111話 昇進 Did My Promotion Cost Someone Else? 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
その後、気心も知れてきたこともあり連れだって一緒に飲みに行くことが何度かあった。
人生の先輩である、何かを相談するには最適だろう。
榮久老人は、焼酎をお湯割りにしていつも飲んでいる。
日本酒も好きだというが、
「酔いすぎるのでな・・」と笑った。
ある日は、カウンターで二人並んでお湯割りを飲む。

モリヤマ校長は、ある時のことを思い出したように語る。
前の前の学校で、モリヤマ先生が教頭に昇進したときの話だ。
実はその時、昇進候補にツキムラ先生がいた。
ツキムラ先生は、物理や化学を教える先生で、生物も得意だった。
兄貴分で先生たちからも頼れる先生として信頼が厚い。
モリヤマ先生より、少し年上だ。
が、昇進したのはモリヤマ先生の方だった。
それが決まった日、ツキムラ先生はちらりと見ただけで、「おめでとう」とは言ってくれなかった。
その後、快活な兄貴分だったツキムラ先生が、つまらなそうに窓の外を見ている後ろ姿を見かけるようになる。
翌年、ツキムラ先生は別の学校に異動していった。

そのことが、ずっと心の重りになっている・・・
横にいる榮久は静かに言う。
「それは、貴方が悪いわけではない。」
モリヤマ先生は言う、
「若かった私が、一年待てばよかったのに・・・」
少し間をおいて、
「機会というのは、その時につかむしかない・・・」
「ツキムラ先生にとっても、それが悪いことだったとは限らない。」

モリヤマ校長の眼から、涙があふれだす。
温かい焼酎のグラスを握り締めて、声を殺して泣いた。
榮久は、モリヤマ校長の肩に手を置く。
「幸運の女神には、前髪しかないからの」
何もない髪の毛を指さしたのを見て、モリヤマ校長は泣き笑いになった。
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味志ユウジロウ&あじずむさんのプロンプトを参照して作成しました。
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