[33]【自分の家】人生が終わった日も、朝のコーヒーだけは飲んでいた。-新聞配達編-
■この物語は筆者の実体験をもとに執筆しています。
・正直、極限まで恥をさらしています。
・僕が生きてきた記録(ノンフィクション)です。
・ほぼ毎日更新を目指しています。
【自分の家】
夜、鹿島に無事に着いた。
皆へのお土産も無事だ。
お世話になった人にお土産を渡す。
普通のこと。
当たり前のこと。
そんなことすらできないくらい、この数か月は激動だった。
アパートに着くと、コーヒーをいれた。
プスッという最初に蒸す音。
その後に広がる香り。
落ち着く。
うん、今の僕の家はここだ。
明後日の朝刊配達から仕事が始まる。
休みに何をしようか。
そんなことを考える余裕さえ、今まではなかった。
寝て過ごすのはもったいない。
新聞店の斜向かいにはダイソーがある。
そこで生活に必要なものを揃えようと思った。
人間らしく。
ちゃんと生活しよう。
箸立て、皿、コップ。
新しいものを買おう。
今までは、あらかじめ置いてあったものを使っていた。
自分で働いた給料で、自分の力で買う。
与えられたものじゃない。
想像するだけで楽しくなってきた。
これが暮らすということ。
生活ということ。
静かに、確実に。
新しい携帯電話を開いてみる。
母が契約してくれた携帯だ。
まだ電話帳には家族しか登録されていない。
今夜は、プリペイド携帯から新しい携帯へ電話帳を移すことにした。
懐かしい名前が出てくる。
松下さん。
吉田。
手配師。
松下さんに電話してみようか。
そんなことを考えながら作業をしているうちに、いつの間にか眠ってしまっていた。
→[次の話]第34話【おかえり。ただいま。】
26/05/31掲載。
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(ホラー小説部門・サイコホラー)
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「人生が終わった日も、朝のコーヒーだけは飲んでいた。」
【第一章・失踪編】
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→第1話から読む
【第二章・新聞配達編】
→目次から読む
→第1話から読む
