ネタバレなしで紹介|伊与原新『月まで三キロ』
『月まで三キロ』は、人生につまずいた人たちが、ふとしたきっかけで“科学のエッセンス”に触れ、少し救われていく──そんな温度の6編が収録された短編集です。
基本情報(ネタバレなし)
形式:短編集(全6編)
特色:科学と人の気持ちが交差する物語。理系が好きな人にも、理系が苦手な人にも届く、と出版社紹介でも明言されています。
刊行:2018年12月刊行(新潮社の作品ページに記載)
著者情報(伊与原 新)
地球惑星科学を学び、研究のバックグラウンドを持つ作家。
2019年に『月まで三キロ』で複数の賞を受賞。
「人間ドラマを“科学という営み”と一緒に描く」作風が、近年の代表的な持ち味。
受賞した賞
『月まで三キロ』は、新田次郎文学賞/静岡書店大賞(小説部門)/未来屋小説大賞などで評価された作品として紹介されています。
新田次郎文学賞
自然界を題材にした作品や、山岳小説に代表される“自然と人間”の系譜を含む賞。対象領域の説明が公式発表で示されています。
静岡書店大賞
静岡県内の書店員・図書館員の投票で選出される、地域発の書店賞(部門も複数)。
未来屋小説大賞
全国の未来屋書店の書店員が「今いちばん売りたい本」を選ぶ、現場感覚の書店賞。
「6編で専門知識が摂取できる」って、どういうこと?
この本の気持ちよさは、知識が“講義”ではなく、物語の呼吸の中に溶けて入ってくるところです。
扱われるモチーフとして、月/雪の結晶/アンモナイト/素粒子/火山層序/富士山などが挙げられています(=理科的な視点が、日常のドラマに接続される)。
こんな方にオススメ
理系好きにも、理系が苦手な人にも届く短編集です。
また、伊与原作品の魅力として「各地の人間模様を、科学という営みとともに描く」手法が“お家芸”になっています。
読後に“派手さ”より“静かな納得”が欲しい人(じわっと効く短編集が好き)
理科・科学は苦手だけど、物語なら触れてみたい人(難しさより、生活の温度で入ってくる)
「世界って案外ちゃんと面白い」と思い直したい人(知識が、気分の支えになるタイプ)
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