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カバー株式会社のタレントマネジメントはどう変わるのか


はじめに

3/6に発表された紫咲シオンさんの卒業発表の後、カバー株式会社の代表取締役社長CEOである谷郷元昭氏のX(Twitter)アカウントが更新された。

この谷郷氏のポストには、現時点でも多くのホロライブリスナーからの賛否両論のリプライが届いている。
ただ、このポストされている谷郷氏の内容で、私は以下の部分に引っかかりを覚えたのである。

私たちは、タレント一人ひとりが才能を最大限に発揮できるよう、hololive EXPOや3Dライブ、企業タイアップ、音楽制作のサポートなど、多方面からの支援でタレントが安心して活動に専念できる体制を整えています。

谷郷元昭(YAGOO)/COVER Corp. CEO
2025/03/06 X(Twitter)投稿内容より

よくよく文面を見てみると、タレントの「配信活動」に言及されていないのである。
「など」という表記で含みを持たせているものの、Vtuberというタレントの属性の土壌である「配信(ストリーミング)」に関する点については、カバー株式会社としてはあくまで各タレント個人の裁量で行うものであり、社としての支援の対象に含まないのであろうか、と考えるのである。
カバー株式会社の決算報告などを見ても、社としての売上を創出しているのは、ライブ開催を念頭に置いた音楽制作活動やグッズ販売などを主軸としたタレントをIPとしてビジネスに転換するマーチャンダイジングやライセンス営業である。
それらにより注力していきたいというのが本音なのだろうか。

配信がしたいタレントと運営の思惑とのズレ

配信での利益は横ばいが続いているという現状

ホロライブタレントが主戦場としているプラットフォームのYouTubeでの収益を得る主たる手段としては、配信を視聴しているファンからのスーパーチャット(投げ銭)や月額のメンバーシップ制度がある。
だがそれらは全額カバー社が得るわけではなく、例えばスーパーチャットは手数料として約3割がYouTube側に持っていかれてしまう。
そこから運営とタレントとの取り分の分割が行われるので、社としてはすべての利益を懐に入れることは難しい。

また、スーパーチャットで送られる文章には、タレントの精神をむしばむような威圧的・攻撃的な批判文言であったり、自身の性的な欲望をぶつけたかのような生理的嫌悪してしまう内容も含まれる。
そのようなものを野ざらしの状態で受け取りたくないし口に出すのもおぞましいというのも、タレント側の本音であるだろう。
だからこそ、配信利益はここ数期に及ぶカバー社の利益のパーセンテージとしては横ばいの状況が続くのであろう。

ビジネスの観点から考えれば、配信による収益確保が頭打ち気味であるのであれば、伸びが好調でさらに発展性が見込めるマーチャンダイジングや、IPライセンスを活用したビジネスで利益を確保しに行く動きは当然だと言えるだろう。

配信を重視したいメンバーが抱えるストレス

だが、先日私が投稿している桃鈴ねねさんについての記事でも言及したように、カバー社のIPビジネスはまずホロライブメンバーのタレント人気ありきであり、タレントの卒業によって使用不可能となるIPが出てくる脆さを抱えている。

そのため、「ソロライブ」をしたいという意思を強く持っていたり、もともとが音楽活動に対して肯定的なメンバーにとっては、現在のカバー社の支援があるというのは心強いバックアップとなるだろう。
だが、必ずしもすべてのホロライブメンバーが音楽活動やIPビジネスに対して関心を寄せているわけではない。
そのようなメンバーにとっては、現在のカバー社が舵を切っている進路は息苦しく枷になるだけである。
はっきり言いきってしまえば、ストレスなのであろう。

ホロライブメンバーにだって、配信をしていない時間帯では自身のリアルな人生や生活がある。
限られている時間の中で、押し寄せる多数のタスクを捌いていくことが困難となり、自身の体調面・精神面をすりつぶし、長期の休養も余儀なくされてしまう。
上述の記事の中でも触れたのだが、タレントに渡される「提出物」と称される各種案件の〆切期間は非常にタイトである。
この提出物は次々に人気者であるホロライブメンバーにやってきてしまう。
だから、タレント自身が自身の配信企画を練り上げたり、疲れを癒すための休息の時間を十分に得ることができないというパターンも往々にしてあり得る話だ。
そしてそれが「会社との方向性の違い」という表現での組織からの離脱を招いているというのも事実である。

