★【チーム作り】新チーム始動時「1年後の目標」を選手中心に決める
(このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。)
「工藤note高校 野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス を考える|工藤康博

野球は、各個人が技術を磨きチームとして勝ちを目指します。また、チームが勝つ経験の積み重ねが個人の技術向上にも生きてきます。
この 個人⇄チーム の好循環を生み出されることが、強いチーム作りのポイントになってきます。
🥎 チームを強くするカギ ”目標”
強いチームを目指す上でカギとなってくるのは”チーム目標”になります。
チームとしてどこを目指しているのか?
チーム全体がその目標をしっかりと目指しているのか?
このことがチームを強くすることに大きく関わってきます。
◉ 目標=甲子園 の場合
例えば、高校野球の場合わかりやすい目標として”甲子園”があります。
甲子園は高校野球の選手なら誰もが憧れる場所ですが、実際に本気で甲子園を目指しているか?となると「なかなか甲子園には行けないだろうな…」と思ってしまっている選手・チームは非常に多いです。
全国にはさまざまな高校があり練習環境が万全でない学校も多いですが、「甲子園にはいけないだろう…」と思った時点で、本気で甲子園を目指しているチームとは練習に対する取り組み・必死さが変わってきてしまいます。当然試合でも、そのまま勝敗の差になってしまう可能性が高いです。
予選1回戦突破を目指している学校・甲子園を目指している学校・甲子園優勝を目指している学校 では、チーム力に大きな差が生まれてきてしまいます。目標の持ち方によってチームは強くも弱くもなります。
🥎 目標をオープンにし共有する
「1勝したい」「甲子園に出たい」「甲子園で優勝したい」
立てたチームの目標をオープンにし全員で共有、さらに毎日のようにチーム全体でそれを口に出すことが当たり前になってくると、人間はそれを本気にしていくため結果チームに大きな効果をもたらします。

夏の大会が終わり(7・8月)新チームの始動する際は、すぐに秋の大会があることもあり「練習・練習試合を1日でも多く経験させたい…」と考えがちですが、その前に新チームがこの1年間で何を目指すのか?
前チームでの反省 → 新チームの1年後の目標設定
→目標達成のために必要なこと を「20××年度 目標設定ミーティング」の中で洗い出し全員で共有する(ベクトルを合わせる)作業を行ないます。

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★【チーム作り ここからスタート】個の力を掛け算でつなぐ”チーム作り”|工藤康博
🥎 「20××年度 目標設定ミーティング」
◉ 前チームでの反省を洗い出す
まずは、夏の大会を戦ってきた先輩の試合を思い返し「なぜ前のチームで反省すべきところはなかったか?」を洗い出すことを行ないます。前のチームでの先輩の試合・練習・日常を見ていた選手たちが感じた「なぜ?」を引き出し、チームとしての課題として明確にします。

