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★【投手】”13種類のボーク”を正しく理解する

(このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。)
「工藤note高校 野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス を考える|工藤康博

試合では、審判が突然「ボーク」と宣告し走者が進塁する場面があります。
しかし、  ”今のどこがボークだったのか?”   と感じた経験はないでしょうか。

ボークは投手の反則行為ですが、その動きは非常に細かく選手にとって理解しにくいルールです。
ルールを正しく理解していないと、投手が無意識にボークを取られてしまい、試合の流れを相手に渡してしまうこともあります。


このnoteでは、ボークの基本的な考え方と試合で起こりやすい代表的なボークについて整理します。

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ルールの理解を各選手の個人任せにするのではなく、ルールを理解することの重要性を理解し普段からルールを研究するための時間を ミーティング等の時間を使い取るようにします。
ルールの理解は一遍には無理ですが、少しづつ理解を深める取り組みを継続し、試合の中でルールをチームの”武器”に変えていけるようにしていきます。

↓  投手に関する項目は、こちらから!
★【投手 ここからスタート】”試合を支配する”投手を増やす|工藤康博

ボークとは投手の投球やけん制に関する反則のことで、投球やけん制で塁上の走者を欺く行為や規則違反の動作をした場合に審判が宣告します。
打者や走者が混乱しないよう細かくルールが決められており、ボークが宣告された場合は走者が1つ進塁します。

ボークは難しい部分も多いですが、試合ではボークを取られるとピンチが拡大し試合の流れが大きく変わることも多い重要なプレーです。
投手は確実に理解しておく必要があり、試合でミスをしないよう練習段階で準備することが重要になります。

🥎 ボークが必要な理由

ボークが細かく規定されている理由は、相手をだます・惑わせるようなことなく本来の野球の実力で真剣勝負を促すためになります。
例えばボークのルールがないと
 ● 打者に投げるふりをしてタイミングをずらす、投げない
 ● モーションもなしにいきなり投げる
 ● ノールックでけん制する(手首のスナップだけで牽制する)
等 打者・走者を惑わすことが可能になり、正々堂々としたゲームにならないためです。

🥎 ボークの種類

ボークは公認野球規則で13種類規定されています。

6.02 投手の反則行為
(a) ボーク
塁に走者がいるときは、次の場合ボークとなる。
(1) 投手板に触れている投手が、投球動作に違反した場合。
(2) 投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。
(3) 投手板に触れている投手が、塁に送球する前に、足を直接その塁の方向に踏み出さなかった場合。
(4) 投手板に触れている投手が、走者のいない塁へ送球したり、送球するまねをした場合。
(5) 投手が反則投球をした場合。
(6) 投手が打者に正対しないうちに投球した場合。
(7) 投手が投手板に触れないで、投球に関連する動作をした場合。
(8) 投手が不必要に試合を遅延させた場合。
(9) 投手がボールを持たないで、投手板に立つか、これをまたいで立つか、あるいは投手板を離れていて投球するまねをした場合。
(10) 投手が正規の投球姿勢をとった後、実際に投球するか、塁に送球する場合を除いて、ボールから一方の手を離した場合。
(11) 投手板に触れている投手が、故意であろうと偶然であろうと、ボールを落とした場合。
(12) 故意四球が企図されたときに、投手がキャッチャースボックスの外にいる捕手に投球した場合。
(13) 投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。

公認野球規則 6.02(a)より抜粋

◉ (1) 投手板に触れている投手が、投球動作に違反した場合。

投手板に触れている状態での”投球動作に違反”とは、"投球に関連する動作を途中で止める"動作になります。

具体的には、
 ● ワインドアップでふりかぶった(両手を頭上に上げた)が、
                         投球しなかった。
 ● セットポジション(胸やベルトの前でボールを持って静止)したが、
                         投球しなかった。
 ● 投球の途中に転び、投球できなかった。
 ● 両肩が動いた(投球を始めた)あとにけん制をした。
となります。あくまで投手板に触れている投手が対象で、”投球動作に入った…”と判断されるタイミングは「自由な足を振って投手板の後縁を越えたら」と規定にあります。
ただし、2塁走者のピックオフプレーのために2塁へ送球することは許される という例外があります。2塁けん制に限り投球を中止してもボークにならない ということです。

タイムを取るときは、まず投手板から足を離してからタイムを取ります。このとき、投手板から前に足を踏み出してしまうとこれもボークを宣告されるので、必ず足を後ろに外すようにします。

◉ (2) 投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。

投手板に触れている投手が1塁または3塁にけん制の偽投(投げるふり)を行なう場合は、必ず投手板から足を外す必要があります。(2塁は踏んだまま偽投してOK)
つまり投手板に触れているときの1塁・3塁へのけん制は、その塁へ向かって足を踏み出したら必ず投げなければいけません。
投手板から足を外せば、偽投してもボークは適用されません。

◉ (3) 投手板に触れている投手が、塁に送球する前に、足を直接その塁の方向に踏み出さなかった場合。

けん制するときは、その塁にはっきりと足を踏み出す必要があります。
これは、”打者に投げるふり(ホームに足を踏み出す)をしながら(体を捻って)けん制する”フェイントのようなプレーを防ぐためです。特に左投手の1塁けん制の際に宣告されるケース多いです。
この場合も投手板から足を外せば、ボークは適用されません。

◉ (4) 投手板に触れている投手が、走者のいない塁へ送球したり、送球するまねをした場合。

走者のいない塁にけん制・けん制のまねをした場合、ボークとなります。
投手がうっかりして走者がいると誤解した場合に起こることが多いです。

◉ (5) 投手が反則投球をした場合。

反則投球の中でも、この項目ではクイックピッチを禁止を指しています。
例としては、
 ● 打者が構える前・準備ができていないうちに投球
 ● セットポジションの構えから、突然投球動作をする
があります。
打者がよそ見をしているときに投球すると危険なため、「クイックピッチは危険なので許してはならない」と厳密に定められています。