紫咲シオンさんが語った卒業理由の中でも、体調面や活動開始時から状況が変わっていった会社と自身との乖離があげられていた。
今は何とかやりくり出来ていても限界が近いというメンバーは表出していないだけで、まだまだ潜在的にいるのではないかと邪推してしまう。

優れた技術を持ちながらも「タレント事務所」色が強い現状

もう一つ。
カバー社のミッションの中には「世界に愛される新しいカルチャーを作る」という標語が躍る。
その具現的事業は現在も開発途上であるメタバース空間「ホロアース」の開発であるが、こちらの完成の目途はまだまだ見えていない。
さらに言えば、そのプラットフォームがホロライブという限られた文化圏の中で終わらず、一般的なカルチャーとして根付いていくかは、正直申し上げてしまうと不透明な側面が強い。

もともとはVRゲームのリリースからスタートした企業であるため、土台となっている部分である自社の技術力を売りとして競合との差別化を図る意図もあるのだろう。
本日も絶賛公演中のフェスをはじめとしたライブでの3Dモデルのトラッキングやそれを映像として映し出す技術は、カバー社の技術屋たる根幹と意地を感じることができる。

特に、星街すいせいさんが「THE FIRST TAKE」に登場した時の話題性たるや、インパクトが非常に大きいものであった。
生身の人間が歌うことが原則である「THE FIRST TAKE」の現場において、すいせいさんが登場するとなると、顔出しをしていない他のアーティストのように、顔の正面を映すショットは使わずに、背後や腰付近をカメラワークで映す手法で持ち曲披露をするかと思っていた。

しかし、カバー社の「THE FIRST TAKE」チームが「Vtuber・星街すいせい」(当時はまだすいせいさんはバーチャルアイドルの呼称を用いていないため、この表記とする)のままでこの世へ提供することで、安易な予想を吹き飛ばし、大きな反響をもたらすに至った。
実現に至るまでの苦労や過程については、カバー社も自社の採用サイト等でその裏側について触れているので、詳しくはそちらをご参照いただきたい。

この実写背景とのバーチャルとが組み合わさる技術はその後もブラッシュアップがなされており、ついには実写の人物との共演も可能になっている。
紫咲シオンさんのライブにゲスト出演した声優の松本梨香さんとの歌唱や宝鐘マリンさんのライブにゲスト出演した長年の盟友でもあるReolさん、尾丸ポルカさんが自身のチャンネルで「THE FIRST TAKE」風のニュアンスで小鳩りあさんとの歌唱共演を行った動画など、様々な場面で活用されている。

しかし、結局のところカバー社のメインの売り上げを創出しているのは各タレントがもたらす配信利益と、各タレントパワーに依存するマーチャンダイジングによる利益である。
企業としての寿命を延ばすためには、ホロライブタレントに依存する、やや皮肉な表現で語ればおんぶにだっこの現状維持で満足してはならないのは当然であるし、タレントビジネス以外での売り上げ創出を目指す方向性を模索するという方針は理解できる。
それゆえに、「Vtuberタレント事務所」のように世間一般に抱かれている印象払拭にも成り得る「ホロアース」開発が、会社としても命題になるのであろう。

「ホロアース」が完成したとしても…

だが、現在のカバー社の各タスクの制作進行やホロライブのファンからのニーズを考えると、地盤である各タレントの配信を主軸にしたタレントマネジメント及びサポートへの業務比重を上げていかなければならない。
仮に「ホロアース」が完成したとしても、そのサービスリリース時に目玉となるタレントが活動を継続できていなければ、アクセス・リーチしたいというユーザーが不在となり、せっかく作ったプラットフォームも宝の持ち腐れで終わるだろう。
せっかく都内に27億円もの投資をして完成させたものの、技術者不足との噂から、メンバーが自由に利用することができず、まともな稼働ができていないようである新スタジオと類似の結果になる気がしてならない。
それが理由で、沙花叉クロヱさんの餞として天音かなたさんによって企画された「かなけん」の3Dライブは、外部のスタジオをかなたさんが自腹を切ることによって実現へとこぎつけている。

カバー株式会社が将来のビジョンとして進める開発事業を成功へと導くためには、やはり資金と人材は必要不可欠だ。
人材に関しては、カバー株式会社は新卒採用やキャリア採用を積極的に行っており、社員数は毎年増加している状況だ。
採用サイト内資料にて公表されている社員内訳をみてみると、「企画・制作」関連の社員が55%と半数以上を占める。
その他は、エンジニアが約2割、セールス・マーケティングとコーポレート(バックオフィス部門)がそれぞれ1割ずつという内訳である。

