27話 見舞い Visit — The Sister’s Tea 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
その日、学校が終わると、ナビオはセオリのお見舞いに向かった。
まだ寝ているらしく、代わりに姉のサクヤが玄関に出てきた。
「昨日はありがとうございました」
「いえいえ」
サクヤは軽く笑い、紅茶をいれてくれた。

紅茶の良い香りがする。
「昨日、セオリと一緒だったんでしょ」
いたずらっぽく目を細めるサクヤに、ナビオは困ったように口を開く。
「実は……昨日、不思議なことがありまして」
車に一人だけ残されていたこと。
山で老人に会ったこと。
“平家が来る”と言われたこと。
ぽつりぽつりと話すナビオに、サクヤは首をかしげた。
「……そういえばセオリも昨日、遅く帰ってきてね。」
「なんか変なこと言ってたの。一人で逗子まで歩いたとか、おばあさんに道を聞いたとか……」
ナビオは息をのむ。

「……六代御前様って知ってる?」
「いえ……知らないです」
ナビオは不思議そうに首を振った。
その日、結局セオリは姿を見せなかった。
ナビオは「お大事に」とだけ告げて家を後にした。
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