アナトミートレインを繋げる鍛えるトレーニング方法(あるくんボード使用)
はじめに
あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。大阪府枚方市の体操教室で、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っています。
アナトミートレインは、人体を走る筋膜のラインです。アスリートなどの体づくりでより深い筋力トレーニングを考えるために有効と考えられています。
あるくん歩行体操教室では、このアナトミートレインを機能させることで姿勢改善や歩行改善を行っています。
この記事では、”あるくんボード”を使用したアナトミートレインを繋げて鍛えるトレーニング方法を紹介します。
トレーニング方法の前に
【アナトミートレインを作動させるスイッチ】
”あるくんボード”で、アナトミートレイントレーニングを行う時のスイッチは次の通りです。
片側の足の裏でボードをしっかり踏むことと、反対の脚を伸ばすことで、アナトミートレインがつながって作動します。
足裏は、ボードに対してつま先踵を真っ直ぐ置いて使うことが重要です。
足の置き方によって、筋肉の可動域が制限され、上部までつながらない運動になります。
また、姿勢を制御できるようにするには、膝の中央から足首中央に力を降ろして踏み込む力を、反対に上に戻し腰から頭上へと意識が繋がる必要があります。
〈サポート方法〉
自身の体重を十分に足裏に伝えられない場合は、手すりの利用や骨盤位置を修正してあげることで、足裏に体重を乗せられるようサポートをします。
脚が伸ばせない場合は、脚全体と腱部分を解す他に、伸展して使いやすくする準備運動を追加することで、アナトミートレインのスイッチが可能になっていきます。
浅層と深層ラインの切り替えスイッチ
足が正しい向きで置けて、膝を伸ばして使える状態で、足裏の内側面や外側面の重心移動や、足首の前側と後側の位置で足裏を前後に重心移動が出来ると、浅層と深層の筋肉のラインの切れ替えが意識して選べるようになります。
〈サポート方法〉
自身で、筋肉の層を切り替える意識が出来ない時は、骨盤の位置を動かして重心移動をサポートすることで切り替えが可能になります。
また、足裏のどの部分で踏ん張る必要があるかや、膝の内と外、膝の裏側など、筋肉を上につなげて意識して使うアナトミートレインの経路ポイントをポーズに合わせて伝えることや触れて教えることで、繋がりを伸ばしていくことが促進されます。
”あるくんボード”を使用するメリット
深層フロントラインは、姿勢の悪化が軽度でも繋がりを難しくします。
深層フロントラインが正しく働くと、平らな場所でも、筋肉のつながりで体の止める場所と動かす場所を分けて制御して使うことや、筋肉を緊張させて傾いた静止ポーズをとる事も可能です。
しかし、一旦、深層フロントラインのつながりが乱れた姿勢悪化や筋力低下の状態では、平らな場所でアナトミートレインは意識できません。
”あるくんボード”を使用することで、アナトミートレインの筋肉の繋がりが低下している人にも意識を促すことや繋げていくトレーニングが可能になります。
手すりや手すり台などを使用しても、アナトミートレインの作動するポーズをとることが出来れば、同じような効果が得られます。
アナトミートレイントレーニングの方法
【ワイドスタンス・ラテラルの張力バランス・ストレッチ(左)】
~ラテラルライン・深層フロントラインのストレッチ~
【ワイドスタンス・ラテラル・ウェイトシフト(右)】
ラテラルライン・スパイラルライン・浅層バックライン・深層フロントライン

ラテラルラインの可動域が制限される時は、足の向きに問題がある場合、股関節で起きてない場合、大腿骨が引き寄せられない場合、足首から前傾して立っていることなどが考えられます。
【ワイドスタンス・SFLとSBの張力のバランス・ストレッチ】
~浅層バックライン・深層フロントラインのストレッチ(左)~
~浅層フロントライン・深層フロントラインのストレッチ(右)~

深層フロントラインのストレッチは、骨盤の前傾や後傾、脛の筋肉の萎縮、腿の後側の萎縮などがあるとポーズが不自然になります。
骨格の歪みを確認すること、前後に繰り返すことで骨格を整えていくのに役立ちます。
【ワイドスタンス・アンテロポステリア・ウェイトシフト】
~浅層フロントライン・浅層バックライン・深層フロントライン~

