我がライフワーク『口笛小説』のご紹介(自己紹介として随時更新)
本稿では、私が執筆に込めた想いと、作家としての創作履歴を紹介します。
2019年から〈星新一賞〉に、また2023年から〈note創作大賞〉に応募した作品を整理すると同時に、自己紹介として創作動機・世界観・今後の課題等を記しておきたい……と思った次第。
まずはとこさんが、私の世界観を素敵に表現してくれたのでここに。そう、私は「口笛」という、“不安定だけど人間味ある”、そして楽器としてかなり “マイナーな素材” を盛り込んだ小説に、こだわってゆこうと考えています。
そして2025年4月には、noteから派生する形でTALESが起ち上がったので、今後はそちらで小説を発表し、noteではその解説や裏話など、役割分担して互いに連動していくような形にしてゆきたいのです。
そこでは私の5作品が部門の通算トップ50(3作がトップ10)にランクイン!
そんな多くの方に目を留めて頂けるのは、TALESならではだと思います。
≪2026年8月14日現在≫
◎〔創作論・評論〕 「通 算」ランキング
★『創作工房 “マイナもん” 倶楽部』:3位 (総合50位)〈連載中〉
(ページビュー13,200,スキ3,248)
※「ノベルフォーミュラ日本GP」中間選考を通過
◎〔仕事・人間ドラマ〕 「通 算」ランキング
★『隻身の音聲』:8位 (総合56位)〈連載中〉
(ページビュー16,235,スキ2,775)
◎〔SF部門〕 「通 算」ランキング
★『冒険(ベンチャー)のパトロン』:3位(総合79位)〈連載中〉
(ページビュー9,781,スキ2,406)
★『響魂(ゆらたま)遺す鳥音波』:49位
(ページビュー1,979,スキ449)
◎〔ミステリー部門〕 「通 算」ランキング
★『犯人はスイミー?』:36位
(ページビュー4,058,スキ784)
物語投稿に特化したサイトですから、圧倒的に書きやすく読みやすいです。書く時は章分けしやすいし、読む時も前に読み終えた所から再開できるのでとっても便利。これなら長編も読んでみよう!という気になります。また、将来的には、書き手に広告収益が配分される仕組みがあるそうで、読み手は無償でビジネスが回る構造になっている点も、興味深いです。
また『口笛小説』なる新ジャンルを名乗るからには、アーチスト活動も並行させねばいかんと、YouTubeで口笛セルフハーモニーを発表しております。よければ、作品を読む際のBGMとしてお使いくださいませ。
星新一賞に応募を始めた「動機」
ではまず、なぜ最初の狙いが〈星新一賞〉だったのか?
2019年はちょうど私が医療の会社で事業開発を始めた時期……そこで出会う多様な新技術が拓く未来を、勝手に妄想していました。ちなみに私は大学が文系でしたが、MBAでEntrepreneurship(起業家精神)を専攻。技術の本質は理解できましたし、その後もVC(ベンチャーキャピタリスト)として予測した将来を基に投資をしていた為、もっと先の未来を描いてみたくなり、SF小説を書き始めました。
2019年: 『バードマン』
人生で最初の小説は、口笛で会話しバディとなった男と雌カラスが、敵対的買収(M&A)の阻止に動く物語。
理系文学の要素としては【口笛で鳥と意思疎通する原理】を詳述、他にも【VRによるゲーミフィケーション】【カラスによる地震予知】が登場。
2020年: 『ジェントルメン』
これは、ある科学者が秘密結社に巻き込まれる物語で、誰もが無理と思う「核廃絶」に挑むお話。
描きたかったのは「多数決とお金の論理に歪められた科学が “ある理念” の下で復権を果たす希望」で、その “理念” の象徴が「ジェントルマン」。つまり札幌農学校で唯一の校則「紳士たれ」でした。
