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★【チーム作り】監督の役割・スタンス

(このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。)
「工藤note高校 野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス を考える|工藤康博

一般的な強豪校だと、目標を”甲子園出場” ”日本一”と置いていることが多いです。また、強豪校でなくても目標を監督が提示し選手はそれに従わせるケースも多いとは思うのですが、工藤note高校において
 監督の最大の役割は「チームの年間目標を達成すること」になります。

その目標を達成するために監督がすべきことは
● 選手の”野球の技術”の成長をサポートすること
● 選手を”人間的な”成長をサポートすること
● 選手の能力を100%生かせる環境・チーム作りをすること
● 試合でチームが能力を100%発揮できるよう準備すること
● 上記項目を”チームの勝利”につなげ、勝利に導くこと

が大まかな項目になります。「育てながら勝てる」チームを作っていきます。

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最高のチームを作るために監督は何をすべきか?理想の姿をイメージし、その姿に日々近づいていく努力をすることが重要になります。
監督も人間なので間違いを犯すことはありますが、日々チームの中で選手と触れ合うと選手が自分の指示に対し従順に従い動くことが日常になるため、”神様”のような状態になり「自分が言っていることは100%正しい」と勘違いしてしまいがちです。そうならないよう、常に理想と現実の差を認識し理想に近づく努力を続ける姿勢が必要です。


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★【チーム作り ここからスタート】個の力を掛け算でつなぐ”チーム作り”|工藤康博

🥎 監督が持つべきリーダーシップ

◉ スカウティング・技術指導・体力強化・試合での采配…すべての責任を監督が担う

高校野球の場合、プロ野球のような組織で細かな役割分担を持ってチームを動かすわけではないので、監督が強力なリーダーシップを持ってチームのスカウティング・技術指導・体力強化・試合での采配等全ての責任を担う場合が多いです。
しかし、強力なリーダーシップは特にレギュラー・ベンチ入りのメンバー選定や試合の中での采配で(客観的でない)”監督の主観”が入ることが多くなりがちで、選手が「野球の実力をつける」ことよりも「監督に気に入られる」ことに注力する傾向になってしまうことも十分にあり得ます。
チームに関する全責任を担う中でも、チームが目指す目標にまっすぐ到達するために選手個々が「野球の実力をつける」ことに集中し「監督に気に入られる」ことはないようにするために、できるだけ客観指標を持ってさまざまな意思決定をしていくことが良い方法となります。
                           ※ ここでいうチームが目指す目標は、
                                     新チームスタート時に選手で決定した目標となる

◉ 客観指標による決定がチーム力向上につながる(監督へのアピールでなく、個人能力向上を目指す)

選手のレベルアップには、さまざまな指標を持って出来る限り"定量化”することで主観を排除し客観的に見ることができるようにし、その指標に基づいた定量的なデータを基にベンチ入りメンバーの選定を行ない、試合での采配ではゲームプランの段階で定量データを生かしたプラン組みをすることで、選手が監督の顔色を見ずに野球(野球の実力をつける)に集中できるようになります。このことが
 個人の実力向上 = チーム力全体の向上 = 目指す目標への近道
へとつながります。

🥎 まずは人間として認められること

監督である前に1人の人間として社会に認められるような人間像である必要があります。
野球の時間以外のどこの時間を見られても恥ずかしくない生活をすることで、選手たちが『自分たちの監督はカッコいい』となり全員がついてくるようになります。

🥎 グランドがあり選手がいて練習ができることに感謝する

野球の練習はしたくてもグラウンドがないとなかなか練習ができません。また、選手がいないと練習が成立しません。練習では厳しい言葉をかけたとしても、選手たちは次の日しっかりとグラウンドに集まって練習をしてくれます。
監督は、いつも選手に対して感謝の気持ちを忘れてはいけません。その気持ちを持っていれば、厳しいことを言いたいときも事前と暖かい言葉・声かけたやる気が出る言葉に変わっていきます。

🥎 選手の成長にフタをしない

高校生は3年間の間で大きく成長していきますが、監督の携わり方によってその成長をより伸ばすのか?フタをしてしまうのか?大きく変わってきます。

◉ まずは”心”を育てる意識

指導は技術・体力も大切ですが、それよりも先に選手の心の部分を育てる意識を持つことが重要です。
技術を伸ばすために 
           やる気・意欲に満ちている
        練習で「あと1本」「あと1回」ができる
         甲子園を求めて頑張ることができる
そのような心を育てことが選手が成長する一番の近道になります。