一見すると、「企画・制作」の人員が多いのでタレントに対するマネジメントにかかわる人員が十分かと言われると、これは各タレントが配信上でも話してきたように、1人のタレントに専属のマネージャーが付いている状況ではないという現状である。
そのため、タレントのケアという観点ではカバー株式会社の組織体系は弱点を抱えている。
加えて、数々のリリース宣伝や自社商品におけるミスの発生が起きている点からも、案件獲得をしてくる営業の母数に対し、それらを確認・管理していく部門の人数が割けていないことから複数並行案件によりミスが生じ続ける悪循環発生も起きているのではないかと考える。
創設10年を迎えていない成長途上のベンチャー企業であるカバー株式会社には、まだまだ組織としての弱点を抱えていることは明らかである。
だからこそ、カバー株式会社は相次ぐタレントの卒業も影響したと思うが、現行のタレントマネジメントの観点においてもメスを入れていくことに踏み切ったのだろう。

タレントマネジメントの改善とポケモンの解禁

タレントとの対話機会での認識すり合わせ

企業として成長を止めず、目に見えている弱点や課題を改善するために、より本腰を入れて動き始めたということは、上述の谷郷氏によるタレントとの直接対話の機会(通称・お茶会)を設けることが我々ホロライブリスナーにも表で伝わっている改善内容であろう。
また、カバー社の2025年第3期決算説明会においても、以下のように株主向けへの説明が行われている。

所属タレントの活動長期化・大規模化・多様化に伴い、既存タレントに対してもサポート体制を強化していきます。

タレントマネジメント部門では直近で改善を進めており、国内外で影響力のあるグローバルインフルエンサーのマネジメント組織を統括していた人物を、新たに責任者として採用しています。

また、経営陣とタレントの対話頻度を強化し、事業展開に対してよりタレントの声を反映しやすいかたちにコミュニケーションを改善していく想定です。サポート分野についても、これまで目立っていた音楽分野だけでなく、ゲーム分野や配信企画分野など、それぞれのタレントの個性に合った多様な成長を後押しできるような体制を整えていきたいと考えています。

直近ではゲームが得意な所属タレントの企画によるe-Sports大会の運営をサポートし、当該タレントが「日本eスポーツアワード」で表彰される事例なども出てきています。このような各タレントの強みを活かした成功事例を、各分野に作っていきたいと考えています。

ログミーファイナンス掲載 「カバー株式会社2025年3月期第3四半期決算説明」より

この発表内容をカバー社として真摯に実行へ移して、各タレントと運営間のディスコミュニケーションを解消しようとしているという点は、3/7に配信が行われた常闇トワさんの配信内で語られた内容からも読み取っていくことができる。

「(谷郷)社長とね、個人で話せる機会を設けてもらうこともできる。
YAGOOティータイムっていうのが直近から毎月開催してくれるようになり、そこで社長と直接話す機会も増えてきたから、ここからいろいろ悩んでいるものが解決できたらいいなとは思うよね。
難しいのは、(カバー株式会社が)上場している企業ということと、実際に動いている(活動している)タレントと運営さんの視点は、認識が違う部分が多数そりゃあるよねという話。
この認識のすり合わせというか、「こう感じていますけど」を我々も伝えていかなければならないし、「こういう事情があります」というのも教えてもらわなければならないよね。
(中略)
トワもYAGOOと話してきたんだけど、「これが足りない、あれが足りない」と言うのよ。
(谷郷氏が)「なるほどですね」と聞いてくれて。「こういう風にやっていますよ」という感じで聞いて初めてわかることもめっちゃあったの。
今いる環境に慣れるのもよくないなと思った。感謝していかないと、と。
その中で自分のやりたいことと折り合いをつけて、みんなにいいものを届けていくために頑張っていきたいなという気持ちになったね。」

2025/03/07公開
【Minecraft】明日からホロライブイベントだ~~!!前日ちる雑談【常闇トワ/ホロライブ】
より書き起こし 

※以下、3月10日 追記部分
トワさんが語る通り、カバー株式会社は2023年3月に東証グロース市場に上場している企業である。
私自身、ときのそらさんのデビュータイミングからホロライブを追いかけていたわけではないのだが、いちファンの温度感としても、上場をする以前以後では、運営とタレントとの間には距離が開いてしまったような印象を受ける。

それこそ、上場前はタレントも運営も二人三脚で手探りながらも、「キズナアイ」の登場で世間の目線が向いたVtuberというフォーマットを用いた人気獲得の戦略に向けて、まさに一心同体で励んでいたように感じる。
タレントと運営、草創期における両者の努力なくして今のホロライブもカバー株式会社も存在しえないのは紛れもない事実だ。