理系文学の要素は【ギルドの運営方法や作中論文】で沢山盛り込みました。また、2作続けて口笛を物語の重要な要素として描けたので、この頃から「口笛小説」なる独自ジャンルの創設にも、こだわり始めた気がします。
2021年: 『アバターもええ公方』
続く年はコロナ禍の為に、完全在宅で「ひきこもり」と化していましたが、むしろクラブハウス等のSNSを通じて、交友関係が飛躍的に広がりました。
そんな時期に考えた「顔も本名も知らずに生まれる信頼関係」を描く物語。
ちょうどこの頃、素顔を明かさぬアーチスト「ずっと真夜中でいいのに。」にハマったこともあり、理系文学の要素としては【アバター】【個人認証】に着目、形式的には、ほぼ会話のみで展開する “日記風小説” を試しました。
ちなみに2023年、コロナ中に知り合い、クラウドファンディングを共にした医師が亡くなり、対面したことがない関係でもこれ程に感情が揺さぶられるのかと、改めて思い入れが深まった作品でもあります。
2022年: 『人間展開』
この年はウクライナで、本当の戦争が始まったことに大きな衝撃を受けて、未だ収束せぬ新型コロナと併せ、覇権主義が途上国に支持を広げる様から、【鳥型ロボット】を駆使して、南北問題の解消に挑む物語を書きました。
題名には少し〈呪術廻戦〉が影響していますが、これは領域展開ではなく「人間以外の “より小さく弱い何か” へ人間性を展開する」という意味です。
ちなみにサッカーW杯と重なり、息子とプレミアリーグにハマったことで、三苫薫選手と息子を合体させた人物を考案……彼は次作でも活躍します。
2023年: 『犯人はスイミー?』
この年から始めたnoteで〈創作大賞〉に初めて応募した作品です。
3万字程の3部構成で、前作の最後で仄めかせた主人公の死を、夫と息子が科学と音楽の力で解明するミステリーに仕立てました。
「国を憎んで人を憎まず」「罪を憎んで人を憎まず」をテーマに、戦時下のロシア辺境(サハ共和国)・日本・英国を舞台として、物語が展開します。
星新一賞と違い、理系要素が不要かつ字数制限もないので、筆に任せるまま書いた結果、所謂「登場人物がひとりでに動く」あるいは「登場人物と酒を酌み交わす」感覚を、何となく味わえた気がします。
また、本作では口笛と口琴が重要な役割を果たすので、いつか作品のBGMを口笛演奏でnoteに載せてみようか……と思い始めたのも、この頃からです。
2023年: 『砂の光』
同じ年の〈星新一賞〉へは、中国と内モンゴル自治区を舞台に書きました。
酷暑だった苦しみと、構想段階で観ていたTVドラマ「VIVANT」の影響から【砂漠化】をテーマにした作品。【樹木ロボット】【ミミズ型ロボット】でこれに挑む科学者の話で、生態系を回復し維持する難しさを描きました。
砂漠民の人生観,社会主義国家における研究活動,地球規模の課題に対する挑み方などについて、かなり調べて考えたことを覚えています。結果として本作が、ここまでの私の作品中、noteで最も読まれた作品となっています。
私の根底にある「世界観」
以上がTALES前夜の作品たち。その年の世相や新技術を反映させる形で、個々独立した物語を書いてきたつもりでしたが、こうして改めて見返すと、私の世界観が、どの作品にも共通して反映されていることに気づきます。
言語化すると「世の中が複雑化し専門化を深める中で、権力が無責任化し、信頼の喪失が止まらない現代において、如何に権力に伴う責任(ノーブレスオブリージュ)を後世に継承、世界に信頼を回復出来るか?」を描きたい!