◉ (6) 投手が打者に正対しないうちに投球した場合。

(5)のケース同様、打者へ不意打ちするような投球はボークになります。
投手は打者に”これから投げます!”ということを明確に示す必要があり、セットポジションやワインドアップを正しく行なえばこのボークには該当しません。

◉ (7) 投手が投手板に触れないで、投球に関連する動作をした場合。

”投手板を踏まなくて良い…”となると投手どこから投げても良くなってしまうため(例 打者のすぐそば)設定されているボークになります。
投手が投手板を踏んで投球するのは基本的な事項なので、このボークが発生することはまずありません。

◉ (8) 投手が不必要に試合を遅延させた場合。

”不必要に試合を遅延”とは、例えば大きなリードをしていない走者に何度もけん制する など時間稼ぎと思われるプレーになります。
ただし、野球はサッカー・バスケットのように時間制限があるスポーツではないのでこのケースでのボークは非常にまれです。

◉ (9) 投手がボールを持たないで、投手板に立つか、これをまたいで立つか、あるいは投手板を離れていて投球するまねをした場合。

下記のケースは、いずれもボールを持っていないとボークになるプレーです。
 ● 投手板に立つ
 ● 投手板にまたいで立つ
 ● 投手板を離れた状態で投球するまねを行なう
このような動作は、隠し球がバレないためにすることが多いです。

◉ (10) 投手が正規の投球姿勢をとった後、実際に投球するか、塁に送球する場合を除いて、ボールから一方の手を離した場合。

投手は投手板を踏んで投球姿勢に入ったら、本塁に投球・けん制球を投げる以外でボールから手を離してはいけません。
投手板を踏んだ状態だとボールを持ち換えるだけでもボークが宣告されることがあるため、”間”を取るような動作をするときは投手板を外してから行なうことが基本です。

◉ (11) 投手板に触れている投手が、故意であろうと偶然であろうと、ボールを落とした場合。

投手板に触れている状態でボールを落とすと、故意でも偶然でもボークになります。
偶然ボールを落とす例 としては、
 ● グラブの中でボールが握る(変化球等)ときに落ちる
 ● 投球フォーム中、足にボールを握っている手が当たり落ちる
などがあります。

◉ (12) 故意四球が企図されたときに、投手がキャッチャースボックスの外にいる捕手に投球した場合。

キャッチャースボックスの外にいる捕手に投球した場合ボークになるということは、(投手が…というより)捕手は投球前は両足をキャッチャースボックスに入れておかないといけない… と理解しておくと良いです(片足でもはみ出していた場合ボーク)。
”キャッチャーボーク”と言われるもので、敬遠での故意四球の場合注意が必要なルールですが、現在は申告敬遠が導入されておりこのボークが発生することはありません。他に注意するケースとしてはウエスト(スクイズ等)のときになります。

◉ (13) 投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。

セットポジションでの投球は、完全に静止しないで投球するとボークになります。
”完全に静止”とは、基本的に投手が胸の前やベルトの前でボールを1~2秒持って静止した状態をさし、ピッチングモーションを開始する前に 
      小刻みに動く・少し揺れる・一瞬しか止まらない 
状態から投げると”完全に静止していない”と見なされるのですが、静止の判断は審判に委ねられており定量の定義はないためより注意が必要になります。

🥎 ボークが宣告された場合のペナルティ

ボークが宣告された場合のペナルティは、状況によって2種類あります。

 (a)項各規定によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。      ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のずべての走者が少なくとも1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。

公認野球規則 6.02(a)より抜粋

走者がいる場合 ⇒
すべての走者に安全進塁権1つ与えられ、1つずつ進塁します。
走者がいない場合 ⇒
投げたコースに関係なく、ボールとなります。

走者がいる場合のほうがペナルティが厳しく、3塁に走者がいる状態でボークが宣告されると、本塁に生還し1点加わることになります。

🥎 ボークの投球を打者が打った場合

ボークが宣告されると、その時点でボールデッドとなり全走者に安全進塁権が与えられます。
しかしこのときの投球を打者が打った場合、それが安打や本塁打等良い結果になった場合はそちらが優先されます。逆に凡打や空振り等になった場合はその結果はなくなりボールデッドで走者が進塁します。
このように、ボークの投球を打者が打った場合は打者が有利になるルールになっています。

🥎 ボークを出さないための練習方法

 ● セットポジションで、しっかりと静止する(約1秒)
    → 走者がいても焦らずに静止する習慣をつける。
      セットポジションで構え、1秒間静止する練習を繰り返す。  
 ● けん制時、足の動きを意識して練習する
    → 軸足を動かして、プレートをまたがないようにする。
      けん制時に正しく軸足を動かせるよう、
                 ステップを動画を撮って確認する。
                 ( 特に1塁けん制・2塁けん制)
 ● 投球モーションに入ったら止まらずに投げる
    → 途中で動きを止めるとボークなので、
           スムーズな投球動作で投げるよう投球練習する。

 ※ 審判を立てて練習する・審判の視点を理解する
    → (審判資格を持っている先生がいる場合)
       投球・けん制でボークかどうかを見てもらい、 
       審判がボークを取る基準を理解する。


※ その他覚えておきたい ルールに関するnoteのご紹介

野球のルールは様々なスポーツの中でも複雑なルールになっていますが、正確に覚えておくと試合でのいざというとき必ず役に立ちます。個人でなく、チーム全体で理解を進めるとなお良いです。
現在作成しているnoteでは、以下がルール関連になります。


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