黒衣というブランドの姿勢
Customer Cloudの行動原理
前回の記事では、カスタマークラウドのブランド哲学として
「壊さずに豊かにする」という設計思想と、ラップ・モデルという考え方を紹介しました。
ブランドガイドラインでは、この哲学と並んで
企業としてどのような姿勢で社会と向き合うのかについても説明されています。
その中心にある概念が
黒衣(KUROGO)
です。
黒衣という考え方
黒衣とは、日本の伝統芸能に登場する存在です。
舞台の上では役者が主役ですが、舞台の裏側では黒衣が道具を運び、演出を支え、舞台が成立する環境を整えています。
黒衣は観客の視線を集める存在ではありません。
しかし、その存在があることで舞台は成立します。
ブランドガイドラインでは、カスタマークラウドの役割をこの黒衣に重ねて説明しています。
主役は常に
国家
企業
顧客
です。
カスタマークラウドは、その価値を支える存在として機能します。
文脈を理解するという姿勢
ブランドガイドラインでは、この姿勢を
Context(文脈の理解)という言葉でも説明しています。
新しい仕組みや技術を導入する際、
最初に行うのは解決策を提示することではありません。
まず理解するべきものは
歴史
文化
価値観
制度
といった、その組織や社会が持つ文脈です。
その文脈の中で何が守られるべきなのかを理解することが、プロジェクトの出発点になります。
触媒としての役割
ブランドガイドラインでは、カスタマークラウドの役割を
Catalyst(触媒)という言葉でも説明しています。
化学反応における触媒は、自身の本質を変えることなく反応を促進する存在です。
同じように、カスタマークラウドは主役として前に出るのではなく、
国家や企業が持つ本来の力を引き出し、その進化を加速させる役割を担います。
その意味で、カスタマークラウドは
インフラとして静かに機能する存在でもあります。
価値を収束させる
ブランドガイドラインではもう一つ、
Convergence(収束)という概念も示されています。
現代の社会では
技術
市場
文化
制度
といった多くの要素が複雑に絡み合っています。
こうした状況では、情報が多すぎて意思決定が難しくなることがあります。
カスタマークラウドの役割は、こうした複雑な要素を整理し、
判断が可能な状態へと構造化することです。
複雑な状況の中から秩序を見出し、
未来への道筋を明確にする。
それが、ブランドガイドラインで示されている価値の一つです。
ブランドの姿勢
ここまで見てくると、カスタマークラウドのブランドには
一つの共通した姿勢があることがわかります。
それは
前に出ることよりも、
支えることを選ぶ姿勢です。
顧客のコアを尊重し、
その価値を外側から支える。
この考え方は、前回紹介したラップ・モデルともつながっています。
次の記事では、こうした思想がどのように
ロゴの形として設計されているのかについて紹介します。
