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25話 剣道 Kendo — The Passing Warrior 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~



剣道部のユリアは、朝練を欠かしたことがない。
今朝も愛用の竹刀を背負い、海岸沿いを歩いていた。

途中、同じ学校のナビオが歩いているのを見かける。
クラスは違うが、あの特徴的な目のせいで、彼のことは知っていた。

「おはよう」


ナビオが声をかけると、ユリアはちらりと視線を向けただけで、無言のまま通り過ぎていった。


ナビオはその背中を見送り、竹刀の存在にほっと息をつく。
――剣士がいるじゃないか。


山で出会った老人の言葉を思い出す。
平家が来るなんて、現実的に考えればありえない。
戦なんて起きるはずがない。
それでも、近くに剣士がいると思うだけで、少し気が楽になった。


俺は剣道なんてまるでダメだしな……。


剣道は、竹刀を使って打ち合う競技でありながら、目的は勝つことではなく、人間形成の道にある。
剣を使って心を磨くための稽古なのだという。

が、汗臭い防具をつけるのも嫌だったし、そもそも防具をつけたところで、叩かれたら痛いものは痛い。

もう一度前を見ると、ユリアはすでに学校へ向かう道の先で、小さくなっていた。



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