見出し画像

「2025年 野球書店大賞」決定!

<大賞>
労組日本プロ野球選手会をつくった男達

著者:木村元彦/出版社:集英社インターナショナル

ストライキがあったのは落合が中日監督に就任した2004年の事だが、このとき中日は首位を走っており、5年ぶりのリーグ優勝が迫っていた。それでも落合は選手会長として古田らとの会合に出席する井端弘和にこんな言葉を託していた。

「もううちの優勝はどうでもいいから、行くところまでいけ。優勝はまたすりゃいいから。お前はこの仕事を引くな」。

この発言は読んでいて痺れた。
選手会の脱会も、落合なりの考えがあっての事に違いない。そんなことまで思ってしまった。

「労組日本プロ野球選手会をつくった男達」とは、プロ野球の明日のために戦った男達の男気の物語でもあった。

書評全文はこちら

<次点作品>
「昭和天皇と日本野球」

著者:清水一利/編集:山根嵩史/出版社:ザメディアジョン

野球史に欠かせない多くの人物や出来事。それらの点と点が伏線改修のように次々と繋がっていき、それが「昭和天皇とプロ野球」という大きな1本の線になっていく。神田伯山の講談を聞いているかのように、軽快なテンポで物語に引き込まれていく。

書評全文はこちら

<次点作品>
「回想 栄光も屈辱も経験 ドラゴンズでの14年間のすべてを知る男」

著者:森繁和/企画・構成:永松欣也/編集:滝川昴/編集協力:花田雪/出版社:カンゼン

森繁和氏はこれまで3冊の本を上梓しているが、いずれも落合博満監督の下でコーチとして過ごした「中日黄金時代」の話がベースになっている。
2014年にヘッドコーチを務めた谷繁元信選手兼任監督時代から自身の監督時代、シニアディレタクー時代の「中日暗黒時代」(今も続いているが)について語られた本はない。
だからこそ、森氏には「落合監督以降」のことを語って欲しかった。あの時の答え合わせをしてもらいたかった。

書評全文はこちら

<次点作品>
「記者は天国に行けない」

著者:清武英利/出版社:文藝春秋

清武氏は社会部記者時代から、権力者の不正・横暴を暴き、弱者の声を、「後列の人」の声なき声に耳を傾けてきた。
しかし自分が権力者に近しい立場となり、権力者の専横を目の前にしたとき、おそらく心の中の天使と悪魔が清武氏に踏み絵を迫った。

「お前はどうするのだ?」だが、清武氏は踏み絵を踏まなかった。踏んでしまえば自分のこれまでの人生を否定する事になるからだ。

清武英利という人は「おかしいじゃないですか!」ということに対して、見て見ぬフリができない人ではなかろうか。

書評全文はこちら

<次点作品>
「世界一の侍選手の育ち方」

著者:近藤義男/構成:大利実/編集:滝川昴/編集協力:花田雪/出版社:カンゼン

「『体が小さいからバントをさせる』というケースも多い(中略)バントばかりしている間は当然打てるようにはならない」

「結果を出すために努力が必要であるが、辛く、苦しいだけでは長く続かな
い。根底には、『野球が楽しい』という気持ちが絶対に必要である」

「成長過程を飛び越えるような『先取り』にはマイナス面もあることを、親は知っておいた方がいいだろう」

「『楽しい』という感情に優るものはない」

育成年代の指導者保護者に向けた、名言・至言のオンパレード。

書評全文はこちら

いいなと思ったら応援しよう!