……私にとって、その象徴が『ジェントルメン(紳士たれ)』なのです。
この書籍に記されている通り、そうした世界観は、今この社会には合わない(主流でない=オールタナティブ)とされてきたようです。しかし私はこの思想が、日本の教育の底流に流れていたら……と思わずにはいられません。
ちなみにそんな憧憬を込めて、2023年の『犯人はスイミー?』では、主人公夫婦が出会った場所を、北海道大学に設定しています。
今後の創作に向けた「課題」
この世界観は保ちながら、克服すべき課題も感じています。
1つは「悪役の描き方」。魅力的な悪役を描ければ主人公がより輝くので。ただこれは〈星新一賞〉の字数制限(1万字)では難しい為、〈創作大賞〉で意識してゆきたい。
もう1つは「理系文学の会得」。星新一賞が魅力的で応募はしていますが、やはり入選作品と比較すると “決定的な差” を感じてしまいます。それが何かうまく言語化できないのですが、私が文系だから……というだけでない鍵があるはず(文系の入選者も居るから)なので、何としても掴みたい。
2024年: 『鳥音波(ちょうおんぱ)』
理系文学を会得すべく、とりあえず考えた策は「SFプロトタイピング※」。
※ SF(サイエンスフィクション)の発想・世界観・ストーリーテリングを活用することで、アイデアを飛躍させ、革新的なビジョンを導き、今後あり得るかもしれない未来の姿を構想・試作することができる手法です。物語の力を活かし、他者と未来像を議論・共有し、未来の価値創造のヒントや先端技術の活かし方を探る手法として注目されています。
SFを軸に領域横断型で描く未来ストーリーの作り方と使い方ワークショップより
それを使って、試しに書いてみた小説がこちら(冒頭に貼ったTALESリンクは「朗読劇コンテスト」向けに加筆修正したものです)
医師&研究者の夫婦が「音楽療法を民主化する」発想に至り、その娘と共に『鳥音波』という医療機器を具現化する物語(“超音波” とかけました!)。
トラウマによる精神疾患がテーマで【口笛個人認証】【音楽療法の民主化】に理系文学の要素を盛り込んでいます。
起業で「SFプロトタイピング」に磨きを!
2025年には起業して「医療の “あったらいいな” デザイン工房※」を創始。
※ 「医療者の臨床ニーズ」と「企業の技術シーズ」を “バイオデザイン” で繋ぐ “草の根医工連携” のポリネーター(花粉媒介者)として、日々臨床現場で感じる “あったらいいな” を、誰にも言わずに諦めている市井の医療者の方々から聞き、臨床ニーズを可視化し、企業の技術や戦略と繋ぐ工房です。
その一環として、「SFプロトタイピング」にも磨きをかけて参ります。
2025年:『隻身の音聲』
起業後第1弾として、TALESから〈創作大賞〉へ応募しました。
TALESへのリンクは冒頭に貼ったので、ここには執筆計画を載せますね。
本作はまさに “半” 自伝と呼べるもので、実話に基づくフィクションです。
私が追求し、今後も命ある限り追求してゆく「結実屋」というオリジナルな仕事を描いた物語……なので私のペンネームはこの主人公と同じなのです。
一旦は創作大賞向けに第3章で完結しましたが選外でしたので、今後は私のTALESだけで読める「名刺代わりの作品」として、連載を続けてゆきます。
2025年:『創作工房 “マイナもん” 倶楽部』
この『隻身の音聲』がTALESで好評を博した為、外伝を思い付きました。
本編における主人公の娘が、TALESでの創作を通じてマイナーな分野に熱い作家たちと交流を深め、患者の想いを小説にする「言語バイオマーカー」を作ってゆく「SFプロトタイピング」な物語です。
〈星新一賞〉向け創作の中で見つけた「SFプロトタイピング」という手法、そして起業を考える中で注目した「医療 X 創作」の可能性を形にしようと。
幸いにもこの取組みをご評価頂き、初めて中間選考を通過しました!
ちなみに本作、同時期に参加した「ストリートメディカル」プロジェクトとリアルに連動する形で卒業発表。その延長で、今も執筆を続けています。
2026年:『冒険(ベンチャー)のパトロン』
そして直近〈創作大賞〉に応募したのがこちら。初のエンタメ原作です。
創作大賞の前に応募した「漫画原作コンテスト」で選外だったので、それを魔改造して臨んだという訳です。どう “魔改造” したかはこちらにて。課題の1つだった「悪役の作り方」に、真剣に取り組んでみました。
今後の展望(随時更新)
〈創作大賞2026〉の結果を待ちつつも、次作へ向けた構想を練っています。
◆「理系文学の会得」へ向け:〈星新一賞2026〉への応募(~10/6)
◆「口笛小説」新展開:note & TALES “楽曲オマージュ短編ミステリー集”
そしてその進捗は、随時ここを更新してお知らせします。ご期待ください!
