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脳梗塞発症七周年「今も回復継続中」第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(前編)

今月6月6月、脳梗塞発症後七周年を迎えました。脳梗塞発症はめでたくない凶事なのですが、おかげ様で、見違えるほど回復し元気です。後遺症はありますが、普通に杖も突かず歩き、走ることもできるようになりました。左手は不器用ながら、料理その他家事に不自由なく使い、楽器演奏も楽しんでおります。今も回復は緩やかに続いており、仕事も続けられていることは幸せです。今回は第Ⅲ部(前編)です。


第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(前編)

10.神奈川リハビリテーション病院時点の回復状況

神奈川リハビリテーション病院入院中の手指の回復状況の簡易上肢機能検査結果(STEF)

第Ⅱ部で書きそびれたので補足します。

神奈リハ入院期間中に左腕、手指の
OT(作業療法)の検査点数がぐんと向上しました。

【STEF点数推移/100点満点】

7/19転院時          0点(^^;)
        ↓
8月中旬          5点(^^)
        ↓
9/14(退院直前)51点!!(^o^)/

その後退院後リハビリで100点達成!

発症後6ヶ月回復状況総括

■下肢
左足は力が弱いが両足のバランス良く歩ける。
階段の昇り降りも左足がスムーズでない部分があるが、不安なく可能。
■上肢
左手は完全に真っ直ぐでないが万歳可能。
左手でグーチョキパーができる。
各指も独立して動くが反復すると疲労、痙縮が強くなる。
左肩関節の亜脱臼あり、左腕全体が肩から2 センチあまりも脱落しており、手で触ると明らかに段差あり。
腕の骨が正しい位置にはまっていないので、そのせいで関節の可動域が制限されている。
■言語
言葉は喋りにくさはあるが日常会話は支障ない。
早口では舌の痙縮が強くなり滑舌が悪くなる。
■嚥下
飲食は通常通り可能。むせやすい傾向は残るので油断は禁物。

一つひとつの動作のしんどさは残るものの、
我ながら良くここまで回復したと思いました。

ある作業療法士さんに言わせると、
「劇的回復ですね。(私のような脳梗塞のタイプは)
一般的に回復が悪い場合が多いのですよ。
自主トレの成果でしょう❗」と言ってくれました。

あえてポジティブに言ってくれている
かもしれませんけど、素直に感謝しました。

11.Saxでリハビリを開始するも「やっぱり無理?」と前途に不安

湘南藤沢徳洲会病院にいったん復帰

退院後のリハビリはいったん、とりあえず
湘南藤沢徳洲会病院に戻ることにしました。

今度はサックスを持ってきてほしいということで、サックス演奏に即したリハビリをやってくれました。望外のことでありがたったです。

あまりに演奏できず呆然

退院後、自宅に帰って初めてSaxを手にしたときは、あまりに演奏できないことに呆然としました。

まずホールドができない。指が正しいキーの位置に押さえられない。
劇的に回復してきたとはいえ、手指の形が働いている神経と麻痺している神経により筋肉の動きが不均一です。
そのため、こどもが分解したおもちゃを組立直したけれど、元通り正しく組み立てられず無く微妙におかしい感じ(これは今もあります)。

指を開こうとすると痙縮がひどく、スムーズな運指ができない。
閉じるより開くときに強烈に痙縮が出る感じでした。

音はというと顔左半分麻痺のせいで、正常に口が閉められず、音が出ない。
しばらく練習して、何とか音は出るようになりましたがヴィヴラートがうまくかからない。

それでも一週間ほどで何とか、吹奏はできるようになりましたが、4小節がやっと。それもとにかく指の痙縮がひどいのでまともに曲や、ましてアドリブなど思いもよらないというのが楽器でリハビリ開始1ヶ月くらいの状況です。

正直言って、元通りとはいかなくても、また演奏できるかしらん?やっぱり無理かもしれない、というのが当時の心境でした。

12.退院後リハビリ-各種療法にチャレンジするため情報収集

各種療法の情報収集

急性期の湘南藤沢徳洲会病院、神奈川リハビリテーション病院と入院を続けながら脳卒中治療に関する情報をインターネット、病院のライブラリ等で収集していました。

ネットの情報は玉石混交ではありますが、専門の論文、医療情報等にもアクセスでき便利です。

エビデンスの裏付けを確認しながら多様な療法に関する情報を検討しました。ライブラリの専門図書、Amazonで取り寄せた書籍も大いに役立ちました。
以下、特に参考になつたものを挙げます。

脳卒中治療ガイドライン2015

脳卒中治療ガイドラインとは、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)の診断、治療、予防に関する標準的な指針を示したものであり、日本では、日本脳卒中学会が中心となって策定する「脳卒中治療ガイドライン」が広く用いられています。科学的根拠(エビデンス)に基づき、医療従事者が最適な治療を提供するための推奨事項をまとめたものです。

私が発症後、リハビリに取り組んだ時点では『脳卒中治療ガイドライン2015』が最新でした。そこで目を引いたのは下記の二つの療法です。

CI療法は神奈川リハビリテーション病院の主治医から聞いていましたし、促通反復療法(川平法)は、ネット検索で知っていましたが、脳卒中治療ガイドラインの推奨グレードに挙げられていることで、やってみたいと思いました。いずれも私の場合、適用しそうでした。

CI療法(Constraint-Induced Movement Therapy、拘束誘導運動療法)
推奨グレード:グレードA(強いエビデンスに基づく推奨)

