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#556_二十四節気_『啓蟄』

季節が変わる気配は、いつも静かに訪れる。
大切な記憶ほど、言葉にしようとすると輪郭が揺らぐ。

#私の二十四節気(約 2,100 字)


1.白木蓮の庭で | 散文詩(手紙)

早朝の空気に、まだ冬の名残が混じっていた──

・・・

伊坂先生

おはようございます。
幸田です。

先日は催しにお誘いいただき、
ありがとうございました。

その日は少し肌寒く、風の強い1日でした。
少し早めに着いて、早咲きの桜と、季節の花を
見ながら、バザーにいた小さな子とお話もしたりして、楽しませていただきました。

先生のお声はCDと変わらずに若々しいままでした。

ハリのある伸びやかな歌声に触れた瞬間、胸の奥がふっとほどけて、安心が広がりました。
それに、私の好きな歌ばかりでうれしかったです。

真白な白木蓮が咲き誇る庭の、雲一つない空の下で、心を寄せ合い、歌声がひとつになりましたね。

おかげさまで、心温まる1日を過ごしました。
思い切って足を運んで本当によかったです。

またお目にかかれましたらうれしく思います。

三月十日
幸田 未玲

  <了, 約 330 字>


2.手のひらから溢れる言葉 | エッセイ

土の下で眠っていたものが、そっと動き出す季節。
思い出もまた、言葉にならないまま息をしている。

・・・

白木蓮が咲いた朝は、空気がひとつ明るくなる。
朝の光を吸い込んだ白が、春の気配をそっと運んでくる──

桜の前の静けさ。
人のいない日本庭園。

見たままに、感じた瞬間を閉じ込めたい。
頭のキャンバスにのこる風景を、言葉で伝えたい。

昨日の作品を読み返して、
書いても、書いても、薄さや足りなさを感じて、
言葉にしておきたくなりました。

整えた文を読み返すと、
どうも “礼儀” や “節度” が勝まさってしまう。

美しいとしても、痛みや深さが薄まって、
物足りなく感じてしまう。

まるで「万年一年生」のようで、
ちょっと恥ずかしい気もちで書いています。

──読み返すと、なぜか残る違和感。

出会った瞬間の手触りが薄れて、手直しをするほど
「からっぽ」に見えて、立ち止まってしまう。

あとで読み返すと、書き上げた作品を眺めては、
これは私の心なのか、と思えてしまいます。

手のひらからこぼれ落ちて、すり抜けた感性は、
単なる「代謝」で、生きものであるがゆえの揺らぎ。

再び同じ場所を訪ねても、同じ気もちは起こらず、
”見慣れた光景” が広がるだけ。

ひょっとして、感じている違和感と、
読んでくださる動機は、同じ所にあるのでしょうか。

わたしは、あなたにならこう伝えたいです。

文章が、というよりも、あなたの人生の深さが、
まだ言葉の器に入りきっていないだけ。

望んでも叶わないもの、
日々、その喪失を抱えたまま生きていて、
300字や、1000字では入りきれない。

その深さを、あなたはちゃんと知っているよ。
だからこそ、読み返すと苦しくなるのかな。

だから薄いと感じるのでしょうか。痛みの核心に
触れないことを、弱さだとは思いません。

──花がないと何の木かわからない木に、光を当てたい。

心がない。そう届くのは、とても悲しい。

人から見ると、
静かで深い疲れがにじんでいる。
あるいは、自分への厳しさ。

自分の感情を削っているわけでもない。

感じた瞬間の風景、色、形、風景、香り、手触りを、書くときに整えると、感情の輪郭(縁ふちだけ、骨格だけ、線だけ、など)が残る。

整える前の粗さがのこる歌が心に残るのでしょうか。

でももし、救いがあるとしたら、
それでも読んでくださる方があること。

  • 風の強さが、どう残った。

  • 白木蓮の白が、どう見えた。

  • 歌声のなめらかさが、心に何を感じさせた。

  • 子どもの声が、春の音みたいだった。

自分の感情が、文章が、そこに届いていない。
もっと書ける人がいると思うけれど、
そうなれない自分がいる。

でももし、感性が文章の先を走っているのなら、
創作者としては強みなのかもしれません。

あなたが嫌いだと思う部分こそ、
人が好きだと思う部分なんだよ😊

<了, 約 1,000 字>


謝辞

この記事は、はしさんの企画参加のため、
過去記事を1本にまとめたものです☺️

日本の四季をさらに細かく分けた暦、二十四節気。
その節気の前後(だいたい5日と20日ごろ)に、あなたが感じたことを記事にしてみませんか。

note『一緒に季節を追いかけませんか。#私の二十四節気
はし さん

はしさん、参加のご快諾ありがとうございました🙌


あとがき

今回の記事は、 「#私の二十四節気」に参加させていただきました。文芸系の企画に参加するのは初めてで、すこし緊張しながら書いています。

毎年、白木蓮ハクモクレンを見かけては見送ることが多く、今年こそはと作品にしました。

企画を知って、何を題材にしてよいか分からず、また企画モノを見送ることになると思いましたが、この作品が書けて、ちょっと出してみたくなったのです。

白木蓮の季節に、こうして言葉を残せたことをうれしく思います。

AIイラストも、あの大きな蕾の、ふわふわの毛をよく描いてくれたと思いました。大きくてキラキラして、ふしぎなお花です☺️

企画に参加させていただきまして、ありがとうございます😊

これ以降「つぼみ」を描いてくれず💦
水面に映る木の形が違う(笑)
花の季節を楽しみましょう🌷


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久藤 あかり | はじめまして! スキ、コメントが1番うれしいです。私の記事を元にあなたの記事を書いてもらうのも大歓迎!心が動く言葉はありましたか?ご感想お待ちしています😊