松本暮らし、2年半(②2年半限定で松本へ)
この記事では、松本平への短期移住を決めたあとの準備と、松本人の気質について書いています。
本連載は、通過する旅に物足りなさを感じ、“滞在する旅” を試した私の体験談と、その結論としての “2年間限定移住のすすめ” です。
信州ファンや滞在型の旅が好きな方のお役に立てれば、と思います。
私のライフワーク「昔の人びとの楽しみ方」の名残りも探っています。
滞在期間は2年+半年に
”滞在する旅” の期間を2年にしたのは、1年目で季節ごとの行事や行楽先を掴み、2年目で計画的に訪ねるためでした。実際、2年目は、行事などの見方や季節の感じ方の解像度があがりました。
生活拠点は移しましたが、旅なので、千葉の自宅はそのままです。
出発は、町内会などの役員任期の関係で2023年4月に決定。
2年滞在後の4月は、観光シーズンのスタート。帰るのはもったいないので、冬タイヤが必要になるまで住むことも決定。2年半の長旅です。
ただし、滞在期間はフレキシブルにすると決めていました。
松本を拠点として頻繁に出かけた私は、3年目になると、地元の人から「おいしいお店はあった?」などと質問をしていただけるレベルに。
3年目以降は「旅人ではなく住民」ですね。
住まいは松本市に
滞在を決めた後に、合計5週間ほど、安曇野や松本に泊まって松本平を現地調査(2021年)。山が迫る安曇野が第1希望だったのですが、狙った物件に空きが出ず、物件が多い松本で部屋を見つけました。
ヘッダーの写真は、現地調査中に行ったイオンモール松本から見た北アルプス。街の中心部からも槍ヶ岳の先端がちょっと見えます。

ここまでの詳しい経緯や費用などは、下記の記事にて。
江戸・明治に学ぶ、旅の楽しみ(⑧2年間・2拠点居住のすすめ)
知らなかった松本の気質
*以下は、松本に関心がある方のための情報です。
観光客にとっての松本は、お城があるお洒落な街、上高地や温泉がある観光都市、でしょうか。
でも、松本の住民にとっては少し違うようです。
わずか5週間の滞在でも感じましたし、松本平に住むというと、駐在経験がある方や長野県出身の方、長野県にお住まいの方が情報をくれました。
そもそも松本は、松本平の大部分(北の小谷村から南の塩尻市北部まで)を領地とした旧松本藩の本拠地。
かつてはお殿様が住む町、今も地域の中心で、他の城下町と同じく、住民のプライドは高め、といわれています。なお、松本藩の石高は6万石(幕末)なので大藩ではありません。
2023年10月に開館した松本市立博物館のひと休みスペースに「探求の井戸」が3本あり、中には自虐的なパネル(右上)が展示されていました。

長野県ではなく信州です 100年続く長野市への一方的なライバル意識と 松本プライド
長野市と県庁を争った経緯もあるせいか、松本では「長野県」とはいわずに「信州」という人が多いです。「長野で一番好きなのは・・・」ではなくて、「信州で一番好きなのは・・・」となりますね。
もっとも、「長野」では長野市と長野県を区別できないので、県内他地域でも「信州」という傾向はあります。
安曇野のウイークリー・マンションに滞在したときはそうでもなかったのですが、松本に滞在したときは、「長野の松本」ではなくて「信州の松本」ということを頭の隅においておく必要があると感じました。
ところが、数ヶ月も住むと私自身が松本びいきになり、何となくアンチ長野市に。不思議なものです。
頭から「長野県」のワードが消え、「信州」に置き換わっていました。
「松本」に住んでいることを誇りに思っている人は多いと思います。
プライドが高めなのではなく、郷土愛が強い! よいことです。
空港はあるけど 新幹線は北を リニアは南を通り過ぎていきます どうなる松本 どうする松本
新幹線がある長野、上田、佐久、軽井沢は東京まで1時間半弱。日帰り楽勝の場所ですね。2地域居住にも便利。
一方、松本は新宿から「特急あずさ」で3時間弱。時間帯によっては、長野駅経由で新幹線に乗り、東京へ行くルートが検索上位になります。一極集中になっている東京から遠いのです。
ではでは、どうする松本。
私が住んでいたときに、パルコが閉店、地場の井上百貨店も店を閉じました。「ご進物の包みは、井上でなくてはいけない」という人もいたのに。
松本の人口は23万人。日本に62しかない地方中核都市(長野県では長野市と松本市)でありながら、街のにぎわいに対する危機感と、昭和期の繁盛へのノスタルジーがあります。
松本で生まれ育った人のかつての話は、かみしめたいですね。いい話が満載、歴史にふれられます。
松本愛が強くなり、話が長くなってしまいました。
※3つめの井戸にあるパネルに書かれていたのは、”論多くしてまとまらない様子から『松本のすずめ』と言われる松本人 おっしゃる通りです”。そうでもないと思いますけどね。
※街の気風は変わるので、本記事の有効期間は2030年ぐらいまでかも。
さて、試し移住を終え、松本人気質の一端を感じ、いよいよ、松本へ。
次は、忘れられない2023年4月28日、引っ越しの日。
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(連載最初の記事です)
■私の書籍 2025年出版。江戸・明治時代の村人たちの楽しみ方と現代生活への応用について書いています。

■私のブログ つたない英語に日本語を併記しています。