◉ まずは選手を”見る”のが仕事

各選手にはそれぞれ個性(技術・スタイル)があるため、すべての監督の型に収めるような形でむやみにイジってしまうことを避けるようにします。
日頃から選手一人ひとりを穴があくほど観察し、アドバイスを求められた時に的確に指導する準備をします。”何も教えない”ということではなく、アドバイスを求められれば当然指導し、ひどい状態の選手がいれば声をかけることもあって構いません。

◉ 意見交換を行ない相互理解を進める

監督の「選手はこうあるべきだ!」という押しつけや、選手の「叱責されないために言う通りに取り組めば良い…」という考え方で練習に取り組んでも、内容のある練習・技能の上達はできません。
監督は選手と思いを合致させることで一体感が生まれ野球の上達にもつながり、チームの結束感が増します。
選手とは積極的に意見交換を行ない相互理解を進めることが重要ですが、基本的に選手が監督と対等に意見交換するには非常にハードルが高いです。
監督の意識としては
      子どもたちの話を聞いて聞いて聞いて、
             思いを出し切ってから自分が話す

ようにし、できる限り選手の主体的に話をさせ意見を出させながら信頼関係を構築していくようにします。
選手のやる気の引き出すことが意見交換・相互理解の中でできるようになると、「(選手たちは)スイッチが入ったら無限大の力が出る」ようになります。そのくらい高校生の可能性は無限大です。

◉ 選手の目線を上げる

選手たちが普段の練習の中で持つ目線は年間目標を設定した段階でその目標達成を見ての練習…となってくるが、選手間によって差が出る・低めの目線になってしまう ことを避けるため、意図的に高めの基準で話しかけることで選手の目線を上げていきます。
 (例) 年間目標 甲子園出場!の場合
   県でどう勝つか? ⇒ 全国でどう勝つのか? 基準に上げる。
ここ一番で勝てるか?勝てないか?は、力量差ではなくメンタル面がポイントになることも多いです。
目線を上げ意識が変わると、平坦な成長から右肩上がりの成長になり早い段階から高いステージに到達できます。この成長曲線を狙い、時間をかけ心身を鍛え直していきます。

◉ (出来る限り)高校生が考えて決める

選手が監督の顔色を見ずに取り組むようにできる方法として「選手に任せる」方法があります。
1から10まで細かく監督が決めて指示を出すと、選手はそれを言われた通りすれば良いとなる”指示待ち”の状態にため「本当に必要なこと・有効なことは何か?」「より良い方法・考え方はないか?」自分で考えずに実行(考える力が落ちる)し、監督から指示ができたかどうか?は監督の顔色を伺い判断するようになります。これでは、選手の成長にフタをしてしまうことにつながってしまう可能性が高いです。

おさえておくべきところでのコントロールは必要ですが(例 練習への姿勢・日常生活)、可能な限り選手が考えて決める”任せる”ところを増やすようにします。選手が『やる』と決めたことを達成できるように、手伝うのが監督の役目 というスタンスです。
例えば普段の練習メニュー・練習試合時のメンバー決定を任せることで、選手は「より有効な練習は?」「選手の適性に合ったメンバー決定は?」を自分たちで考えるようになり、これを日々繰り返す結果として
          選手個々の成長=チーム力の向上
につなげていきます。

◉ 教える・教えないを明確にする

練習を進める際、練習内容によっては「教える」ことが必ずしもプラスにならないこともあるので、以下に練習メニューを分類しどこを教えていくか?決めていきます。
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 ● 練習の意味を教えて練習したほうが効果が上がるメニュー
 ● あえて練習の意味を教えずに練習したほうが効果が上がるメニュー
 ※ (監督が)練習の意味を深く考えずに行なうメニュー
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≪練習の意味を教えて練習≫
一つ一つ練習の意味を説明することでより練習の効果を高める方法で、意味を伝えることで選手それぞれに”考え”が生まれ、その選手の考え方の基礎を作り出すことが狙いになります。
高校野球では”言われた練習をこなしてしまう”選手も多くこれでは練習の効果は薄くなってしまうため、練習の意味を自分の頭の中で考え消化させることで意味のある練習に変えていく方向に持っていきます。
≪あえて練習の意味を教えず練習≫
あえて教えない意図は”選手自身に練習の意味を考えさせる”ことで、選手自身で考え思考力を磨く狙いになります。
この方法は選手・チームのレベルに合わせてコントロールする必要があり、自分自身で意味を考えることができる選手は放っておいても勝手に育つので、監督は”困った時だけ相談…”くらいの温度感でOKです。
≪(監督が)練習の意味を深く考えずに練習≫
一番やってはいけないケースで、意味を教える・教えないは意図を持ってコントロールする必要があります。