深層フロントラインが正しく働くには、骨盤が起き体幹を静止させ、下半身が柔軟で臍の高さから前後に大きく動く意識が必要になります。
脚を胸部にまで引き寄せる意識(左)や後に膝を伸ばす意識(右)が出来ることで、体幹部分では浅層フロントラインと浅層バックラインで前後に挟まれて持ち上がる感覚が入ります。
浅層バックライン・深層フロントライン(左)
浅層フロントライン・深層フロントライン(中)
ファンクショナルライン(右)

(右)ファンクショナルラインのスイッチは、〈前足で踏み込む意識〉→〈前脚が踝の位置から膝を伸ばして立つ意識〉→〈後ろ脚の膝を伸ばす意識〉で、脊柱起立筋や広背筋の起始が刺激され、姿勢を背中全体で持ち上げる感覚が頭上へと繋がります。
【ディープ・クロステンション・トレーニング】
ディープバックアーム(左)
ディープフロントアーム(右)

スーパーフェイシャルバックアームライン(左)
スーパーフェイシャルフロントアーム(右)

アームラインは4つありますが、いずれも深層フロントラインの意識が出来上がらないと正しく機能しません。
深層フロントラインの働きで、背骨全体を臍の位置から真っすぐ固定できる意識が出来て初めて形が作れます。
〈サポート方法〉
脊柱起立筋の起始を意識できるように背後から起始を押さえることや、腰椎の第5と第1を押さえることで、深層フロントラインが不完全でも意識しやすくなります。
アナトミートレインを繋げる方法
筋肉低下や姿勢悪化の方の進め方
姿勢の悪化や筋力低下がある時に、すぐにはアナトミートレインを作動させて正しいポーズをとる事は難しいです。
脊柱の椎間板を広げ可動性を高める
腰椎・骨盤・大腿骨を整える
仰臥位・腹臥位・側臥位で筋張力を繋げる
抗重力で左右前後対称に使えるようにしていく
左右と前後で、筋肉を繋げて大きく使えるようにしていく
筋肉の上下の腱を均等な筋張力にしていく
以上のような流れで行うことで、アナトミートレインのつながりが低下していても再構築することが出来ます。
アナトミートレインのスイッチを入れる力
筋力強化するためや、姿勢を制御できるトレーニングをするために、まず、アナトミートレインのスイッチを入れられる筋力を付けることが重要です。
1.足裏で踏ん張るだけの力
2.脚を出来るだけ真っ直ぐ伸ばす力
これらの力を付けることを目標にします。
足がㇵの字に開いてしまう状態など、すぐに真っ直ぐ足を置こうとしても難しいため、アナトミートレインのスイッチが上手く働きません。
足の使い方の習慣も、アナ―トミートレインの繋がりに歪み捻じれがあって発生している事なので、全身の繋がりが改善されていくと正しく使えるように変わっていきます。
スイッチが入れられる力の付いてからの注意点
スイッチが入れられる状態は、足が力強くなっている反面で、上半身を制御できる状態に無いために、運動の制限や日常動作で歪みを作らないように注意が必要です。
深層フロントラインが、意識できて上半身のブレが抑えられるまでは、姿勢は改善しても不安定な状態が続きます。
短い筋肉から長い筋肉の繋がりへ
【ラテラル・ステップ・統合ストレッチ】

上の写真のポーズのように、手すりを持つことで上半身のブレを抑えつつ、足を下に引っ張られるイメージで動かしたのちに、上に筋肉を意識していきます。
手すりを中央で持つ状態から、持つ位置を左右に広げていくこと、前後で持つ位置をずらすことで、ストレッチが届く筋肉の層が変化していきます。
【ポステリア・ステップ・統合ストレッチ】
同じように手すりを有効に使うことで、”あるくんボード”を前後に使い膝を伸展できるようにすることも可能です。

アナトミートレインが繋がらない時
アナトミートレインのポーズで、経路が本来のつながりで作動しない時は、その原因を推し量り解決することで、本来の経路に近付けていくことが出来ます。
姿勢の悪化が著しい時は、背骨を解す必要性や脚関節だけ、骨盤と腰椎だけで、胸椎と頸椎だけでなど繋がりやすくしていく必要があります。
この点に関しては、体操教室で個別に指導させていただいています。
より、アナトミートレインの再建がスムーズに行われるように、改善方法が研究されることを願っています。
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