そして日本も巻き込まれたコロナ禍で多くの人が自宅待機を余儀なくされる中、娯楽の提供者として配信者が、そしてVtuberに強烈なスポットライトが当たることになった。
このチャンスをつかんだホロライブは、成長の勢いをどんどん増していったが、その成長の中で、黎明期に配信をベースとして考えていたメンバーとの乖離が進んでしまったように感じるのである。

もちろん、上場企業の宿命として利益を生み出していかねば待ち受けるのは事業の失敗であり、最悪のケースは倒産であろう。
すると、ホロライブに所属するタレントたちはもちろん、500名を超えるカバー社員の人生を大きく狂わしかねない。
だからこそ、社として利益追求を求めていく姿勢は当然であるし、そのスタンス自体を否定するつもりは毛頭もない。
ただ、皆が皆、一斉に右向け右で足並みをそろえられるわけではない。
だからこそ、タレントと運営間のディスコミュニケーションは、膝を突き合わせて話をすることで解消し、できうることならそのタレントの特性に適した方策で歩みを進めてほしいと願うのである。


ついにポケモンが解禁された

また、上述引用した説明の中に出てきた「ゲーム分野」や「配信企画分野」に関しては、同じく3/7の博衣こよりさんの配信から早速の変化の兆しがみてとれるようになっている。

この点について、こよりさんは配信冒頭で以下のように説明をしてくださっている。

「みなさんも、『え?ホロってポケモンできないんじゃなかったの?』という人がいっぱいいると思うので、あまり詳しくは言えないんですけど、ちゃんとした状況を言っていい言葉で言いたいと思います。
こちらは、すごいざっくり一言で言うと、『ホロライブの運営が方針を変えたことによりできるようになった』、です。
運営に確認したもと配信を行っております、ということです。
ポケモンタイトルが今までずっと期間限定でしかやれなかったんですけど、このポケポケだけじゃなく、いくつかのタイトルに関して、ホロライブ運営が『OK』という形を出しているので、ポケモン配信もできます!
やったー!嬉しい!えー、またやっちゃおうかなぁ?籠ったりしちゃおうかなぁ?
こより、期間限定のやつでも、ポケモンいつかできるかもしれないからってやらないでいたんですよ。DLCの内容とか。今からDLCやってもいいのかな?今更感あるけど…。
全部では今のところはないのですが、できるとこもちょこちょこあるということでね。
(中略)
本当にうれしいです。ありがとうございます。
ちょっと前に、『できるようにしようと考えています』とお知らせが(運営側から)来ててね。
ずっとうずうずしてて。いつ来るんだろうと思って。
まだ(GOサインが)出てないのにサムネも作って待ってたら、なんとフェスの直前、しかも19:08に来たわ、お知らせ。配信(同日19時から行っていたこよりさんの歌枠)始まってるんだわ。笑」

2025/03/07公開
【ポケポケ】ポケポケきちゃ!!!新パック「超克の光」開封じゃああ!!!!!
【博衣こより/ホロライブ】【博衣こより/ホロライブ】より書き起こし

こよりさんも語っていたように、ホロライブタレントのポケモンのプレイ期間はタイトルリリースから非常に限定的な期間(およそ1か月前後)に集約されていた。
そのため、許諾期間を過ぎてからホロライブに加入したメンバー、特に一条莉々華さんのようなゲーム実況が配信コンテンツの主軸に据えられているようなメンバーにとっては、「ポケモンをやりたいけど、できない」というもどかしさを感じていただろう。

莉々華さんはポケモンのランクバトルのレギュレーションに沿った手持ちパーティーを考えるという名の配信を行ったり(ランクバトル自体は許諾がなかったためできず)、プライベートではポケポケの連勝イベントもやりこむ(デッキ構築まで一部公開している)などのやりこみ具合であり、ポケモンへの愛をどれだけ発信していてもそれが配信という武器と結び付けていけない状況があった。

以前、私は「勝手に一条莉々華コンテンツ会議」という記事にて、莉々華さんがどれだけポケモン愛を語っても現状のホロライブの運営方針ではその発信は仕事に結びつかないと論じた。

それが、今回の方針転換によってポケモン関連のプレイができるようになったとなれば、莉々華さんの配信の幅も大きく広がるだろう。
ソーシャルゲームの配信の目玉になるのは、新キャラクターや新パックがリリースされた際の「ガチャ」配信であるが、莉々華さんの場合にはこれだけのやりこみ具合なのでリスナー参加の対戦型配信なども可能かもしれない。
それだけでも、他のメンバーとの差別化ができるようになるだろう。