「バントの練習が不足したため、バントの失敗が多かった」「インコースに投げきれず、アウトコースに偏る配球が多かった」「捕球より送球でのミスが多かった」など、技術的な問題が出てきたり
「カバーに行くべきところで、行かないケースが多かった…」「監督の見ている所では練習していたが、見ていないところで手を抜いていた…」「用具の整理整頓ができていなかった」という意識の問題 等 様々な問題を選手目線で本音をだしてもらうようにします。
◉ 「1年後の目標は何か?」を設定する
前チームの反省がある程度出揃った段階で、これらを新チームでは改善することを前提に新チームが目指す”1年後の目標”を明確にします。このときの監督から「甲子園出場!」「全国制覇!」と目標を落とすのではなく、選手(2年生)の中で協議して目標を決めることをポイントに置きます。
選手・選手間・監督の目指す目標の温度差は、普段の練習の中での意識の差に必ず現れます。往々にして監督は高い目標を設定してしまいがちですが、この1年間は新チームの最上級生となる2年生が主役となる(人生においても)大事な1年間となります。”自分たちが主役の1年間”をどう過ごすのか?を自分たちで決めることで、目標を絵空事とせず常に意識して練習・試合に取り組むことができるように持っていきます。
もし選手間での競技で意見がまとまらない・思うように設定できない場合は、(仮の目標)を主将が設定する でも良いです。
”1年後の目標例” ⇒ 基本は来夏の大会結果で設定します。
● 日本一(甲子園で優勝)
● 甲子園でベスト8
● 甲子園で1勝
● 甲子園出場(県大会優勝)
● 県大会ベスト8
● 県大会初戦突破
● (結果気にせず)楽しく野球を
監督の役割は、その目標を達成するためのサポート・ナビゲート役です。目標がどのくらい高い山なのか?共有していれば、目指すプレーの質(レベル)も監督と選手の間で大きくぶれることは少なくなります。
🥎 目標達成のために必要なことを明文化する
目標が設定できたら「その目標を達成するためには、1年間で何をすべきか?どう行動したらよいか?」を洗い出し明確にしていきます。何をすべきか?具体的なアクションを全員で共有し、覚悟を決める作業になります。
例えば「甲子園出場!」が目標であれば、具体的な行動を列挙していくことで厳しい練習、数々の困難を乗り越える覚悟が必要であることがわかってきます(簡単に甲子園出場と言えないことも理解できるようになる)
出来るだけ細かく、具体的な行動に落ちるまで洗い出していくことがポイントです。
◉ 具体例 ⇒ 私が住んでいる福島県の例に考えてみます。
2023年 夏の福島大会のトーナメントは下表になります。

目標が「甲子園出場」であれば、この県大会を優勝する必要があるため一番強いチームである第1シード「聖光学院に勝つ」ことが目標達成の条件のなるため、「聖光学院に勝つ ⇒ 聖光学院に勝つチーム作り」が目標達成のための要素を作る出発点となります。
目標が「県大会ベスト8」あれば、この組み合わせの中にある「シード校に勝つ」ことが目標達成の条件のなるため、「シード校に勝つ ⇒ シード校に勝つチーム作り」が目標達成のための要素を作る出発点となります。この場合目標としてベンチマークする学校は同地区(見ること・対戦することが多い)学校が良いので、例えば県南地区の学校であればベンチマークを「学法石川」「光南」に置くのが良いということになります。
ここまでの準備・すり合わせを「じっくり話し合う」時間を1週間くらいかけてでも行ないます。時間をかけて全員で共有・腹落ちさせるのが、来年の夏に結果を出すポイントです。途中でもチームの成長が今どの位置にいるのか?も明確にすることができます。
🥎 1年の目標を、月・週単位 個人単位の目標設定・管理に落とす
チームとして決まった目標に必要なことを洗い出し出来たら、この項目を時間軸(週・月)に個人軸に落としていきます。
ただし、チームの方向性を選手に落としたときに選手の意見・考えがまったく入らないのは育成の面から反するので、大きな個人軸の目標の具現化は「各選手が考え」「各選手がチームにプレゼンし」「選手間で意見をぶつけ、精度向上・共有を進める」形で行ないます。高校生にも自主性を求める仕組みで進めます。
◉ “目標管理ミーティング”で自主性を求める
「目標管理ミーティング」は、月に一回のスケジュールで行ないます。
● 「チーム目標」の下に、「個人の目標」→「具体的なアクションプラン(何をするのか?)」をまとめたシートを作成
● 目標管理ミーティングの中で、部員全員にプレゼンする
● プレゼン内容に対し、意見を出し合いより良い方法を考える。
⇒ ネガティブは禁止、どんなプレゼンにもポジティブな意見
(建設的な意見)
上級生は、プレゼン者が下級生であれば自らの経験を
踏まえたアドバイスが出来ると非常に良い。
(下級生に同じ失敗・遠回りをさせない)
大谷翔平で有名になった目標設定シート(マンダラチャート)は、各選手が自分の目指す選手像・そのために必要な課題を明確にするのに非常に有効です。
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