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【WISC検査の結果】IQが低いと落ち込む親へ。元特別支援教員が教える「正しい見方」と学校への伝え方

進級や就学に向けて、
WISCなどの知能検査・発達検査
受けられたご家庭も多い時期ですね。

検査結果の紙を渡されて、
一番上に書かれている
「全体的なIQ(全検査IQ:FSIQ)」
の数値を見て愕然とし、
「平均よりIQが低い…
 この子の将来はどうなるの…」と
思った方もいるかもしれません。

元特別支援教員として、
そして支援の専門家として、
 WISCの検査結果は
「頭の良さ」や「将来の限界」を
決めるものではない
ことをお伝えしたいです!

むしろ、学校などの環境から
子どもを守るための説明書に活用できます。
今日は、専門用語ばかりで分かりにくい
WISCの結果の「正しい見方」を
きれいごと抜きで翻訳し、
明日からすぐ学校で使える
「伝え方」をお伝えします。


1. WISCの「全検査IQ(FSIQ)」が低くても絶望しなくていい理由

結果の紙をもらうと、
どうしても一番上の「全検査IQ(FSIQ)」に
目が行ってしまいますよね。
しかし、特性がある子の場合、
この数値だけで一喜一憂するのはあまり意味がありません。

なぜなら、多くは能力に
極端なバラつき(凸凹)があるからです。

例えば、
パズルや図形を理解する力(知覚推理)が
「120」と非常に高いのに、
耳から聞いた情報を覚えておく力(ワーキングメモリ)が
「70」だったとします。
これを平均すると、
全検査IQは「95(平均域)」や、
全体的に低く出てしまうことがあります。

専門的な話をすると、
4つの指標の間に大きな差(ディスクレパンシー)
がある場合、
全検査IQ(FSIQ)は
「本人の実際の能力や困り感を正しく表していない
 (参考にならない)」
と判断されます。

極端な話、
算数が100点で国語が10点の子と、
算数も国語も両方55点の子は、
平均すれば同じ「55点」ですが、
困り感も必要な支援も全く違いますよね。

全体IQは、子どもの
「本当の苦しさ」を隠してしまう数値なのです。


2. WISC結果の正しい見方!注目すべきは「一番高い数値と低い数値の差」

では、WISCの結果のどこを見ればいいのか?

それは、4つの指標の中で
「一番高い数値(凸)と
 一番低い数値(凹)の差」
です。

この差が15〜20以上あると、
本人は猛烈な「生きづらさ」を感じます。

彼らの脳内を翻訳するとこうなります。

「頭の中(凸の部分)では120のレベルで分かっているのに、
 いざ言葉に出そうとしたり、
 字に書こうとしたり(凹の部分)すると、
 70のレベルでしか出力できない」。

この「分かってるのに体がついてこないジレンマ」こそが、
パニックや「どうせ僕なんて」という荒れの本当の正体です。

本人の怠慢でも、
あなたの育て方のせいでもありません。
ただの「脳のハードウェアの仕様」なのです。

そこを気合で乗り越えさせようとするのは、
軽自動車にF1レースのスピードを求めるようなもので、
確実にエンスト(二次障害につながる)を起こします。


3. 【保存版】WISCの4つの指標の分かりやすい解説と学校への伝え方

検査結果は、
ただ学校に渡すだけでは先生も
「ふーん」で終わってしまいます。
親が「検査でこういう数値が出ているので、こういう配慮をお願いします」
と翻訳して伝える必要があります。

以下に、
WISCの4つの指標(VCI・PRI・WMI・PSI)の翻訳と、
そのまま連絡帳や面談で使える具体的な伝え方をまとめました。
ぜひスクリーンショットやブックマーク保存をして活用してください。

① 言語理解(VCI)=「脳の辞書」

言葉の意味を理解し、表現する力です。

  • 低い場合の学校への伝え方
    「言葉での長々とした説明は入りにくいと検査で出ています。
     簡単な言葉でシンプルに、ゆっくり、はっきり伝えてください。」

② 知覚推理(PRI)=「目で見る理解力・パズル力」

視覚的な情報を把握し、論理的に推理する力です。

  • ここが高い子への学校への伝え方
    ここが高い子は、
    口で言われるより「見て」理解する天才です。
    「口頭だけでなく、
     絵や図といったイラスト、
     視覚的なスケジュールで見せてください。」

③ ワーキングメモリ(WMI)=「脳のメモ帳」

一時的に情報を記憶しながら処理する能力です。

  • 低い場合の学校への伝え方
    心のメモ帳が小さいので、
    指示は次々上書きされて消えます。
    「一度に複数の指示を出さず、
     一つずつ伝えるか、
     ルールや約束は紙に書くなどの視覚的な支援をお願いします。」

④ 処理速度(PSI)=「作業のスピード」

目で見た情報を、手先に出力するスピードです。

  • 低い場合の学校への伝え方
    板書を書き写すだけで他の子の何倍も疲労します。
    「板書に時間がかかり疲弊してしまう特性があるので、
     板書をノートにとる量を減らすか、
     あらかじめプリントでの配布を許可してください。」


4. まとめ:WISCの結果は「我が子のトリセツ」を作るための武器

WISCの検査結果は、
子どもを型にはめて絶望するためのものではありません。

「この子はどうすれば楽に生きられるか」
というオーダーメイドの支援計画書を作るための設計図です

数値に振り回されず、
「だからうちの子は今まであんなにしんどかったんだね。
 よく頑張ってきたね」と、
まずは抱きしめてあげてください。

学校や関係機関への伝え方はぜひ
こちらのファイルを活用してみてください。

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