月まで三キロ【科学は心も満たす】
皆さんは”科学”に興味はありますか?
天体、気象、地学、宇宙…
どれも科学の分野で、私たちの生活を豊かにすることに繋がる重要な学問です。
ん?
でも、なんだか頭の良い学者さんたちが研究して、私たちには難しくてちんぷんかんぷんで正直よく分からない学問にも見えるって?🤔
私もそうでした。
科学は間違いなく素晴らしい分野なのですが、賢い学者たちが研究するどこか遠くの学問に見えてしまう。
でも、それだけではありませんでした。
今回ご紹介する『月まで三キロ』は科学をテーマとした短編集なのですが、各編を読んで私は「科学って心も満たすのか…」と思わずにはいられなかったです。
もちろん、専門用語や知識が分からなくても全然問題ありません。
アナタも本書で救われる一人かも…😌
それでは参りましょう!
科学に関心が”無い”方ほど刺さります📕
○著者
伊与原 新
・直木賞作家
・博士(専門:地球惑星科学)
○ジャンル
ヒューマンドラマ、科学
○あらすじ
”科学”をテーマにした7つの短編集。
ここでは表題作の『月まで三キロ』のあらすじをご紹介します。
●月まで三キロ
独立失敗、離婚、介護、借金、人間関係…
生きるのに疲れ果て、自殺の下見を考えていた主人公が拾ったのは一台の個人タクシー。
行先もはっきり決まらないなか、とりあえず進んでもらう。
合間に話しかけてくる運転手は何故か「月」にやたらと詳しい。
この運転手は何者なのか…
そして、彼の話す「月」に関する話を聞いていくうちに、辿り着いた場所、主人公が見えてきたものとは…
○こんな方はぜひ読んで!🙏
・最近疲れたり、モヤモヤしたりすることが多い方
・普段、科学についてあまり関心が無い方
・心温まるヒューマンドラマが好きな方

○感想
【心を満たす科学】
・心を満たす科学にまつわる7つの短編集。科学に関する専門用語や知識に詳しくなくても全く問題なし👍
・科学と人生を重ね合わせることで新しく見えてきたり、見え方が変わったりすることもたくさんある。
・ド派手な展開や大事件が起きる訳ではなく、登場人物一人一人の内面を掘り下げていく感じ。そこで科学が良い感じに絡まってくる。
・”科学”というと我々の生活を豊かにする学問であるというのは何となく分かりつつも、どこか遠い存在に感じてしまうが、”物語”と結びつくことで人の心を救う力もあるんだなと。
それだけ著者の文章力や表現力も凄まじいとも言える。
・どうしようもないほどの悲しみがあってもそれを無理に乗り越えようとしなくてもよい。「悪いことばかりじゃ無いよな」と思える話が詰まっており、今後どこかで自分を救ってくれそうな気がする😌
・7つの短編どれにも心に響く言葉が散りばめられている。人によって好きな話が必ず見つかるし、同じ人でも読むときの自分の気分や環境次第でも変わってくるかもしれない。
・本書を読み終わった後に目次を見返してみたら、どの短編もタイトルからどんな話だったかをしっかり思い出すことができた。それだけ印象的で心に残る作品たちだったということだと思う。

○印象に残った文章
『月まで三キロ』では、心に残る文章やセリフが多く登場します。
一部をご紹介します。
「知ってました?」
運転手が、また言った気がした。
「この先にね、月に一番近い場所があるんですよ」
月に一番近い場所———— 。
表題作『月まで三キロ』からの引用です。
月が地球から何キロ離れているかご存知でしょうか?
私は本作を読むまで知らなかったのですが、平均で約38万キロだそうです。
でも、月まで三キロ。
そして、”月に一番近い場所”とはどこなのでしょうか?
本作は心温まるヒューマンドラマではあるのですが、このようなミステリ?要素もあるため、飽きずに最後まで読むことが出来ます。
皆さんもタイトルの意味を考えながら、ぜひ読んでみてください😌
「そんなことは誰にもわからん。わからんからやるんだろうが」戸川は渋い顔で言った。「やるのは誰でも構わんが、何年、何十年かけてでも散々やってみて、それでもダメなら、ここはダメだということがわかる。そして、次の場所へいく。わかることではなく、わからないことを見つけていく作業の積み重ねだよ」
(略)
「科学に限らず、うまくいくことだけを選んでいけるほど、物事は単純ではない。まずは手を動かすことだ」
いくら頭で考えても簡単には分からない。
だからとりあえず手を動かす。
そうすると「何が分かって、何が分からないか」が分かるようになる。
そして、また手を動かす。
それの繰り返しであり、積み重ね。
科学のような難しい”the学問”ですらこうなのだから、私たちの生活や人生はもっと手を動かすことが大事な気がします。
私もついつい頭で考えて、計画や準備を整え、懸念点をクリアしてから…
とやりがちなのですが、そうではなくまずが手を動かしてみる。
失敗や無駄な作業もそれなりに伴うかもしれない。
成功や正解だけの選択肢を選び続けることができるほど物事は単純では無く、人生は甘くない。
だから手を動かす。
noteの記事も頭で考えてから書くのも大事ですが、とりあえず手を動かしてキーボードをポチポチ叩いていると、下手でも拙くても文章はとりあえず書ける。
そんな感じでこの記事も書いています。
以上です。
科学に関心が無いそこのアナタにぜひ読んでほしい!😆
【投稿日】
毎週土曜 AM9:00更新、たまに平日 PM8:00も!
次回もぜひ遊びに来てください😁
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NHKでドラマ化もされた、定時制高校の科学部を舞台にした『宙わたる教室』です。
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