おひとりさまの老後|あちらとこちらの間|どこのお墓に入るか
伯母には、ご主人とつくった納骨堂がある。
そこには、ご主人が待っている。
でも、伯母はひとり暮らしをしているときから、すでにお墓参りには行けなかった。
施設に入ってからも、伯母はご主人の話をしない。
思い出話にでてくるのは、父親や姉のことだ。
伯母の心は、いつも生家へ帰っていた。
そして、自分の生家の行く末を心配している。
(代々引き継ぐような家系でもないんだが…)
わたしは、伯母を生家の墓にいれようと思っていた。
一緒にお墓参りをするたびに
「おばちゃんは、ここに入るよね?」
って、確認をしていたぐらいだ。
そのときは、答えは聞けなかった。
でも、この春、「みんなが来てくれる」という話を聞いたとき
わたしは、またあの問いをしてみた。
すると、
「楽しそうだね」
と答えた。
それで、もう決まりだ。
以前から父にも、その話はしていた。
「そんなことしたら、旦那に怒られる」
といって、乗り気ではなかったけれど、今回は覚悟をしたのか、
「骨壺が入りきらなくなるから、1段増やさないといけない」
とお墓内部の入居計画を検討しはじめた。
自分の入る場所の確保もしておかなければ、まずいと思ったのかもしれない。
これで、わたしは、ここにみんなを集めることができると
少しほっとした。
ここなら、これからもみんなに会いに行ける。
伯母にも、母にも、祖母にも。
会いに行く場所は、一つでいい。
そのほうが、きっと通い続けられる。
