フリーランス:服選びで気をつけていること
20代から50代後半の現在まで、フリーランスでライター、編集者として仕事をしています。
20〜30代の頃から、服選びには気を使っています。
見た目を工夫すると人の反応がよい、仕事の獲得につながりやすい(その逆も然り)ということを何度も経験してきたからです。
詳細は下記↓にまとめた通りです。
#仕事のオファーを左右する! フリーランスの服選び
フリーランスはそもそも会社組織に所属している人と比べて「謎の人」というイメージを持たれやすいです。
しかも、いつも同じメンバーで仕事をするとは限りません。
企画ごとにチームを組むので、初対面の人と一緒にやることも多いですし、取材の仕事では取材相手は常に初見であり、取材が終われば二度と会わないということも多いです。
だからフリーランスは第一印象に特に気を使う必要があるわけです。
#年をとるほど重要になる、印象操作
若い頃は「若い」というだけで仕事をもらえることも多く(若い人はギャラが安くても仕事を受けるし、フットワークも軽いから)、TPO的に問題のない無難な服を選んでいました。
が、年齢を重ねるうちに、印象操作の重要性に気づき始めたんです。
ヘアメイクやファッションの第一印象がいいとリピートにつながりやすかったり、仕事の結果がよくなったりするからです(逆に第一印象がパッとしない場合はリピートなし)。
これは何度も経験してきていることで、個人的に確信を持っているので、会う相手や、行く場所によって変えています。
具体的にどうしているか?ということを下記にまとめてみました。あくまで「私」の印象がよくなるようにやっていることです。ご参考までに。
【広告の仕事】
30代の頃、広告代理店を通して依頼されていたコピーライティングの仕事。
有名企業や企業の取引先などへ赴いて打ち合わせや取材を行い、コピーを制作する。
服の色は上下黒(上は黒のポロセーター、下は黒のスラックスとか)。
髪はまとめ髪。服のラインはタイト、ストレート。
こうすると、誰でも簡単に業界人ぽさやスタイリッシュさを出すことができる。
この代理店は特に黒を好むチームだったので(DCブランド全盛期、それらをメインに扱っていた企業=◯イの広告を手掛けていたチームだったので)、私も黒一色にすることが多かったのです。
黒一色は美容業界、ヘアメイクさんにも共通の傾向。
舞台の大道具・小道具さんなど、裏方の仕事はたいてい黒ですね。
【政治家、医療関係者、自治体職員、専門家、個人起業家、著名人】
ベテランとなった30代以降、雑誌や書籍の仕事でさまざまな人に会うようになった。
かなり痩せていた30代まではスーツスタイル。
体型や顔つきが変わってきてからは、シンプルなIラインのワンピース。
【デザイン学校、若手クリエイターさんのインタビュー】
デザイン雑誌に掲載する広告の仕事。現在も続けている。
業界が業界なので、第一印象が悪い(ダサい)と、そのクリエイターさんからのリピート取材は望めない(経験則)。
トレンド感+大人らしい落ち着きの両方が漂うよう意識している。
オフィシャルとカジュアルのバランス感が肝。
何かの真似ではなく、服、靴、バッグ、小物など、「好きな路線があって、それらの組み合せを楽しんでいる」という印象になると◎らしい。
これは目からウロコだった。
【お寺】
30代の頃に医療関係の取材を多くしていて、死生観にも関心があるといったことから、仏教の仕事にも向くのではと推薦されて、お手伝いさせていただくようになったお寺の広報誌の仕事。
私自身が仏教に詳しいわけではなく、編集のプロという立場で投入されたもので、現在も続けている。
お坊さんは僧衣(黒)または作務衣(さむえ)、職員さんは紺色の事務服を着ている。
そこへ色の強い服や、デザインに特徴のある服を着ていくとめちゃくちゃ目立つうえ、「今日のファッションは云々」と話題にもされてしまう。
なのでトップスは基本的に白。ボトムは茶、黒、ネイビー。
ちなみにこの仕事は、大きなお寺の中の一室で、僧侶とお寺の職員さんが編集作業をしていて、私はそれを校正したり、デザインやレイアウト、写真の使い方などを見させていただいています(たとえばノイズの入った写真を選んでしまっている場合は、トリミングを提案するなど)。
原稿は大学で教えておられるような重鎮の先生方が執筆または監修してくださっています。
【出版社】
企画の打ち合わせや、急ぎの校正(出張校正)で行くもの。
編集の皆さんとは長年のおつきあいなので、気合いを入れる必要はまったくないが、プロの編集者っぽい雰囲気が出るよう、少なからず意識している。
特にタブレットやA4の本・書類が入るトートバッグは必須だし、編集者さらしさも出やすい。
紙媒体の編集者は、みんな大きめのペンケースを持っている。
なぜなら、校正に使う用具は赤いボールペンだけでなく、シャープペン、消しゴム、修正テープ、付箋、カード型の拡大鏡、定規など、たくさんあるから。
私は本皮のポーチを長年愛用。神戸で見つけたもので、茶と水色のバイカラー、ステッチがきいていて、すごく気に入っています。