ポケモンの解禁で広がるタレントの配信内容の可能性

惜しむらくは、運営がポケモン関連のGOサインをもう少し早く出してくれていれば、という点であろうか。
配信技研がまとめている月別のゲームタイトルのランキングを見てみると、ポケポケのピークは昨年12月、ちょうどミュウやセレビィといったポケモンが収録された拡張パックが登場した時期である。
だが、年明け以降は配信上として扱われるタイトルとしては頻度も平均同接数も緩やかに下がっていっている。
配信で行うトピックとしての旬が過ぎてしまっている印象ではあるが、毎月新パックが発表されているタイトルではあるので、ホロライブタレントの配信解禁によって注目度が巻き返してくるかもしれない。

ただし、ポケモン関連のゲームタイトルは本筋のシリーズにとどまらず、今秋発売予定の「Pokémon LEGENDS Z-A」しかり、先日発表されたポケモンスタジアムの新作ゲーム、加えてポケモンカードの新パック・新シリーズや、リメイクが待望されているブラック・ホワイトのシリーズなど枚挙にいとまがない。
来年プロジェクト30周年を迎えるポケモンをコンテンツとして扱えるようになったホロライブタレントは、より選択肢が増えたことの恩恵を得られるようになるだろう。

また、もしもポケモンシリーズが完全初見であるメンバーがいるのであれば、シリーズ初心者ゆえの新鮮なリアクションをリスナーに提供しながら世界観にのめりこんでいく配信を展開することも可能である。
この手の「初心者がポケモン」配信はにじさんじ所属のライバーが行っているイメージであるが、ホロライブの新規メンバー(現在ならFLOW GLOWのメンバーたち)などでポケモン未プレイ者(候補足りえるのは綺々羅々ヴィヴィさんだろうか?)がいるのであれば、ぜひとも手を出していただきたいところだ。
ポケモンのゲームはSwitchにプラットフォームが移行してからは、オープンワールドの世界観でプレーヤーやポケモンが躍動するタイプのゲームとなっているが、他のゲームとは異なり3D酔いもしづらいので、ゲームプレイで酔ってしまいやすい儒烏風亭らでんさんなどのメンバーでも、楽しんでプレイしていただけるだろうと考える。

終わりに

ホロライブには、才能あふれるメンバーが倍率1000倍を優に超えるオーディションを潜り抜けて所属をしている。
その原石たちを光り輝く宝石とするのも、路傍の石に変えるのも、もちろんタレント側の自助努力の度合いにもよるが、それを支える運営のサポートの度合いも大きく影響していると私は考える。

カバー株式会社として、卒業者が相次いでしまったという結果を受け止めてどのようにタレントへ寄り添っていくのか。
また、タレント側も運営側との対話や変化しようとする動きをどのように受け止めて、理想的なビジネスパートナーとしていけるのか。
今この時が、ホロライブにとっての分水嶺のように私は感じている。

すでに世間的にもVtuberの存在が受け入れられてきた昨今の時勢、カバーの長年の競合である「にじさんじ」のANYCOLOR株式会社や、ネオポルテも取り込んで事業拡大を続ける「ぶいすぽっ!」などの運営元の株式会社Brave groupはもちろん、新規でVtuber事業に参入している企業も増えてきている。
その中での生存戦略は当然、これぞホロライブという魅力と特色は今後のカバー株式会社からどのように生み出されていくのか。
不安や疑念はあるものの、いちホロライブのファンとして今後も動向を追いかけていきたい。


※以下、3月10日 追記部分
語弊のないように述べておくが、本記事はカバー株式会社を「叩く」ために筆を執ったわけではない。
相次ぐタレントの卒業発表を受け、現在に至るまでの、ホロライブタレントと運営間の思惑のズレはどうして起きてしまったのかをいちファンの視点から考え、今後のホロライブの方向性へ期待と発展の祈りを込める記事である。
私自身は一介のVtuberファンでしかないため、当然カバー株式会社が社内秘で描いている将来ビジョンや、水面下で動いている改善サイクルなどは、我々リスナーの目に触れる場所に上がってきた情報以上のものは持ち得ていない。
そのため、「何をこいつは言っているのだろう」とお考えになる有識者の方もいるだろう。
その点は私の見識の浅さを、なにとぞ寛大にお許しいただけると幸いである。

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