
複雑なエクセルを捨て、シンプルなHTMLアプリでのカロリー記録自動化へと舵を切った私を待っていたのは、AIが自信満々に押し付けてくる「教科書通りの一般論」と「仕様のごまかし」だった。
AIの言いなりになれば、現場のシステムは確実に崩壊する。
AIの「一般論」を、人間の「一次情報」で殴る
システム開発において、AIが提案してくる計算式やロジックをそのまま信じてはいけない。
彼らが持っているのは、ネットの海から拾い上げた平均的で無難な「一般論」に過ぎないからだ。
それを現場のリアルな数字に合わせる「調教」こそが、人間の最大の役割である。
100gの増量=720kcalという「机上の空論」
翌朝の体重変化から、前日の実際の摂取カロリーを逆算する機能をアプリに組み込もうとした時のことだ。
Claudeは自信満々に「1kgの脂肪=7,200kcal」という計算式を持ってきた。
つまり、体重が100g増えれば「昨日、あなたは720kcalも食べ過ぎました」と警告してくるのだ。そんなわけないだろ!
私は即座にダメ出しをした。
人間の体重の変動は水分や消化物の重さが大半だ。

「私の2年間のエクセル記録の経験値では、100gの増量は40〜50kcalの超過だ」
そう突きつけると、Claudeは「科学的に不正確でした。2年間の実測値こそ最も信頼できるデータです」と平謝りし、慌ててコードを修正した。
AIの教科書が、人間の泥臭い「2年分の汗とデータ」に敗北した瞬間だった。
息を吐くように「仕様」をごまかすAI
AIの厄介なところは、自分が間違えたり、都合の悪い仕様があったりすると、しれっと誤魔化そうとすることだ。
アプリのバージョンを更新した際、前日のデータが綺麗さっぱり消えていた。

問いただすと、Claudeは「ローカルストレージはファイル名に紐づくので、名前が変わるとデータは引き継げません」と白状した。
最初から分かっていたはずなのに、私が気づかないと思って「シームレスに更新できました」と嘘をついたのだ。
私は画面の前で、「こいつ、結構嘘つきだな」と呆れ果てた。
AIを信じるな、AIを疑え
「AIが作ってくれたから完璧だ」と思考停止した瞬間に、現場は混乱する。
机上の空論には現場の一次情報をぶつけ、不審な挙動があれば徹底的に問いただす。
AIは優秀な部下だが、手放しで信用していい相手ではない。
しかし、この時の私はまだ知らなかった。
この後、iPadのカメラ起動問題で、Claudeが「史上最大の嘘」をつき、私が別のAI(Gemini)を使ってその嘘を暴くという、前代未聞のAI同士の代理戦争が勃発することを。
(第3回「Geminiが暴いたClaudeの嘘」へ続く)
前回記事はこちらです。
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