脳梗塞発症七周年「今も回復継続中」第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(中編)
第Ⅲ部 退院後リハビリ、自主トレ(中編)
今月6月6月、脳梗塞発症後七周年を迎えました。脳梗塞発症はめでたくない凶事なのですが、おかげ様で見違えるほど回復し元気です。後遺症はありますが、普通に杖も突かず歩き、走ることもできるようになりました。左手は不器用ながら、料理その他家事に不自由なく使い、楽器演奏も楽しんでおります。今も回復は緩やかに続いており、仕事も続けられていることは幸せです。今回は第Ⅲ部(中編)です。
本記事は下記記事の続編です。
13.退院後日常生活で困ったこと
退院後は自宅に帰り、日常生活に戻りましたが、
脳梗塞発症による健康状態の悪化、
生活動作の困難がいろいろ有りました。
シャツの長袖のボタン留め
これは本当に困りました。
ある程度左手ず動くようになったとはいえ、
まだまだ指の巧緻動作は不可能でした。
そのため長袖のボタン留めの補助器具
を購入しましたが、その後
止められるまで回復しましたので今は不要です。
便秘
前にも書きましたが、
これが後遺症で一番辛かった。
退院1年後までくらいが
最もしんどかったです。
二年前から急速に改善し、
今は毎日か1日おきには便通あり。
特段食生活他変えてないので
自律神経回復と判断しています。
あれこれ下剤も試しました。
退院後数年は酸化マグネシウム処方、
効果いま一つでマグネシウム血症傾向で中止。
今はグーフィスを処方してもらっていますが、
こちらが割といい感じ。それも
体調に応じ切ることが増えています。
刺激性下剤は長期服用は避けるべきと判断し
使っていません。
食品もあれこれ試しましたが、
今でも食物繊維(水溶性、非水溶性)
の多いものを意識的に摂るようにしています。
加えて難消化性デキストリンを補助的に摂取。
これは血糖値対策でもあります。
箸が使えない
発症直後は、箸を使うどころか、
左肩から先、腕、手指まで全く動かない、
完全な左半身麻痺の状態でしたが、
神奈川リハビリテーション退院時には、
スプーンはなんとか使えるようになっていました。
ところが箸はなんとか持てても
2本の箸が交差して全然使えない。
ヒンジやバネの補助具がついた箸は
なじめず使いませんでした。
2年後くらいから何とか実用になり
まだ不器用ですが、
だんだん巧緻な箸使いができるようになり、
まだまだ日に日に良くなる感じです。
14.退院後リハビリ実践編
ポリシーは24時間365日リハビリですが
以下のようなスケジュールを実践。
週間スケジュール
週3回外来リハビリ(狩場脳神経外科)
OT:促通反復療法(川平法)
PT:標準のリハビリテーション訓練
1日のスケジュール
ざっくり言うと、
午前中は自主トレ、
午後は外来リハビリ(ある時)、
その他の時間で仕事他という生活。
15.促通反復療法(川平法)
結論から言うと、
促通反復療法(川平法)実施期間中に
以下のめざましい回復が得られました。
箸が使えるようになった
楽器(サックス)が再び演奏可能になった
ただし前にも述べた通り
客観的科学的検証はできません。
回復が進んだ原因として以下の
4つの可能性があります。
促通反復療法(川平法)の効果
自然治癒
プラセボ効果
上の複合的効果
残念ながら断定はできませんが結果オーライ。
狩場脳神経外科病院で促通反復療法(川平法)実施
神奈川リハビリテーション病院入院当時から
促通反復療法には関心を持ち、
川平先生の著作も入院中に取り寄せ
読んでいました。
川平法は脳卒中ガイドライン2015で
グレード B(推奨)となっていることは、
この前編にも書きましたが、
理論的根拠は納得のいくものでした。
神奈川リハビリテーション病院入院当時も、
理学療法士や作業療法士の人に
「川平法をどう思う?」
と聞いてみましたが皆知っていました。
ある作業療法士の人は
「私も DVD を買いましたよ。
なかなかいいと思います。
自分でも取り入れて行っています」
ということでした。
この人は勉強熱心でOTも緻密で理論的、
私は大変いい印象を持っていました。
医療系大学、研究機関、医師により、
ずいぶん考え方の違いがあります。
「川平法」を「古典的手法だね」
と言った医師もいましたが、
揶揄的意味を込めて言われたと思わます。
たぶん「促通」が1940年代に開発された
ことを論拠にしているかなと推測しましが、
当時の「促通」と「川平法」の促通反復は
違うと思うのですが。
急性期及び退院後リハビリでお世話になった
湘南徳洲会藤沢病院のリハビリテーション科は
急性期の病院にもかかわらず、
リハビリが充実しており
スタッフも素晴らしい人が多いのですが、
残念ながら川平法はやっていませんでした。
神奈川県内で川平法をやっているのは
当時二カ所しかなく、いずれも
イムスグループの系列でした。
最初は新戸塚病院に電話したが、
数ヶ月待ちとのこと。大人気でした。
それで
狩場脳神経外科病院に電話するとOKとのことで、
湘南藤沢徳州会に紹介状を書いてもらいました。

早速11月末からリハビリ開始となりました。
OTとPTで1回1時間40分、週3回実施。
月水金、1時間40分ずつでした。
川平法(促通反復療法)に関して、
私なりに端的な実感、本質を、
素人なりに表現すると
川平法以外の治療法(荒っぽくまとめスミマセン)が
「回復レベルに応じ適切な目標、訓練を定め、
(介助も併用し)繰り返し挑戦し、
自力でできるようにする」
のに対し、
川平法(促通反復療法)は、
「最初に介助で『できた』という成功体験を
多頻度で繰り返し(最低100回/1部位)脳に刻みつけ、
神経路の再建を促し、
やがて自力でできるようにする」
ということでしょうか。
実際やってみると、
反復の介助がすごくびっくりしました。
1時間で上肢各部位
合計1000回以上やってくださいました。
担当の作業療法士の人に
「大変でしょう」と言うと、
「慣れてますから」と
笑顔で答えてくれましたが、
「川平法手当」でも貰わないと、
割に合わないのでは?
