【455.防災×教養】消防関連の法体系を学ぶ①ー法体系の全体像
1.はじめに
防災士の資格を取得してから、「自宅の安全対策」という視点で、「東京くらし防災」を中心に学んできました。その結果、我が家の防災において、火災対策が全く出来ていないことが分かり、東京消防庁の公式サイトなどを通して、「自宅の火災対策」について学び実践してきました。
自宅の火災対策について一通り学び対策したので、いったん、消防関連の法体系を教養としても学ぼう思いました。
本記事では、日本の「火災・消防」に関する法体系の全体像を学びます(次回以降、それぞれの法律について学習予定)。
2.関連記事
3.日本の「火災・消防」に関する法体系
3.1.主要な結論
日本の火災・消防に関する法体系は、中心に消防法と消防組織法があり、周辺に危険物・災害対策・特殊施設(石油コンビナート等)・原子力災害などを扱う複数の法律が連なる多層構造になっている。
3.2.中核となる法律
◆消防法(1948(S23)年、総務省消防庁)
火災予防、危険物、消防設備、火災警戒、消火活動、火災調査、救急業務までを包括する中心法。「何をやるか」を規定
目的:国民の生命・身体・財産を火災から保護し、災害による被害を軽減すること
主な内容:
火災予防(立入検査、危険行為の禁止命令など)
住宅用火災警報器の設置義務
消防設備(消火器、火災報知器、スプリンクラーなど)
危険物(ガソリンなど)の規制
消防機関の活動(消火・救急)
火災調査
◆消防組織法(1947(S22)年、総務省消防庁)
消防本部・消防署・消防団など、消防機関の組織と運営を定める法律。
「誰がやるか」を規定
3.3.火災予防・危険物に関する法律
◆消防法における危険物の規制(実務上の通称:危険物取扱法など)
実務上、危険物取扱法と呼ばれることもありますが、実際は消防法そのものに含まれ、その中の危険物の規制に関する項目に該当します。
ガソリンや灯油、アルコールなどの危険物の貯蔵や取り扱いを規制。
消防法と密接に連動し、政令・省令で技術基準が細かく定められている。
例)消火器の技術上の規格、省令で定める火災報知設備の規格など。
消防法の下位法令として、設備の性能基準を規定
3.4.建築物・都市防災に関する法律
火災対策は建築物の安全基準とも密接に関係します。
建築基準法(防火構造、耐火建築物、避難施設など)
都市計画法(防火地域、準防火地域の指定)
大規模地震対策特別措置法(地震火災対策を含む)
失火責任法(重大な過失が無ければ損害賠償責任の対象外)
3.5.特殊施設の火災・爆発対策に関する法律
石油コンビナート等災害防止法
石油コンビナートなど大規模危険施設の火災・爆発事故を防止するための法律。
特定防火区域の指定や防災組織の整備を規定
石油パイプライン事業法
パイプライン施設の火災・漏洩事故防止を規定
3.6.原子力災害に関する法律
原子力災害対策特別措置法
原子力施設事故時の消防活動・避難・防護措置を規定
3.7.災害全般の枠組みとして重要な法律
火災は災害の一種であり、総合的な防災法体系の中でも扱われる。
災害対策基本法
国や自治体の防災計画、避難、応急対策などを定める基本法。
消防法の運用にも影響する基幹法令。
3.8.消防団・消防職員に関する法律
消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律(消防団員の補償)
消防施設強化促進法(消防施設整備の促進)

4.おわり
今後は、消防法(火災予防・設備・危険物・消防活動の全体像を把握)、消防組織法(消防機関の仕組みを理解)、危険物規制法+設備の省令(電気火災・家庭の火災対策と直結)について、学習したいと考えています。
また、これまで自宅の火災対策について学んできたことから、失火責任法についても理解し、もうすぐ行う賃貸住宅の火災保険の更新内容の検討に活かしたいと思います。
