戸田恵梨香に、会わずにはいられない。~みくまゆたん、初商業出版の本を読んで~
戸田恵梨香に、会わずにはいられない。
そう言われたら、多くの人は
テレビの向こう側にいる
戸田恵梨香
を思い浮かべると思う。
でも、最近の私の出来事だ。
みくまゆたん
という人に、会わずにはいられなくなっている。
最初は、正直わからなかった。
どこが姓で、どこが名前なのか。
名刺交換をした。
すると、そこには
「みくまゆたん」と書いてあるはずの場所に、
きちんとした仕事用の名前が印刷されていた。
そんなわけはない。
ないはずなのに、私は一瞬、思ってしまった。
「あ、戸田恵梨香だ」
2025年の年末。
ひょんなことから、Xで出会った。
最初から、軽快なトークだった。
本人は「緊張している」と言う。
それは、トランプのカードを器用に操るディーラーが、
「この台ははじめてで緊張します」と言いながら、
手だけは完璧に動いているような、
いい意味での仕事人だった。
私は、一歩、後ずさした。
勝手に私は、
「ライター」という存在を、
物静かで、
スタバでコーヒーを飲みながら
パソコンに向かって黙々と作業している人だと
思い込んでいたからだ。
だが、ちがった。
まるで、
SPEC の冒頭で、
戸田恵梨香 と
加瀬亮
が出会う、あの瞬間みたいだった。
いや、
私が加瀬亮である、とは言っていない。
そこは誤解しないでほしい。
ただ、それくらいの破壊力があった、
という話だ。
話を名刺のくだりに戻す。
マーブルコミュニティ主催の
ライター忘年会でのことだった。
彼女とそんなやり取りを交わしながら、
私の脳は、ますます混乱した。
でも、その混乱は、怖さではなかった。
どこか、
やさしいミントのような感覚だった。
こんな人が書く本って、
いったい、どんな本なんだろう。
そう思いながら、
X上で、
デミグラスソースのように濃厚な
リプライやDMを、
ひとつ、ひとつ、やりとりした。
その一文、その一文が衝撃だった。
いや、私は、衝撃な一文を送っている気がするが
それもデミグラスソースの味だ。
そのやり取りが少し乗っているのがこちら
まず、ここまで
普段とちがう記事調であることに、
よりみちのnote読者は
ビックリして、
思わず、そっと
閉じてしまうかもしれない。
でも、待ってほしい。
これは、真実を伝えるためだ。
この記事すら、
この記事の本来の目的
『書く人生のはじめかた
文章力より大切な“書き続ける”ための心構え』
を読んだ熱で、
そのまま書いている。
そう、私は、本書を開いた。
「え、マジか」
そこに、
何度も出てくる名前があった。
岡本。
本書の編集担当、岡本さんの名前だ。

ページをめくるたびに、
彼女のやさしさや、
愛情深さのようなものを、
感じずにはいられなかった。
正直に言えば、
ここには少し、私のフィルターも入っている。
私自身が、
『発達障害のよりみちが、それでも生きる理由。』
を出すとき、
編集担当として岡本さんを知っていたからだ。
いわば、岡本フィルター。
それでも、
この本の温度は、ちゃんと届く。
熱として、伝わる。
すべてが、
彼女、なのだ。
そう思ってしまうほどに。
『書く人生のはじめかた』は、
文章がうまくなるための本ではない。
「どうすれば、
書くことをやめずにいられるのか」
その一点に、
静かに、
でも徹底的に向き合っている。
未経験から書く仕事を目指す人。
一度は書き始めたものの、
迷いや不安で立ち止まってしまった人。
文章力に自信がないまま、
それでも書き続けたいと思っている人。
そんな人たちに向けて、
必要なのは才能や特別なセンスではなく、
自分はどこで力を発揮できるのかを知り、
市場や相手と向き合いながら
続けていくための考え方だ
と、本書は何度も語りかけてくる。
8年以上、
ライターとして現場で書き続けてきた
みくまゆたんが、
実際に見てきた迷いや選択をもとに、
「折れないための視点」と
「書き続けるための土台」を、
丁寧に積み上げていく。
目指しているのは、
「書ける人」になることではない。
「書き続けられる人」になること。
そのための一冊だ。
読みながら、
私は、ふと立ち止まった。
そこまで、
作者自身が魅力的って、
あっていいんだろうか?
本とは
本来、読者のものだ。
本は本として読まれるべきで、
作者は、
できるだけ後ろに下がっている方がいい。
そんな価値観が、
どこかに残っている。
でも、この本は違った。
書いている人と、
書かれている内容が、
ほとんど同じ距離にあった。
前に出すぎない。
でも、隠れもしない。
その一致が、
読み手の肩の力を、
少しずつ抜いていく。
人は、
そういう「輪郭」に惹かれる。
みくまゆたんにも、
それとよく似た輪郭がある。
だから、私は断言する。
戸田恵梨香に会いたい、
と思うのと同じ温度で、
私は、彼女に会いたい。
いや、正確に言えば
書きたいのに、続かなかった人。
才能がないから無理だと、
どこかで自分に言い聞かせてしまった人。
その人ほど、
彼女に一度、会ってみるべきだ。
すると、わかる。
なぜ、彼女が鬼才なのか。
なぜ、軽やかな言葉の奥に、
揺るがない芯があるのか。
そして、
編集という存在も含めて、
この本が放っている空気の正体も。
書いているのは、文章だけじゃない。
書いているのは、
物書きとしての姿勢であり、
生き方そのものだ。
だからこそ、
会わずにはいられなくなる。
だから、私は
あえて Kindle版 を買った。
ペーパーバックは、
彼女と会う約束の日が決まったら、
そのときに買うつもりだ。
これは、
私の中に確かに起きた「熱」の話だ。
もし今、
書くことから少し距離を置いている人がいたら。
それでも、
どこかで「書きたい」と思っているなら。
一度、
この本を開いてみてほしい。
『書く人生のはじめかた
文章力より大切な“書き続ける”ための心構え』
技術よりも先に、
肩の力が抜ける。
そして、
「あ、また書いてもいいかもしれない」
そう思えるはずだ。
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最後に余談だ。
そんな彼女が、私の著書「発達障害のよりみちが、それでも生きる理由。」の感想記事を書いてくれた。
