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宙わたる教室【青春は誰にでも】

定時制高校について、皆さんは知っていますか?

聞いたことはあるけど、よく分からないという方が大半ではないでしょうか。

アラサーである私自身もこれまで、定時制高校について考えたことは全くありませんでした。

今回ご紹介する『宙わたる教室』では、そんな定時制高校の生徒が活躍する青春小説です。

定時制高校は、全日制高校と何が違い、何が変わらないのか。
青春は10代の特権?

色々なことに気づかせてくれる素敵な1冊です。




○著者

伊与原 新
・直木賞作家
・博士(専門:地球惑星科学)

○ジャンル

青春小説
・第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書
・NHKでドラマ化!


○あらすじ

さまざまな過去と事情を抱えた人々が、もう一度“学び”と向き合う——。

東京・新宿にある都立高校の定時制。
負のスパイラルから抜け出せない21歳の岳人、
子ども時代に学校へ通えなかったアンジェラ、
起立性調節障害を抱えた佳純、
そして中学卒業後すぐに集団就職し、今は70代になった長嶺。

年齢も境遇も異なる彼らは、「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集い、理科教師・藤竹のもとで“科学部”を結成する。

目指すは、火星のクレーターを再現し、学会で発表すること。
実験と対話を通して、彼らは少しずつ自分自身と向き合い、
新たな一歩を踏み出していく——。

○こんな方はぜひ読んで!🙏

・何か好きなことや夢中になれるものを見つけたい方
・科学に興味がある方
・定時制高校についてあまり知らない方
・青春小説が好きな方
・現在、複雑な事情を抱えていたり、環境にいる方


○感想

【「青春小説」の新たなかたち】

・青春小説と聞くと、10代の中高生や学生が青春を謳歌し、その眩しい姿に元気をもらうというイメージもある。

・しかし、青春は何も10代の特権ではなく、我々大人たちにだって、謳歌できるかもしれない!そんな気持ちにさせてくれる新しい青春小説。


【多様な登場人物と定時制高校という舞台】

・金髪ピアスの作業着姿、40代の外国籍の女性、70代で質問ばかりする男性、リストカットの傷が残る女子高生、などなど。
年齢も、国籍も、事情も全然違う様々な生徒が通う定時制高校。

・これまで生きてきて、定時制高校は聞いたことがあったが、どういう高校なのか、全日制と何が違うのか、どういう生徒が通っているかは全然知らないし、知ろうともしなかった。

この本を読むことで、定時制高校について学ぶことができ、また、”学校”、”教育”、”勉強”といった類に関する興味や関心が以前よりも湧いた。


【好きを見つけ、夢中になる姿がまぶしい】

決して恵まれたとは言えない環境下でも、好きなことを見つけ、それに夢中になる姿は素晴らしいし憧れる。

・そして、その姿は知らないうちに周囲の人間も巻き込み、力になってくれる。

・夢中になれるように、要所要所でそっと助け舟を出す藤竹(理科教師)も魅力的。

実験を通して、それぞれが個性を発揮して、自分の役割を自然と全うしていく様子は、会社や職場といった組織やチームにも非常に参考になる。


【読後感】

・この本を読むと、おそらく高校生や学生は勉強や部活を頑張ってみようと思えるし、我々大人が読んでも、自分が今やってみたいことや気になっていることに、とりあえず手を動かしてチャレンジしてみようかなと思える。

・読後感は清々しく、自分もちょっと頑張ってみようかなと前向きになれる。


【ドラマ化】

・この小説はNHKでドラマ化もされており、ギャラクシー賞 2024年12月度月間賞を受賞している。

物語内では実験の場面がいくつも登場するが、映像だとその様子がさらにリアルに再現され、より興奮や感動が感じられると思うので、ドラマもぜひ見てみたい。


○印象に残った文章

『宙わたる教室』では心に残る文章やセリフが多く登場します。
一部をご紹介します。

「先生は、何かあきらめたことある?」
「そりゃありますよ。人生において何かを選ぶということは、選ばなかったほうをあきらめるということですから。ただしそれは、その時点での話です。そのとき選ばなかったものを、あとで選ぶことはできる。命ある限りは」

よく「自分の人生は自分で選択しよう」、「後悔のない選択を」、「自分の選択に責任を持とう」みたいなことを聞きます。

しかし、「選ばなかったものを、あとで選ぶことはできる。」というのは言われてみれば、確かにそうなのですが、私はこれまで気づきませんでした。こういう言葉に出会えるから読書は良いですよね。

しかし、重要なのは「命ある限り」です。


「頑張ったことをあきらめるのは、つらいってこと。ガキの頃それを嫌ってほど味わって、 そのうち何も頑張らなくなった。簡単にあきらめられるのは、マジじゃねえからだ。マジで真剣に頑張って、それをあきらめるのは、やっぱ・・・・・・つれえよ」

これも”選択”に関する話で、真理ですよね。
頑張ったことをあきらめるのは辛く、簡単にあきらめられるのはマジではない。

自分のこれからの1つの指針になりそうです。



以上です!
定時制高校について学べたり、何歳でも誰でも青春を全うできることに気づかせてくれたりと、読んで良かったと思える1冊でした。

私も、夢中になれるものや好きなモノやコトを探していきたいです。

皆さんも、ぜひ読んでみてください!

【土曜 AM9:00更新、たまに平日 PM8:00も】


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色々な種類の青春小説をご用意しましたので、ぜひご覧ください!


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