『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』感想「伝説の映画…ここに完結」
いよいよである。
いよいよ時が来たのである。
『インファナル・アフェアⅠ 無間道』、そして『インファナル・アフェアⅡ 無間序曲』を経て…
『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』を観る時がついにきたのである。
「ⅠとⅡの映画エッセイをまだ観てないよう!」という乗り遅れた読者の方々は下のリンクから読んでくれると嬉しい。
大丈夫!まだ間に合う。
いや~…。
凄かった…。
本当のこのシリーズは凄まじい。
カッチンは感無量である。
『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』あらすじ【ネタバレなし】
『マフィアに潜入捜査官としていた潜入していたヤンは、警察に潜入していたマフィアのラウの正体を暴いて追い詰める。
しかし不運なハプニングに見舞われてヤンは命を奪われ、ラウだけが生き残ることに…。
警察官として生きていく事を決めたラウは、自分の保身のためにマフィアとして潜入していた過去を葬り去ろうと躍起になっていた。
そんな中、エリート刑事のヨンが大物武器商人のシェンと関わっていた事実を知り、ラウはヨン刑事が自分と同じ潜入マフィアだと確信する。
ヨンを始末しなければ自分の過去が暴かれると焦ったラウは、必死になってヨンの動向を探り続けていた。
ラウはいつの間にか、自分の正体を暴こうとしていたヤンと自分を重ねるようになり、幻覚を見たり言動がおかしくなってくる。
この時はまだ、驚きの真実が隠されていることをラウは知る由もなかった…』
といった感じのあらすじである。
『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』感想【ネタバレなし】
恐るべし…恐るべしインファナル・アフェアシリーズである。
こんなに恐ろしいのは音無可憐さん以来ではないだろうか。
Ⅰもめちゃくちゃ面白かったし、Ⅱも儚くて切なくて大満足であった。
そして満を持してのⅢとなったわけだが…
控えめに言っても、本当に面白かった。
Ⅲ単体ではそこまで心に来る映画ではなかったかもしれない。
しかしⅠとⅡを観た後に鑑賞すると、とんでもない名作に変貌を遂げてしまうのだ。
おかしい…。
おかしいではないか!
普通はシリーズや続編ものでは、新作が出る度にクオリティが下がり不評になっていくのが世の常である。
ところがインファナル・アフェアはⅡとⅢもしっかり面白いのだ。
何がスゴイって…
ⅠもⅡもⅢも面白いのだが、その面白さが他の2作品によって倍増しているのだ。
まぁⅠに関しては1本で独立して面白い作品なので正直格が違うのだが…それでもⅡとⅢを観た後に観返すと更に面白さが増すことになる。
もしⅠだけで終わっていても『インファナル・アフェア』は名作として語り継がれていたであろう。
しかし、もしもⅡとⅢを作っていなかったら、結果的に勿体なさ過ぎることになっていたはずである。
間違いなくⅡとⅢによってⅠの深みが増しているのだ。
しまった…。
なんだかシリーズの感想になってしまっている。
今日のテーマは『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』単体の感想である。
『インファナル・アフェアⅢ 終極無間』感想【ネタバレあり】
※ここから先の感想では物語の核心に触れる場合があるので、未鑑賞の人は注意して欲しい。
自分の正体を暴かれそうになる窮地を脱したラウは警察官として再び生き始めるわけだが、お天道様はしっかり見ているのである。
ラウは平静を装っていたものの、ある男の影に怯え続けることになる。
潜入捜査官として任務をまっとうし、ラウがマフィアであることを見抜きつつも命を落としたヤンである。
さらに自分と同じくサムと繋がっているヨン刑事の存在にも怯えるラウは、精神に異常をきたしながらヨン刑事の調査を単独で進めていく。(ちなみに完全にラウの勘違い)
つまりヨン刑事がサムの犬であることを暴こうと躍起になっているわけだが、無意識にラウはサムの犬だった自分の正体を暴こうとしていたヤンと自分を重ねていく。
ヤンの影とヨンに対するプレッシャーから、ラウは見えない幻と会話をしたりと明らかにおかしくなっていく。
ヨンがマフィアと繋がった犬だと勘違いしたラウが、ヤンのように警察内の犬探しに躍起になるなんて…。
なんという皮肉であろうか。
この時点ですでに「秀逸な脚本だなぁ」と感じていた。
しかし終盤では更に凝りに凝った展開が待っていたのだ。
カッチンが人目を憚らず「なんて上質な脚本なんだ!」と感嘆の声を漏らした事は言うまでもない。
※Amazonのアソシエイトとして[カッチンの映画で喋らないと。]は適格販売により収入を得ています。
めちゃくちゃ悪い奴だと思っていたヨン刑事がめちゃくちゃ良い奴で、見るからに悪い武器商人の男がヤンと同じ潜入捜査官だったのだ。
この事実が映画の中で明るみに出た時、カッチンの口はあんぐりと開きっぱなしになっていた。
おまけに…
おまけにである。
ヨン刑事と武器商人の男のヤンは、過去にある取引き現場で出会っていて、その時に仲を深めていたのだ。
正体を明かした3人は仲良くお喋りまで楽しんでいる。
要するに3人とも職務に命を賭けている警察官だったのである。
ラウはヨン刑事と武器商人の男が一緒にいる写真を入手したことで、「ヨンは潜入のネズミだ」と確信する。
しかしこの写真は、ヤンが死んだ後に2人で屋上で線香をあげていた時の写真なのだ。
この写真でラウは勘違いを強めたわけで、その勘違いに間接的に亡くなったヤンが絡んでいるのだ。
ロマンである。
ヤンの無念を晴らそうとしているヨン刑事の姿も胸アツであった。
とは言ってもヨン刑事と武器商人の正体がわかるまで、正直カッチンはヨン刑事がめちゃくちゃ悪い奴だと思い込んでいた。
1点の曇りもないほどにヨン刑事を疑っていたのである。
『インファナル・アフェアⅡ 無間序曲』でのマフィアのボスが、ハウというヨン刑事と似た感じのメガネをしたエリートな風貌だったことも関係している。
「このビジュアルの悪役好きやなぁ」なんて呑気に映画を観ていたので、素性がわかった時のカッチンの衝撃は相当なものであった。
ヨン刑事を演じていたレオン・ライの演技が上手いせいだと思うが、あんなに悪い奴だと思っていたヨン刑事が良い奴だとわかった瞬間、ちゃんと良い奴に見えてくるのである。
逆に先入観の恐ろしさも痛感した。
カッチン自身もプライベートで良い人かそうじゃないかを勝手に決めつけて、他人を色眼鏡で見てることがきっとあるはずである。
そんなことを続けていたら、カッチンもきっとラウと同様に無間地獄に陥るであろう。
そんなのは嫌である!
ヨン刑事が狂ったラウに頭を撃ち抜かれた時は、衝撃を受けつつもすぐに涙腺が緩んでしまった。
狂ったラウの言動を見ているのも、なんだか無性に辛かった。
ラウが生きていたラストは、さすがに「生きてんのかい!」とツッコんでしまったが…。
あそこを撃ち抜いて生きているとは…たぶん何をしても死ねない星の下にいるはずである。
はっ!!
終極無間だからなのか…?
やっぱりインファナル・アフェアは半端じゃないのである。
まだこのシリーズを観ていないという人は、どうか観て欲しい。
とてつもないロマンを感じることができるはず。
衝撃を受ける事この上なしである。
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