十和田湖が見えるまで、休む場所が分からなかったドライブ|青森・函館旅行記(2018年8月)#2
新幹線のドアが開いた瞬間、空気の重さが変わりました。
8月初旬の新青森駅。
約3時間、エアコンの効いた車内で静かに座っていた身体が、ホームに立っただけで、ゆっくりと汗を思い出していきます。
このあと、レンタカーで青森県南部へ向かいます。
この記事では、移動そのものが少しずつ身体に残っていく感覚と、途中で立ち止まった場所がくれた、ほんの短い回復の時間について書いています。
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目的地より、車窓を見ていた時間のほうが長かった|青森・函館旅行記(2018年8月)#1|げじげじくん🎈
🚙ハンドルの熱と、山道のリズム
駅前でレンタカーを借りる手続きのあいだに、スタッフの方がエンジンをかけ、車内を冷やしてくれていました。
それでも運転席に座ると、ハンドルはまだ少し熱を持っています。
ナビに目的地を入れ、音楽を流して出発。
青森市を南下し、黒石市を過ぎると、景色は一気に山道に変わりました。
カーブが続き、アクセルとブレーキを何度も踏み換えます。
信号がほとんどない分、運転は途切れません。
土地勘もなく、どこで休めるかも分からないまま、時間だけが静かに積み重なっていきました。
右足の膝下に、じわっとした違和感が残りはじめ、目の奥も少し重くなってきます。
🚙湖が見えたとき、止まる理由ができた
しばらく走ったあと、視界がひらけて、十和田湖が見えてきました。
湖畔に車を停めて、エンジンを切ります。
車を降りると、さっきまで続いていた踏み換えの感覚が、足にそのまま残っていました。
湖を見ながら立っているだけなのに、運転中に張りつめていたものが、少しずつほどけていくのが分かります。
ここで、近くに奥入瀬渓流があると知りました。
ルートからは外れるけれど、寄ってみることにします。
湖沿いを走るあいだ、子どもは窓の外をずっと見ていました。
そのうち、首が小さく前後に揺れはじめます。
🚙緑を見るために、歩く

駐車場に車を停め、渓流沿いを歩きました。
緑の中を、透明な水が一定のリズムで流れています。
しばらく歩いていると、目の疲れが少し軽くなった気がしました。
遠くを見るというより、流れを追い続けるだけの視線が、ちょうどよかったのかもしれません。
右足の膝下はまだ重く、途中で立ち止まってストレッチをします。
子どもは景色を見ているものの、顔の近くを飛ぶ虫が気になるようで、落ち着かない様子でした。
無理はせず、また車に戻ります。
渓流沿いの道を、今度は運転しながら進みました。

🚙また走る前に、残ったもの
山道の運転そのものは、正直、楽ではありませんでした。
それでも、湖の広さや、渓流の緑を身体に挟んだあとの運転は、さっきよりも少しだけ呼吸が深くなっていた気がします。
ここから、元のルートに戻り、妻が行きたいと言っていた滝へ向かいます。
休憩と移動の境目が、いつのまにか曖昧になっていく。
その感じを、ハンドルを握りながら、静かに受け取っていました。
(つづく)
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奥入瀬から、滝まで1時間半──右足の痛みと一緒に進んだ山道|青森・函館旅行記(2018年8月)#3|げじげじくん🎈
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