(27)【断ったはずだった】人生が終わった日も、朝のコーヒーだけは飲んでいた。-失踪編-
■この物語は筆者の実体験をもとに執筆しています。
・正直、極限まで恥をさらしてます。
・僕が生きてきた記録(ノンフィクション)です。
・ほぼ毎日更新を目指しています。
【断ったはずだった】
朝4時。 今日は休みだ。
それでも、それだからこそ
【朝のコーヒー】
コレだけは欠かせない。
土曜日と思うと、それだけで
なんだか、
いつもよりコーヒーがうまく感じた。
今日は何をしようか。
疎遠になってしまった東京の彼女。
連絡してみようか。
彼女がくれた、
「頑張って」と書かれた一万円札。
思えば、一万円の何倍もの価値があった。
「21世紀出陣弁当」出陣出来なかった。
誰も見てないのに苦笑いが出た。
初めての人夫出しで
音しか出ないテレビで聞いていた
「ムーンライトシャドウ」
栄養価の低い弁当。
地獄の階段
地獄の掃除
無心になった日
頭の中を駆け巡る。
なのに、何故か感情が
心が動かない感じ。
うまく言葉にできない。
コーヒーを飲む。
確かに味はする。
気がつくと6時。
今日は松下さん来ないな。
少しホッとしたような残念なような
変な気分になった。
朝ご飯、買いに行くか。
そう思った時、
「ごめんごめん、寝坊したわ。」
松下さんだった。
「今日も行くやろ?」
「どこにですか?」
「___いえ、今日はやめておきます。」
「どうしたん?
この前やられたらからか?」
「まぁそれもあるですが、
疲れていて、ゆっくり休もうかと。。。」
嘘。半分嘘。
多分、これが正しい。
人間として正しい。
僕は正しいと信じることをしよう。
「ほな、今日はひとりで行ってくるわ。」
「勝つから土産楽しみにしといてな」
松下さんがニカッと笑う。
相変わらず、憎めない。
全くのひとりで過ごす日。
いつぶりだろう。
ひとりの時間。
いいものだ。
一日中、横になって過ごした。
好きな時にコーヒーを飲む。
好きな時にタバコを吸う。
タバコ。。。やめてたのにな。。。
タバコとコーヒーの相性の良さは否定出来ない。でも、やめよう。
20時、松下さんが帰って来た。
ガッカリとうなだれてる。
やはり、ダメだったか。。。
「な〜んてな。この前の負け、取り返しだったでぇ。ハイ。唐揚げ弁当ビール。
ゆっくり休めたか?」
「良かったですね〜。騙しましたね。
びっくりしましたよ。」
「勝つ時もあれば負ける時もある。でも俺はトータルで勝つタイプやねん。」
「ハハハ、とにかく良かったです。
いただきます。」
「明日な。元気になってたら
一緒に行こ。また価値分折半で。」
価値分折半___
確かにこの方法で、以前勝った。
たまたまだ。
___そう思いたいだけかもしれない。
胸の奥が、少しだけざわついた。
自分に言い聞かせるように
目を閉じた。
(第28話【一度だけ、のつもりだった】につづく)
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「人生が終わった日も、朝のコーヒーだけは飲んでいた。」
【第一章・失踪編】
→目次から読む
→第1話から読む
【第二章・新聞配達編】
→目次から読む
→第1話から読む
