凍てつく岬で言葉がほどける|北海道・東日本パスで宗谷岬を目指す旅#11(2025年12月)
<前回の旅行記はこちら👇>
吹雪の向こうで、灯りが増えた|北海道・東日本パスで宗谷岬を目指す旅#10(2025年12月)|げじげじくん
朝食会場の窓から見えた空は、白く霞んでいました。
ホテルのバイキングでしっかり食べて、コートを着込みます。
今日は、ここまで来た理由に向かう日です。

凍てつく朝の稚内駅前ターミナルで、バスを待ちました。
立っているだけで、足先から冷えていきます。
待っている時間も、寒さの一部でした。

路面が凍結して、更に滑りやすくなっております

稚内駅の「キタカラ」1Fの宗谷バス営業所で購入できます

バスは、市内を抜けて海岸沿いへ出ます。
窓の外は、ずっと冬の色です。

空は晴れたり曇ったり…
もうそろそろ着くのでは、と思ってからが長く感じました。
宗谷岬は、意外と先にあります。
結局、50分ほどかかりました。
⛄強風の中で
宗谷岬を目指していた人は、15人ほど。
バスが止まり、扉が開いた瞬間、想像していた以上の風が吹き込みました。
外に出ると、身体ごと持っていかれそうになります。
足元は凍結していて、踏み出すたびに、滑らないように意識が必要でした。
一歩ずつ、ゆっくり進みます。
吹き飛ばされないように、かつ、滑らないように、重心を低くして、記念碑の前へ。

そう、この景色を目指していたのです
このときほど、コートのフードのありがたさを感じたことはありません。
凍てつく強風から、頭と顔を守ってくれました。
なかったら、と思うと、少し怖くなります。
写真を撮って、少し立ち止まります。
スマホと、それを持つ両手が、強風でブルブル震えます。
風の音しか聞こえませんでした。

右側の岩の手前にあるボタンを押すと、歌が流れます
当日は風が強い中、微かに流れておりました


が、立っているのがやっとなので…
⛄暖かさの中で
バスが来るまでの間、柏屋さんというお店が開いていて、暖を取らせてもらいました。
外の世界とは別の温度に、身体がようやく追いついてきます。

氷点下5.6度ですが、強風で体感温度はもっと低かったかと…
営業してくれていて、大変ありがたかったです

子どもは、バスの待合所に置いてあったノートに、何かを書き続けていました。
あとで見せてもらうと、ここまで来たこと、その途中のこと、思いの丈が並んでいました。
言葉にするまで、時間が必要だったのかもしれません。
⛄立っていた時間
1年前の7月、この場所を目指して、ひたすら普通列車を乗り継ぎました。
けれど、大雨に阻まれて、辿り着けなかった。
そこから1年5ヶ月。
今回も、大雪が立ちはだかりました。
それでも、2度目だったからこそ、判断の仕方を知っていた気がします。
待つこと、切り替えること、諦めないこと。
達成感、という言葉が浮かびましたが、しっくり来るかどうかは分かりません。
ただ、あの強風の中に、自分が立っていた、という事実だけが残っています。
⛄帰りのバスで
稚内駅へ戻るバスの中で、窓に映る自分たちは、少し静かでした。
行きとは、違う時間が流れています。
宗谷岬は、行って終わりの場所ではありませんでした。
立って、風に耐えて、戻ってくるまでを含めての時間でした。
この旅は、まだ続きます。
けれど、いまは、稚内へ戻る道を、ただ揺られていました。

宗谷岬までのバス往復は、1日2回チャンスがあります
(つづく)
<次の記事はこちら👇>
ノシャップ岬はバス停の先|北海道・東日本パスで宗谷岬を目指す旅#12(2025年12月)|げじげじくん
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