とかく指導者は”教えたがり”になりがちですが、上達のヒントを与え選手自らが何を解決するのか考える方向に持っていくと選手の成長が早いです。   普段の練習からの積み重ねが試合のいざというシーンで生きてきます。
 → 野球は極めて失敗の多いスポーツ。試合では選手同士で
     失敗の本質をつかみ解決方法を見つけていかないといけない。
   起きた事象を肯定・否定し、失敗の本質をつかむ。
            それをチームで共有し成功の方向付けをする。

◉ 選手をケガさせない

練習では、どうしてもオーバーワークになる・できないことを無理してしようとする 等あり、選手にケガをしてしまう可能性があります。
しかし、ケガをすることは 選手が成長する時間を削ってしまう・(単純に)チームの戦力も落ちる デメリットが多いため、監督の責任としてケガをしないよう練習管理をしていくことが重要です。

◉ 必要な知識をインプットする機会を設け、側面サポート

ただし選手が判断するところを増やす際より良い判断ができるよう、また選手が決定するのに困る時や悩むときに指標を持てるよう、監督・選手共に「知識のインプット」する機会を意識して持つこと がチーム全体のレベルアップに重要な要素になります。
● 選手が必要にしたときに、気兼ねなく監督に
               助言を求めることができる環境作り
● 専門家を招いた定期的な座学研修  
     (例 トレーナー → トレーニング方法
                   栄養士 → 食事方法)

◉ 選手からの提案がでてくるようになると良い方向

選手の成長を促す関わり・取り組みを続けていくと、能動的に考え動ける選手が増えその結果選手から意見・提案が出るケースも出てきます。こうなると、選手のチームの成長にとっては非常に良い方向となります。
例えば、試合で強豪・好投手との対戦となり苦戦していても選手から対策案の話が出るような意識作り・雰囲気作りが出来るとチームとして有効な対策を取ることができるようになります。 
(例)
「データと違ってカットのような小さく曲がる変化球から入ってきています。このボールを狙いますか?」「打てそうか?」「打てます!」

◉ 結果が伴なうことで、監督は信頼される

監督は ”環境を用意し” ”方法論を提示し” ”本人が理解するのを待つ” のが重要です。こういう取り組みを繰り返し選手が結果を残せるようになって初めて監督への信頼が生まれます。
「あの人の言う通りにやったらうまくいった」「ミスをうまく修正できた」というのが信頼されるポイントです。

🥎 監督がチームを”マネジメント”するイメージ

監督はチームに関するすべての責任を担う立場にありますが、3年間の選手(高校生)の成長を最大化する(=チーム力の向上 になるため)ための“マネジメント”の役割を担う イメージで考えると良いです。

選手に任せるところはできる限り任せる。ただし、レベルアップのための情報のインプットは積極的に取り入れる。また、それ以外の部分(スカウティング・練習設備の改善・試合の采配・卒業後の進路…)はマネジメントとして監督が準備(必要に応じ交渉)する。 というイメージです。

マネジメントは“ヒト・モノ・カネ”を動かして成果を上げること になるので、監督はそこを意識して日々のチーム作りを進めていきます。


◉ 現場以外の役割を持つ人間がいると良い

すべてのことを監督が現場で権限を持って行なうのではなく、専門的なスタッフが側面サポートの形でいて機能するチームになると非常に良いです。
 ● コーディネーター
   現場には行かず、映像や数値を見て改善プランを現場にアドバイス 
 ● メンタルトレーナー
   モチベーションを上げるメソッドといった講義を行なう  

🥎 デジタルの有効利用

情報は氾濫している現代では、選手(高校生)がデジタルを利用しさまざまな情報(映像)を容易に取ることができます。より高い技術を習得するために、プロ野球やMLBの情報(映像)を取ることはレベルアップには非常に良いことです。
日々の練習で監督から受けた指導に関しても、疑問を感じる点はそのままにせずデジタルを使い情報を取ってその指導が正しいものかどうか?確認することができます。時には「監督の言っていることは違うのでは?
?」と感じ監督に意見をぶつけてくるときもあるでしょうが、このようにさまざまな情報を取って知ろうとする選手の姿勢を(監督が言っていることを否定される可能性もあるため)禁止することは、選手の成長を考えたときにすべきことではありません。

監督も常に新しい情報を収集し、選手に常にアップデートした指導をする努力をすることが必要になります。場合によっては、デジタルを利用し情報共有をしておくことも良いことです。

🥎 人生のスコアボードには終わりがない

高校野球は3年で終わりますが、人生のスコアボードには終わりはありません。
監督者はどうしても野球のスコアボード(高校3年間)だけで頭がいっぱいになりがちですが、人生のスコアボードまで考えて選手の育成を行なうことを意識します。


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