本皮のポーチ
今の若い人も意外と手書きをするし、男女を問わず文具にこだわっている人も多いので、みんなが使っているものを見るのも楽しい。

#あきらめきった「自分らしさ」と「好き」を取り戻す
「ファッションは人を現す」
これは、デザイン学校の講師をしている30代のファッションイラストレーターさんがおっしゃっていたことです。
いろいろな人のファッションを「なぜその服を選んでいるのか」という視点で観察すると、その人の価値観やライフスタイルが想像できるというのです。
それは私が「年齢的に何を着ても似合わない、ファッションはもう楽しめない」と思い込んでいた時期でした。
なるほど、では今の私のファッションにはそのあきらめ感が出ているということなんだろうなと、改めて客観視してみたら……
地味めの仕事着を着用しているだけの、特徴のないつまらない人になってました……。
「若さ」という最大の武器はとっくにない。だからこそ工夫する必要があるのに。
我ながら反省しましたね……。
「好きなものを着ればいいんです!」
これは同時に取材させていただいた、もう一人のファッションイラストレーターさんの言葉です。
そう、そうなんですよね、だけど何を着ようが似合わないんですよ、この年になると……。
その時は微笑みながら、心の中でそうぼやいていたんですが。
日がたつうちに「好きなもの」という言葉が繰り返し思い出されるようになったんです。
自分が好きなものって何だっけ。すっかり忘れちゃってたけど、あったはず。と意識するようになったんです。
で、そういえばバンブーとか天然の革とか、シルクのスカーフが好きだよねと思い出し、年代的に違和感が出ないデザインのものを見つけて身につけるようにしてみたんですね。

本当に好きだったものって、長いブランクがあってもコーデのコツはよくわかっているんです。
年齢に合ったコーデのコツもわかり始めて……。そうなってくると楽しいんですね。
最近はちょっとショップを覗いたりするたびに、「今お持ちのバッグも多分手で編んであって云々」などと、店員さんが私の持ち物を話の種にしてくれるようにもなりました。
完全にあきらめていた時期は、ショップに入っても店員さんから近寄ることも、話しかけることもしてもらえてなかったですからね(第一印象って、こういうことなんですよね)。
こういう楽しさを取り戻せたのは、若いクリエイターさんたちの言葉のお陰です。
「あきらめたら、あきらめ感がヘアメイクやファッションに出るよ」と自分を戒めつつ、これからも好きなものを見つけて楽しみ続けたいと思います。
ちなみに、自分のイメージがよくなる色やデザインというのは人それぞれ顔つきや体型、雰囲気などによって異なります。
自分のイメージがよくなる色やデザインわからない場合は、パーソナルカラー・パーソナルデザインの診断を受けてみるのも一つの方法です。
◉付録
以下は実用面での服選びです。
付録としてつけておきますね。
【屋外仕様】
屋外の取材や、駅から徒歩30分ある先に行かなくてはならない場合(往復ともに徒歩しか手段がない場合)、いでたちは天気予報で決まる。
・暑さ対策
UVケア、冷却剤、汗拭きシート、扇子など。
アームホールにゆとりがあって、熱がこもらないトップス。
・寒さ対策
ダウンコート、極暖、ヒートテック、ホカロン、首に巻くもの。
・雨、豪雨対策
強烈なくせ毛で、湿気と風で妖怪化するので、つばの広い帽子が必須。
防水の靴、黒やネイビーのパンツ。
台風で荒れそうなら登山用の防水アウター着用。中はオフィスカジュアル。
【飲食店】
駆け出しの20代の頃にやっていた取材の仕事。
一日に何軒も回って試食をするので、ウエスト調整ができる服。
【観光地】
駆け出しの20代の頃にやっていた、旅行ガイドブックの仕事。
ひたすら歩き回るので、カジュアル服、スニーカー、バックパック。
UVケアも必須。
【農場、水産試験場、体験施設など】
30代の頃にやっていた某自治体の広報誌の仕事。
ありとあらゆる事業・施設の取材をしていた。
農家さん、蕎麦打ち体験や陶芸体験ができる観光施設など、体験しながら取材をするので、汚れても目立たない色の服。必要あればエプロン持参。
工場内ではヘルメット、水産試験場や酒蔵などでは全身を覆うための白い帽子・服・長靴など、現地で用意されたものを着用する。
働く時の服なんて、無難なものならなんでもいいと思いがちですが、フリーランスにとってはかなり重要だというお話でした!