と思いました。
通常、リハビリは「疲れませんか?」
と、よく聞かれましたが、
促通反復療法(川平法)は
心地よく身体を動かした!
という感じでした。
指の分離に有効、すなわち楽器に有効
担当の作業療法士さんが
「川平法」について
「特に指の分離に有効な方法」
と説明されていました。
「川平法」が指の分離に有効という
私の実感と一致しました。
実用手となるためには、
指の巧緻動作が不可欠です。
「川平法」の指の促通反復には
色々なパターンがありますが、
指一本ずつ、他の指の運動を抑制した形で
促通反復をかけます。
私のやってもらった方法だと、
日によって若干違いはありますが、
親指3パターン、
人差し指、中指、薬指、小指、
各2パターン、親指と小指、
それぞれ100回反復するので、
指だけで合計1200回、促通反復。
なんでも回数をやればいい
というものでもないでしょうが、
やってもらった後は
明らかに分離が良くなっている気がしました。
何度も言うように
客観的検証による効果の断定はできませんが、
「川平法」実施前よりも指の分離が
加速した感じがしました。
楽器演奏の場合、
特に指の分離が重要です。
また健康体の人の楽器練習でも
指の反復動作による練習は一般的ですので、
そういう意味でも
「川平法」は親和性が高いと思われます。
メンタル面の副次効果
リハビリが苦痛では、
いやいやながら通うことになり、
精神的に負担となります。
その点、「川平法」リハビリは
楽しみに通えるのが良かったです。
リハビリのメンタル、モチベーションの面
からみたメリットを述べます。
「川平法」がモチベーション高く
継続できる理由は、私の感じるところ、
敗北感がなく、達成感があることです。
「促通反復」のリハビリは常に達成感があります。
それも作業療法士さんの介助あってのことですが。
リハビリはプラトー(停滞)との闘いでもありますが
「いくらやってもできない」
という敗北感、疲労感がない。
リハビリでヘトヘトになることがない。
特にレディネスに合わない訓練を指示されると
敗北感、疲労感がひどい。OTさんには悪いけど、
「あんたは指示するだけだからいいね」と
恨みごとのひとつも言いたくなります。
現に私の脳梗塞ブログ仲間の人は
あんまりレディネスに合わない難度の高い
訓練指示をされるので憤慨して
リハビリ途中で帰ってきたことがある
と仰ってました。
川平法にはこれが全くありません。
なぜなら「全部成功」だから。
これも作業療法士さんの介助のおかげですが。
促通反復療法(川平法)を終えて
客観的効果は検証できませんが、
実感として予想を越える
めざましい回復が得られたことは、
まぎれもない事実です。
箸は2019年1月頃は先が交差して
うまく使えない状況でしたが、
100%左手で食べられるようになりました。
サックスは、川平法開始時点では
実用にはならない状況でしたが、
3月にお店でカムバック演奏できました。
TMS療法、
ミューズ細胞治験トライ(適用ならず)
については次回。
最後まで記事をご覧いただき、
誠にありがとうございました。
今後も幸福に関連する記事と併せて、
投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。
イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男*プロフィール*
*予告*
16.TMS療法
17.なんちゃってCI療法
18.ミューズ細胞治験トライ
19.自動車の運転が再び可能に
20.Saxでリハビリ
21.カムバック演奏
JazzライブでSax演奏
22.発症6ヶ月以降を維持期(慢性期)と呼ぶのに反対,名称変更を提案
「維持期(慢性期、生活期)」呼称廃止、リハビリ継続と回復効果を想起させる名称への変更を求める
「維持期」呼称廃止、名称変更提起の理由
「回復の事実」は「定説」より奇なり!
23.退院後リハビリ-療法の選択と回復効果
第Ⅳ部 リハビリ終了から現在まで
24.常在リハビリ人生
自主トレ継続
趣味でリハビリ(Sax、写真、模型工作)
家事でリハビリ
脳幹梗塞発症
25.現在の回復状況進捗
26.自主トレは毎日・月月火水木金金
27.担当医師、PT,OP,STの方々とのアクティブなコミュニケーションの必要性
おわりに
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