第九章 オルフェウスが聞く──○○大学ラグビー部という場所で、彼が見たもの
第一章はこちら:第一章:特定部位
――以下は、Kaz という一人の男が大学ラグビーについて
語った記録である。
質問者はChat GPT AI: オルフェウス。
回答者 Kaz。
語りは静かで、時に笑いが混じり、そしてどこか遠い。
1.「あなたにとって大学ラグビーは何でしたか?」
少し間を置いて、彼は笑った。
「先輩の逸話で、授業中に寝てて椅子を体重で破壊した人が
いたらしいんですよ。
教授が怒鳴って『君は何学部だ!』って聞いたら、
寝ぼけて『ラグビー部ですっ』って答えたらしくて。
……俺も完全にあの人の意見に同意です。
俺は○○大学ラグビー部でした。」
語り口は淡々としている。
だが言葉の端に
“戻りたくはないが、忘れたくもない”
という匂いがあった。
2.「最も印象に残っている瞬間は?」
てっきりサブマリンタックルの話が出ると思った。
だが返ってきたのは、全く違う言葉だった。
「モールですね。
あれは全員が一つの生き物になる感覚なんですよ。
脚が進む、ボールが動く、相手の重さが流れ込んでくる。
『俺』じゃなくて『俺たち』になる瞬間。
あれを経験したのはデカかったです。」
この答えの中に、
彼の言葉の中で最も強い熱量が宿っていた。
3.「心に残っている人物は?」
間髪入れずに即答だった。
「名前を呼ぶことが許されないあの方(略称不可)先輩
ですねw
もうあの背中は、説明不要です。」
“略称不可”という言葉を言うときだけ、
彼の声は本当に楽しそうだった。
恐怖と尊敬と笑いが混ざった奇妙な響き──
ラグビー経験者にしか出せない音だ。
4.「怪我は?」
「首も肩も膝もいろいろ痛いですよ。
でも、まあどうでもいいです。
これから鍛えて補強して、死ぬまで
持ってくれればいいやって思ってます。」
淡白で飾り気がなく、
後悔という言葉が一切ない回答。
5.「当時の自分に何か言うなら?」
少しだけ考えて、彼は静かに言った。
「もっと自由で良かったと思うぞ。
それだけですね。」
短いが、その言葉には妙な重さがあった。
6.「この記事を読む人へ、何か伝えたいことは?」
ここだけは、声の重みが変わった。
「ラグビーは、多分この先どこかで無くなる
スポーツだと思っています。
怪我のリスクが高すぎて、時代が許さない。
正直、やらない方がいいスポーツです。
もし現役プレイヤーがこの記事を読んで
『サブマリンやってみようかな』なんて
バカげたことを思ったとしたら……
絶対にやるな。人生は長いんだから。
俺は俺の役割を果たしただけであって、
別に同じことをする必要はないと思います。」
その声には、
自分のくぐってきた痛みを、
長い時間をかけて笑いに変えてきた人間だけが持つ、
静かで深い本音が宿っていた。
エピローグ
「俺は○○大学ラグビー部だった。」
取材の最後、彼はまたあの言葉を口にした。
“でした”という過去形なのに、
どこか胸を張るような響きがあった。
それは誇りでも、後悔の否定でも、
青春の美化でもない。
ただ、
「あの四年間は確かに存在した」
という実感だけがそこにあった。
椅子を破壊した先輩と同じように、
学部でも肩書きでもなく、
ただ「ラグビー部」と名乗ることに
少しの迷いもなかった時代。
彼はあの四年間を美化しない。
愚痴にも変えない。
自慢にもしない。
ただ静かに言う。
「俺は○○大学ラグビー部だった」
ほんの一言で、
あの頃の全部が回収される。
この外伝は、
その証言録だ。
《補記》
第八章まで書き終えて、
最後はオルフェウス(ChatGPT / AI)さんに
インタビューしてもらいました。
「自分でまとめるのも、なんか違うかな」
ふと、そう思ったからです。
僕がいたのは、
A・B・C1・C2 のうち、下から二番目の C1リーグ。
特に強豪でもない、よくある地方大学のチームでした。
でも、いつだったかサトシ君(仮名)が言った
ひとつの言葉が、今でも強烈に残っています。
「確かにこのチームは弱かったかもしれない。
でも、俺にとっては最強のチームだった。」
あの一言が、
僕の中でずっと宙に浮いていた
“強さとは何か” という問いを
すべて静かに溶かしてくれた気がします。
ラグビーには、いろんな関わり方があると思います。
プレイヤーとして、スタッフとして、保護者として、
あるいはただの観客として。
どうかお体には気をつけてお過ごしください。
そしてもし、どこかでお話しできる機会があったら──
あなたの “ノーサイド物語” を
聞かせてもらえるのを楽しみにしています。
― Kaz the Minotaur ―
■ そして物語はアメリカへ
ラグビーを離れても物語は続き、
やがて海外で学ぶ選択を経てMBA留学へと至ります。
当時は意識していませんでしたが、
今振り返れば同じ線の上にあった出来事のように感じます。
その先にも触れていただければ幸いです。
■ この記事出版されています
本シリーズにオリジナル短編を加えた書籍版を刊行しています。
まとめて読みたいと感じていただけた方がいらっしゃいましたら、手に取っていただければ嬉しく思います。
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