ウェールズのダイナミックな自然に触れる旅②魂の変容を促す夢
ずっと書こうと思ってできてなかった旅の続き。自分の子ども時代にも遡る不思議な夜の出来事。一話完成(2025.5.6)
さてウェールズについたその日は、そのあと、イングリッシュ・オークやヘーゼルなどの緑豊かな古い運河の川辺を散策し、お世話になるB&Bにチェックイン後、夕ご飯になるものをイギリス版スーパーのWaitoroseで買い込んでB&Bに戻ってみんなでわいわい夜を過ごした。


その日のルームメイトは同い年の東大卒のTさんで普段はバリバリ働いているのに休日は料理教室に通ったりお酒に弱くて飲むと赤くなりかわいらしくなる、ソムリエ資格までとってしまうキャリア女子。
フラワーエッセンスを学んでいる人はご存知かもしれない、バッチフラワーの12ヒーラーズを自分と照らし合わせてタイプレメディー(自分の魂の型、パターンとなる植物)を探していく道程がある。
Tさんは、この旅で訪れたマウントバーノンにある『Bach Centre』で出会ったチコリーの花と共鳴して自分のタイプレメディーを認識した。
チコリーは食用植物としても知られている、とてもしっかりした根や幹、葉をもつ植物だ。花はマリアブルーと呼ばれる美しい青い花。タイプレメディーとしてはマリアのように母性が強い人を指すが、彼女は未婚の独身で自分に母性があるとは思ってもみなかったから自分自身について新たな発見をしたのだった。

そんな彼女と同室になった夜、そしてあの世とこの世を司る樹齢4000年とも言われるイチイと出会った日の夜に夢をみた。
[イチイとの出会いは①のnoteに少し触れていますが、夢の話しの前にイチイと過ごした時間について書き留めてあります。]
イチイはいくつかその教会に居た。イチイたちは周りの住民にとても大事にされていた。少し小ぶりなイチイをみていたら、親切な男性がみかねて家から飛び出して「あなたたちが会いにきたのはあのイチイだろう」と声を掛けてくれた。
ひときわ大きなイチイは幹が二股に大きくわかれ、ドームのように枝や葉が生い茂っていた。片方は祠のような窪みやどっしり座り込めるような見事な枝があった。その大木にはイチイのディーヴァが宿っていて、私たちを迎え入れてくれる懐の深さを感じとれた。
そしてそのイチイと触れていたとき、なんだかお母さんの子宮の中にいるような優しい感覚がした。
さて、夢の中でそのTさんが登場してきて、『あなた、虐待されているわよ』と告げられたのだ。わたしは夢の中で混乱した。確かにわたしは10歳の時に母を亡くしたあと、少女時代に今なら虐待ともいえるネグレクトを受けていた。
現実世界ではチコリーの彼女、Tさんには何も事情を話したことはない。その頃のわたしは父と積年の不和な状態から脱していたので、夢の中で彼女に「今は何も問題ないよ」と答えたところで目が覚めた。
隣のベッドでTさんが寝相悪くしながら気持ちよさそうに寝ている姿を見て、夢の中の緊迫感が緩んだ。洗面所に行き戻ってベッドに戻ると10歳の時に亡くなった母を急に思い出した。
子宮のようなイチイとの出会いや母性の象徴であるチコリーがこころの奥にいる子どものわたしを刺激したのかもしれない。
そしてわたしは温かいベッドの中で声を抑えながら激しく泣いた。わたしは母にもっと甘えたかったのだ…。
この旅はインナーチャイルドの癒やしの旅でもあった。

明けゆく東の空からの朝焼けの美しさと宿のそばの牛舎からの灯りが懐かしい母の記憶を優しく包んでくれた。
また旅の話をしよう。