健側の上肢をスリングやミットで拘束し、麻痺側の積極的な使用を促すことで、神経可塑性を活用して機能回復を図る方法。

これはやりませんでした。少し後悔が残っていますが、その代わり「なんちゃってCI療法」と称して、日常生活では、右手を使わず、極力左手を使うことを徹底していました。
厳密に統制された、本物のCI療法とは比べようもありませんが、効果はあったと思います。

促通反復療法(川平法)(Repetitive Facilitative Exercise: RFE)
推奨グレードB(中等度のエビデンスに基づく推奨)

グレードBは、「行うことが勧められる」レベルであり、一定の科学的根拠に基づく有効性が認められていることを示します。
促通反復療法は、鹿児島大学の川平和美教授が開発した脳卒中後の運動麻痺(特に片麻痺)のリハビリテーション手法です。患者の意図した運動を促通手技で誘発し、反復することで神経回路の再建・強化を目指します。特に上肢や手指の機能回復に焦点を当てた手法。

これはやりました。
イムス横浜狩場脳神経外科病院にお世話になり、献身的に促通反復療法を実施してもらったおかげで今があると思っています。
個人なので、二重盲検法等の客観的科学的根拠は示せませんが、私のように楽器を演奏できるようになりたいというニーズには、指の分離が不可欠なので特にフィットすると思います。

TMS療法

TMS療法(脳卒中治療ガイドライン2021で推奨グレードB)もやりましたが、長くなるので、促通反復療法実施詳細と併せて次の記事で触れます。

入院期間中参考になった本

以下の書籍は、入院期間中ではありますが、非常に参考になりました。2018年時点の情報になりますが、特に役に立ったものを挙げます。ご参考まで。

NHKスペシャル 脳がよみがえる 脳卒中・リハビリ革命

この本は批判も色々ありますが、私にとっては「川平法」を知るきっかけになったこと、いわゆる「6ヶ月の壁」を超えても、まだまだ回復の望みは十分にある!ということを認識させてくれたという点でエポックメイキングな本でした。

入院中から始める 脳卒中片マヒのリハビリ「川平法」: DVD映像でよく分かる 

川平法に関する本ではじめて買いました。手軽なのが良いところ。
入門編というところだが、イメージはつかめました。

片麻痺回復のための運動療法―促通反復療法「川平法」の理論と実際

一般に市販されているものでは最も詳細。「川平法」をやっている作業療法士の方は、みんな持っているのでは?
「実践編」は自分では無理という限界を悟らせてくれ(笑)、本格的取り組みへのモチベーションが上がりました。
「理論編」の方が私にはむしろ、役に立ちました。「促通反復法」の理論的メカニズム、医学的根拠について論理的に理解を深めることができ、エビデンスの伴う、確固たる確信を持ってリハビリに取り組めました。

脳卒中マヒが改善する! 腕と指のリハビリ・ハンドブック (健康ライブラリー)

この本は、自主トレのメニューが豊富で、入院中からすごく役に立ちました。BSステージについての解説や、BSステージ別の自主トレメニュー、麻痺のタイプ別の効果的リハビリ、自主トレ方法など、薄い割に、かゆいところに手が届く本です。

著者の安保先生は神奈川リハビリテーション病院にも以前、勤務されてたようです。脳卒中治療におけるTMS療法の開発者でもあるので、TMSの理解にも役立ちます。

以上、限られた知識の範囲内ですが、私は非常に参考になりました。著者のうち、川平先生、安保先生、は医師、医学者として長年、脳卒中のリハビリ、療法の研究に尽力されてこられた方です。

お二人の著作を読んでいて共通して感じるのは、何とか脳卒中片麻痺のリハビリの限界突破を図りたい!患者の片麻痺の回復に貢献したい!という強い使命感です。本を読んでいて、それだけで力が湧いてきて、リハビリ、自主トレへの意欲が高まりました。

第Ⅲ部のおわりに

もっと短いつもりが意外な大作になってきましたが、ここで「第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(前編)のおわりに」ということにします。

脳卒中治療リハビリに限ったことではありませんが、医師はじめ医療専門家の方々を信頼してお任せすることは大切ですが、患者自身も受け身一辺倒でなく、積極的に学習し相談することが求められると考えます。

心ある医療専門家の方々であれば、そのような相談や提案にも真摯に耳を傾けてくれますし、有益な情報や提案もいただけます。

今回は脳梗塞7周年の記事ですが、その後の病気療養でも、そのようにこころがけています。

最後まで記事をご覧いただき、
誠にありがとうございました。
今後も幸福に関連する記事と併せて、
投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。

イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男プロフィール

*予告*

第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(後編)

13.退院後リハビリ実践編

促通反復療法(川平法)

TMS療法

なんちゃってCI療法

ミューズ細胞治験トライ

14.カムバック演奏-JazzライブでSax演奏

15.発症6ヶ月以降を維持期(慢性期)と呼ぶのに反対,名称変更を提案

「維持期(慢性期、生活期)」呼称廃止、リハビリ継続と回復効果を想起させる名称への変更を求める

「維持期」呼称廃止、名称変更提起の理由

「回復の事実」は「定説」より奇なり!

16.退院後リハビリ-療法の選択と回復効果

促通反復療法(川平法)

TMS療法

CI療法

なんちゃってCI療法

第Ⅳ部 リハビリ終了から現在まで

17.常在リハビリ人生

自主トレ継続

趣味でリハビリ(Sax、写真、模型工作)

家事でリハビリ

脳幹梗塞発症

18.現在の回復状況進捗

19.自主トレは毎日・月月火水木金金

20.担当医師、PT,OP,STの方々とのアクティブなコミュニケーションの必要性

自主トレ

趣味でリハビリ(Sax、写真、模型工作)

家事でリハビリ

おわりに



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